オイルマーケットで見過ごされてるニュース -2ページ目

国内の石油会社に対する取締りを強化?

ロシアの天然資源相は、同国の原油生産量の約10%にあたる約100万バレルが違法に生産されているとして、石油企業に対する管理を強化していくべきとの見方を示した。8日に行われた政府内の会議の報告書から明らかになった。

これまでロシア国内では1万2000社以上に採掘権が与えられてきたが、これらの企業に対する監視体制が緩くなっていたため管理体制を強化するとのこと。具体的な管理手段や罰則規定などははっきりとしていない。


http://www.themoscowtimes.com/stories/2006/12/11/044.html


最近はOPEC関連の記事が多くて、そのほかにあまり面白そうな記事がありませんでしたが、久方ぶりに「何だこれ?」と思わせる記事が出てまいりました。また政府系以外の石油企業に対する嫌がらせでも始まるんでしょうか。サハリンの件からもたっぷりと嫌な雰囲気が漂っているにも関わらず、もっと露骨な資源ナショナリズム化の波がくるんですかね。

いつものことですが

ナイジェリアのニジェールデルタにある伊Agipの輸出ターミナルが武装集団によって急襲され、3人の作業員が連れ去られた。ただ、武装集団は施設内部への侵入に失敗した。

同施設は日量20万バレルの輸出能力があるが、今回の襲撃による操業への影響は無いとのこと。


http://www.alertnet.org/thenews/newsdesk/L07934923.htm

海上油田の探査を巡って

ノルウェー国内の石油業界団体が発表したところによると、同国の海上油田の探査・開発を現状より拡大すべきだとの見方を示した。ノルウェー沖の北海油田はサウジアラビアやロシアに次ぐ有望な埋蔵地域とされているが、漁業への悪影響や環境問題の観点から2010年まで探査が禁じられている。業界団体は、同国の石油生産量が落ち込みを見せる中、一刻も早く探査を開始すべきだとしている。


http://www.theglobeandmail.com/servlet/story/RTGAM.20061204.wnorway1204/BNStory/Business/home

超過利潤税支払額

中国の国営石油会社CNPCが発表したところによると、第3四半期の超過利潤税の支払額は約15億7000万ドルに上った。なお、ペトロチャイナは上半期で13億1000万ドルを支払った。

超過利潤税は原油の生産を行っている川上の企業から徴収され、製油を中心に行う川下の企業に対する補助金として支払われている。原油価格の高騰を受けて経営難に陥る製油企業が少なくなかったことから導入された。


http://www.forbes.com/business/feeds/afx/2006/12/01/afx3219356.html


税率など詳しい税制の中身はわかりませんが、結構支払っているんですね。アメリカでも同様の税制の導入議論があったと思いますがどうなったんでしょうか。米国の場合は製油企業への補助金を目的とした超過利潤税ではなく、単純に「石油企業は儲かりすぎだからもっと徴税しよう」的な発想だったような。記事が見つかったら書いてみます。

10月の中原油輸入量

10月の中国の原油輸入量は前年同月比3.8%減の日量256万バレルだった。

1月~10月の間は前年比14.1%増。コストは560億ドルで前年より170億ドル増加。


http://english.people.com.cn/200611/29/eng20061129_326446.html

戦闘機が墜落

イラクのキルクーク近郊で米軍の戦闘機が墜落した。この結果、キルクーク油田からBeiji製油所への送油パイプラインが寸断された。今のところ復旧の目処などは伝えられていない。


http://www.chicagotribune.com/news/nationworld/chi-0611280087nov28,1,4931271.story?coll=chi-newsnationworld-hed

イランへの新規投資の内容

以前も書いたが、Sinopecとイランの新たな新規投資に関わる契約が大詰めを迎えている。この契約は2004年に最初の合意に至っており、25年間にわたって中国は日量15万バレルの原油とが得られるが、イランに1000億ドル以上支払う内容とのこと。最終的な契約内容はまだ明らかになっていない。


http://www.iht.com/articles/2006/11/26/bloomberg/bxoil.php



過去3年間で

過去3年間、パイプラインの爆破などによりイラクが輸出できず、得られなかった収入の総額は247億ドルにものぼる模様。


http://today.reuters.com/News/CrisesArticle.aspx?storyId=PAR354929


状況によっては、もっとこの数字が増えるかもしれませんね。なお、イラクは2010年を目処に日量600万バレルまで生産を拡大することを目指しています。


風邪を引いていたため更新を休んでいました。皆さまもお気をつけて。

日量400万バレルを目標

UAEのエネルギー省が発表したところによると、同国の2006年の生産能力は日量270万バレルだが、来年末までに350万バレルまで増加する見込み。同国の国営石油会社の発表では2015年までに、原油の生産能力を日量400万バレル、天然ガスを65億cfまで増加させたいと語った。なお、同社が生産能力を日量270万バレルまで引き上げるのに要した資本は、過去2年間で約70億ドルとのこと。


Gulfnews

Sinopecもイランへ新規投資

イランの国営石油会社(NIOC)の発表によると、同社は中国の国営石油会社Sinopecとイラン南部の Yadavaran 油田のプロジェクトに関して開発契約の準備を進めていると発表した。詰めの交渉が行われており、最終的な契約に至るのは間近なようだ。

また、イランのNorth Parsガス田に関してCNOOCが以前にNIOCと覚書を交わしており、近い将来本契約に向けて交渉が再開される見通しとのこと。


イランマニア


イランの核開発問題の決着が付いたかのように、中国はイランと交渉を進めている。売れ残っている油田、ガス田の大部分の利権は中国が握るのだろうか。それにしても中国の石油企業は仕事がはやい。INPEXにはもうちょっとがんばってほしい。