ジェイソン・ボーン | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

ジェイソン・ボーン

59点

3部作でいったん完結したはずのこのシリーズ。しかし紆余曲折あり結局再始動。監督はポール・グリーングラス、主演にマット・デイモンがそれぞれ9年ぶりに復活したことで話題に。
物語は『ボーン・アルティメイタム』後。身を潜めていたジェイソン・ボーンがまたも組織に関わる展開。
基本的にめんどくさいストーリー。トレッドストーン計画と聞くと懐かしい記憶とと共にちょっとウンザリしたりしてる中、今回はアイアンハンドなる計画が出てきてまたかよとちょっと辟易。
映画は冒頭からアクションあり追っかけっこありの賑やかな構成。ただ内容のややこしさは健在で、映画が進むごとに謎解きが濃くなっていくのも相変わらず。
終盤に意外な方向へ綻んでいくのもある意味予想通り。全体のクオリティはさすがに高いけど、このシリーズ大好きのファンが見てもマンネリ、痛快さが足りないなぁと思いそうな出来ばえ。
そもそもジェイソン・ボーンは記憶喪失だったから面白かったわけで、過去を思い出してしまったジェイソンはもはや007やミッションインポシブルあたりと大差ない感もあったり。まぁ煮え切らないこの難解さは他映画にない個性ではあるんだけれど。
今回は久しぶりということでそれなりに見れたものの、さらなる続編作るなら大物をゲストに呼ぶとかよほどのアイデアがないと苦しいぞ。

 

監督:ポール・グリーングラス
出演:マット・デイモン、トミー・リー・ジョーンズ、アリシア・ヴィキャンデル、ヴァンサン・カッセル、ジュリア・スタイルズ
2016年 124分
原題:JASON BOURNE