妄想女子によるAKB48小説

妄想女子によるAKB48小説

AKB48の各メンバーからの視点で、
それぞれの恋愛模様を小説にして展開中。
一般的な素人が書いているので大目に見てください。
宜しくお願いします。

<※注> 実在するAKB48の皆さんとは一切関係ありません

AKBさんのメンバーのお名前を借りて、妄想小説を更新中☆
こじゆう推しなので、こじゆうの物語がメインとなっています(´-∀-)人(бвб)
リクエスト募集は終了となりました!
たくさんのリクエスト、ありがとうございました(・v・)ノ
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数日後 ─────。
「…でね、それを聞いたときすっごく感動しちゃって。今度CD持ってくるから
陽菜にもぜひ聞いて欲しいんだ。」
「うん、絶対に聞いてみる。」
いつも通りの帰りの電車の中。
だけど、あの日から違うことは隣に笑顔の陽菜がいるということ。
誰のことも気にすることなく笑い合って、視線を交わして。
訪れることはないと思っていた陽菜との日常が今ここにあって、わたしはそれがどこかへ
逃げていかにように陽菜の右手をギュっと握りしめた。
“まもなく〇〇駅に到着します。”
「もう降りる駅か…。」
電車内に響いたアナウンスに陽菜がポツリと寂しそうに呟いた
その言葉を聞いてわたし達は会話をなくす代わりに繋いでいた手をさらに強く握り合った。
 
「じゃぁ、また明日ね。」
「うん…。」
陽菜の最寄り駅に到着すると、電車から降りた陽菜と電車内に残っているわたしは
開いたドアを挟んだまま繋いだ手を握り締めていた。
明日になればまた会えると分かっているのに、なぜだか手を離せない。
それもいつものことだった。
そのうち発車ベルが駅構内に鳴り、わたしは陽菜の右手から自分の手をゆっくりと離そうとした。
その時、離そうとしたわたしの左手を陽菜はギュっと握るとそのまま自分の方へ腕を引き、
わたしはその勢いで電車の外へ出てしまった。
と同時に、背後で電車のドアが閉まる音が聞こえて、わたしは思わず後ろを振り返った。
「電車から降りちゃった…。」
呆気に取られながら呟いた一言に、ふふっと笑い声が聞こえた。
その声のする方へ顔を向ければ笑っている陽菜と目が合って、不思議そうに首を傾ければ
「だって…、」と陽菜は話を続けた。
「優子と…、もう少し一緒にいたかったから。」
繋いでいたわたしの左手を陽菜は両手で包み込むように握り直すと、少し頬を赤らめた。
時々素直で大胆な行動を取る陽菜。
そんな陽菜に多少驚いたりもするけれど、むしろ嫌いじゃないし大歓迎だ。
わたしは陽菜の手を改めてもう一度握り締めると、駅の改札口へと歩き出した。
「優子…?」
「どこに行こっか。まぁ、陽菜と一緒だったらどこでもいいけどね。」
そう言って陽菜に向かってニコッと笑えば、陽菜も笑顔を浮かべた。
「これからはちょくちょく陽菜と一緒に電車を降りたり、わたしの最寄り駅まで陽菜も一緒に来たり、
そうやって2人の時間を増やしていこう。」
「優子…。」
「陽菜のそばにわたしはずっといるよ。」
泣かせたこともあった。傷つけたこともあった。
だからその分、これからは陽菜の笑顔をたくさん見ていきたい。
誰よりも近くで、一緒に笑えるように。
陽菜は…、わたしの運命の人だから。
 
 
Fin