あぁ 君の声が聴けるなら 僕は何だってするだろう

機械を通してだっていい 遠くの声だっていい

君の声を聞いていたい

あの日君の声を聴いてから 僕の耳から離れない

そんな君の声を 君の声を 聴き続けていたい

もしも 骨の折れる音が君の声なら 何度だって骨を折ろう

もしも 屋上から飛び降りる時の音が君の声なら 何度だって飛び降りよう

君を思って流す涙の音が君の声なら 僕は毎日聴いているのに

本当の君の声はいつになっても聴けないままで


もう 君の声は聞こえない 僕が何をしても無駄なのか

録音したテープでもいい せめて最後に「さよなら」を

君の声に触れていたい

いつから君の声を聞いていない 僕から話しかけるなんて…

最後に聴いたのは 君の声は 明るかったかな

もしも 黒板を引っ掻く音が君の声なら 毎日学校に通おう

もしも 蚊の鳴く音が君の声なら 僕は蚊だって愛そう

絶望に落ちる音が君の声だったとしたら 僕は毎日聴いているのに

あの元気な声はいつになっても僕に届かないままで


きっと誰かの側でその声を聞かせているのだろう

その声は泣いてますか?

笑ってますか?

笑っているなら嬉しいです

たまには僕にも声を聴かせて下さい

聴かせて下さい

2013-01-22執筆