アカデミー賞・外国作部門にノミネートされたとのことで、出演俳優の山崎努さんのコメントが、かなり印象深かった。

「異例のロングラン興行」という情報もあり、

「まだやってるの?」と調べたら、やっていた。


というわけで、やっと観にいく。

これが、一日一回の上映ということもあり、土曜日なのにほぼ満席だった。

年配の夫婦連れが目立つ。


地吹雪の中、三川までドライブして観た映画のオープニングは、地吹雪だった。

リアル。

映画全体がリアル。


私は、淡々としていて、ふふっと笑える場面があり、とてもわかりやすく、観たあとに爽快感が残る・・・

というような映画が好きだ。


まさに、この映画は、ぴったりはまる。

しかも舞台が地元ということで、ポイントが高い。

前評判どおり、かなりイイ映画である。


思いがけず「納棺師」という職業についてしまい、とまどいながら、職業的にも人間的にも成長していく主人公。

死ぬことを扱うことは、生々しい。

初仕事の場面は、いきなり、エグイ。

どの職業も楽ではないのだ。


しかも、職業差別というものもつきまとう。

家族や周りに理解してもらうか。

いかに、自分に誇りを持つか。

死と生はつながっている。

食べる場面も印象的だ。


車の中で干し柿を食べる。

クリスマスのフライドチキンを山盛り食べる。

ふぐの白子を「困ったことにうまい」と言って食べる。


生きるということは他の生をいただくこと。

石文に託した想い。


人の死に関わる場面が多いので、心を打たれることが多かったが、わたくし的には超感動まではいかないかな。

一回観ればいいかなという感想。