本当のことを伝えるのが怖い僕は いつも冗談めかして話してた



君に伝えたい言葉はまだ 幾億千もあるけれど



君に心に伝わるのは 一体いくつなんだろう



どれだけの言葉を尽くしても どれだけの想いを伝えても



君の胸に届きはしない ニヤリと笑った言葉は届かない



本当は 真顔で好きだと言いたかったよ 



本当は 何一つ冗談なんかじゃないんだよ



本当に 本当は 



照れ隠しという汚い包みは 破かれること無く



そのまま道端に捨てられた 



人の足によって破かれた包みから 僕の本心が現れた



誰に届くことのない本心が 風に乗って 宙を舞う





真実が伝わることを恐れる僕は  常に笑い話に変えていた



君に伝わらない言葉はまだ 無数に漂っているけれど



君が目にすることもなく  一体いくつ死んだのか



どれほどの気持ちを伝えても どれほどの心を開いても



君の瞳に映りはしない クスリと笑って言葉は沈む



本当は 真顔で好きだよいって欲しかったよ



本当は 何一つ伝えられてなんかいないんだよ



本当に 本当は



冗談めかしという薄汚れた紙袋は 開かれること無く



そのまま宙を舞った



中身のない軽い言葉の紙袋から 僕の心音が聞こえる



誰に見つかることもない真心が 溝に向かって 沈んでく





照れを隠して 気持ちを覆い



覆い隠した本心は 開かれることない包みとなって



いつまでも いつまでも 心の隅に仕舞われる



埃を被れば見失う 



そのまま終わればいいはずなのに



埃を払い また取り出す

2011-08-04執筆