LION/ライオン~25年目のただいま~ | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

LION/ライオン~25年目のただいま~

79点

『スラムドッグ$ミリオネア』のデーヴ・パテル主演、恋人役にルーニー・マーラ、義母役にニコール・キッドマン。2017年アカデミー賞で6部門にノミネートされるなど、そこそこ話題になった作品。

インドの田舎町に住む5歳の少年が、兄と2人で電車で市街地に行くも、1600キロも離れた場所で迷子になり、そのまま養子として別の人に引き取られる展開。実話をもとにしている。

まず序盤の子供時代がわりと長め。そして20年がたち青年となったあとは現在の家族との軋轢も多少描かれ、映画全体のテンポは悪い。

ようは生き別れた家族をグーグルアースで探し出す、というのが本作の見どころなわけで、俺みたいにせっかち人間だと、さっさと見つけてくれよー状態になる(笑)

ただクライマックスは予想通りの盛り上がり。劇的な再会と悲劇をも交え、上手い演出でラストを描いている。エンドロールではモデルとなった本物の家族も登場、後味は悪くない出来。

けど13億もの人口を抱えるインド、冒頭の駅にごった返していた人混みの人間模様を考えると、こんな迷子あっちじゃ序の口なのかなと考えると複雑になってみたり。
 

監督:ガース・デイビス
出演:デーヴ・パテル、ルーニー・マーラ、ニコール・キッドマン、デビッド・ウェンハム
2016年  119分
原題:LION