Hangzhou - Hong Kong 杭州→香港
今日は午前中アマンファユン(Amanfayun)の近くにある霊陰寺と永福寺を観光し、午後は香港に移動します。
敷地内の小道を抜けると、直接寺の敷地につながっています。
まずは霊陰寺へ。
正直言って、見るべきものはありません。中国のお寺は張りぼてが並んでいたり妙に真新しく改装されていたりして、歴史を感じさせる風情が感じられないことがほとんどです。
お隣の永福寺は霊陰寺に比べて比較的知名度が低いせいか、参拝客も少なくて落ち着いた佇まいです。
中国で著名なお寺を多数観光しましたが、チベット以外では是非訪れる価値があると思えるお寺に出会ったことがありません。中国では、人工物より桂林などのダイナミックな自然の方が私の好みに合うようです。
事前にタクシーをアマンに頼んでおき、チェックアウト。空港に向かいます。向かうのは香港。中国本土では他に幾つかの街を周る予定なんですが、また他のアジアの国々を周ってから帰ってきます。というのも、5月第一週の連休に中国本土に居たくないため。2008年に連休が短縮されて以前ほどではないそうですが、この時期は中国が一斉に休みになるため、どこに行ってもあり得ないくらいの大混雑です。
2時間のフライトを経て、香港に到着。前勤めていた会社のアジアのヘッド・オフィスが香港にあったこともあって、仕事とプライベート合わせてかれこれ20回は来ていると思います。
再訪の目的は、仲のいい元同僚と会うこと。彼は生粋の香港人で、生半可でない食通。私が足元にも及ばないくらいの中華料理の知識を持っています。私が香港を訪れるたびに美味しい店に連れて行ってくれるんですが、いつも感服するのはその季節の最高の食材を使った料理を事前に予約注文しておいてくれること。私には事前に注文するだけの知識がないので、メニューから選ぶしか能がありません。一度彼の来日時にペニンシュラ東京の中華に行ったんですが、事前にフルコース全て彼が献立を決めてペニンシュラにファックスで送っておくという念の入れよう。普段のペニンシュラの中華は本気を出してなかったのかと思うくらい、レベルが違う美味しい料理にありつけました。客がそれくらい詳しいと、作る方も気合が入るのかもしれません。
まずはホテルへ。宿泊するのはJIAブティック・ホテル香港(JIA Boutique Hotel Hong Kong)。仕事では会社から一番近いフォーシーズンズ・ホテル香港(Four Seasons Hotel Hong Kong)に泊まることが多かったんですが、プライベートではJIAかもしくはザ・ランドマーク・マンダリン・オリエンタル香港(The Landmark Mandarin Oriental Hong Kong)、ホテルLKF(Hotel LKF)辺りを利用します。JIAは仕事などで便利なセントラル(Central)からは遠いんですが、若者が集まる街でカジュアルなショッピングや食事に便利。
部屋はストゥディオ(Studio)で極めて狭いですが、一人で泊まる分には問題ありません。カーテンで仕切られたリビング・スペース。
デスク。
小さいながらも、キッチンも付いています。
ベッド・スペース。
オリジナルのアメニティ。
バスルーム。
早速友達カップルと合流。約2年ぶりの再会です。今晩連れて行ってくれるのは、福臨門(Fook Lam Moon)。言わずと知れた、香港最高峰の名店です。
一応メニューがテーブルにありますが、友達は開きません。常連は季節によって何を注文すればよいか分かっているので、メニューを見る必要がないそう。たとえいくら広東語をネイティブで話す広東省からの中国人観光客でも、メニューを見たり変な注文をしたりした時点で一見客だと分かってしまいます。福臨門自体は何度か来たことがあるんですが、この友達に連れてきてもらいたかった理由はそれ。私のような一見客が絶対にありつけない料理を味わいたかったからです。
まずはエビの酒蒸し。定番です。文句ない美味しさ。
仔豚のロースト。
まずフカヒレだけ登場。今まで食べた中で有数の太さと美しさ。
鶏肉のスープ。この中にフカヒレを入れて頂きます。これが最高に美味しい。フカヒレ自体はもちろん味はないんですが、スープが癖になる美味しさ。
確かに鶏肉自体の質はいいんですが、なぜこんなに美味しいんだろうと思ってスープの中を捜したら発見。バイ(貝)が旨みの秘密です。
スープから取り出した鶏肉とバイを頂きます。これだけでお腹いっぱいになるくらいの量ですが、美味しいので友達も私も止まりません。
ツバメの巣。衣笠茸にたっぷり詰まっています。
鴨の豆煮込み。広東地方の家庭料理です。
マナガツオのフライ。こちらも普通レストランでは目にすることが少ない香港の家庭料理。
ワンタン。絶品です。
