北京在住の人気作家、劉震雲氏(47)が発表した、
「温故一九四二」をご存じでしょうか。
邦訳は、竹内実さん監修、
劉燕子さん訳で中国書店から刊行されています。
この本にも、日中戦争の真実が書かれています。
日中戦争中の1942年、
干ばつに見舞われた河南省の人々を救ったのは、日本軍だったのです。
1942年、河南省など華北一帯は激しい干ばつに襲われ、
同省では約300万人が餓死しました。
同省の農村出身の劉氏は郷里を取材して歩き、資料を調査して、
当時の飢餓 地獄の惨状をルポルタージュにまとめました。
作品が異色なのは、飢えた人々を助けたのは国民党政府ではなく、
いわゆる、「侵略者」である日本軍が放出した軍糧だった、
という史実を明らかにし、
「敵の食糧」を食べて生き延びた 人々の選択を肯定した点です。