デザート。羊羹と蒸しパン。友達に言わせると広東料理の弱点はデザートだそうですが、悪くありません。
さすが福臨門。そしてさすが常連の友達に連れてきてもらっただけのことはあります。今まで私が経験した香港や東京での福臨門の食事の中で、一番。特に鶏のスープは絶品。常連の友達も絶賛する完成度の高さで、大満足です。
ちなみに、福臨門だけでなく香港の中華料理の名店のほとんどは常連とそうでない客を区別し、明らかに違う料理を出します。例えば、日本人にも有名なヨンキー(鏞記酒家)。行ってみたら大したことなかったという声も聞きますが、それは私も含めて一見だから。常連は上層階のVIPフロアに通されて、違うシェフが腕を振るいます。更にオーナーの知り合いになると、オーナー自らが献立を組んでくれて、特別料理を供してくれるんだとか。私の友達はVIPフロアには通されるもののオーナーの知り合いではないので、最高の料理にありつきたい時は香港で有名な事業家一族出身の上司(私がいた会社のCEO)に連れてきてもらうそうです。ヨンキーの評判は、その料理を基にしたもの。恐るべし、奥が深い香港の料理界です。まあ京都の日本料理も全く同じなので、日本人として文句を言える筋合いはありません。良くも悪くも、歴史のある料理というのはそういうものなんでしょう。
JIAブティック・ホテル香港(JIA Boutique Hotel Hong Kong)
フィリップ・スタルクが手掛けた老舗のデザイナーズ・ホテル。一人だと私が泊まった狭いストゥディオでも悪くありませんが、二人だと広めのスイートやペントハウスがお薦めです。
ストゥディオ(Studio)に泊まって一泊サ込約27,000円。ホテル料金の高い香港ではこんなもんだと思います。
http://www.jiahongkong.com/JIA.html
福臨門(Fook Lam Moon)
香港を代表する広東料理の名店。普段でも美味しいことは美味しいんですが、ラッキーにも常連の友達に連れて行ってもらうことで、初めて本気の福臨門を味わえた気がします。
ご馳走してもらったので不明ですが、一人40,000円程度だと思われます。
http://www.fooklammoon-grp.com/jp/home.htm
香港での宿選び
私が泊まったことがある香港のホテルは、上記のフォーシーズンズ、ランドマーク・マンダリン・オリエンタル、LKFのに加えてグランド・ハイアット香港(Grand Hyatt Hong Kong)、アイランド・シャングリラ(Island Shangri-la)、コンラッド香港(Conrad Hong Kong)、マンダリン・オリエンタル香港(Mandarin Oriental Hong Kong)など。仕事が香港島なので、九龍側には泊ったことがありません。
セントラル(Central)地区:
利便性を最重要視するならフォーシーズンズ。部屋は極めて普通で特筆すべきところはありませんが、コンシェルジュは優秀です。IFC(日本でいうと六本木ヒルズでしょうか)の中なので、IFCを出なくてもビジネスもショッピングもある程度事足りるかも。エアポート・エクスプレスの駅が真下にあるので、空港との行き来にタクシーを使う必要がないのもプラスです。
小規模なデザイン・ホテルが好きな方にはランドマーク・マンダリン・オリエンタル。同じ系列のマンダリン・オリエンタルが約500室なのに対して、こちらは約100室。小規模で、東京のパーク・ハイアットのような雰囲気。部屋はデザイン性が際立っていて、個人的に好みです。
香港っぽさを味わいたいなら老舗のマンダリン・オリエンタル。内部は改装して新しいものの、建物の構造自体は古いです。サービスは昔から秀逸。ちなみに、日曜日になると出稼ぎで香港に来ているフィリピン人のメイドさんたちが休みになるので、マンダリン・オリエンタルの裏手の道にビニールシートや段ボールを広げてピクニックをしています。友達同士集まって、歌ったり踊ったり。屋台なども出て賑やか。高級ホテルの雰囲気とはそぐわないかもしれませんが、これぞ香港ならでは。私は好きな光景です。
その他の地区:
レストランやバーなどのナイトライフを楽しむならLKFがランカイフォン(Lan Kwai Fong)の中心に位置しているので便利ですが、週末は賑やか過ぎるかも。
アドミラルティ(Admiralty)にあるアイランド・シャングリラとコンラッドはパシフィック・プレイスというショッピング・センターに隣接していて、便利。特にシャングリラのスパは広くて快適です。
ワンチャイ(Wan Chai)のグランド・ハイアットは立地的にどこに行くにもタクシー利用が中心になってしまいますが、欠点も少ない宿だと思います。
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