第三十九話
トラックの仕事をしながらオープンに向けての準備をしていきました。
オープンの日を忘れられない日にする為に、そして阪神大震災の事を忘れないように、ちょうど一年後 の1996年1月17日のオープンに決めました。
設計士の武井さんや工事店の皆さんに無理を言って、大晦日も元日も店の工事をして頂き、何とかギリギリ間に合いました。
アルバイトも教会で一緒にボランティア活動をしてくれていた大学生を誘って二人決まりました。
趣味の一つである熱帯魚の水槽を買って来て、大袈裟なろ過装置も付けて綺麗な海水魚を水槽に沢山入れて入り口に綺麗なディスプレイも出来ました。
家具屋の成井さんに勧められて作ったパンフレットも完成しました。
友人に頼んでハンフリーボガード風の私の似顔絵を描いてもらい看板や名刺に入れて完成しました。
お酒も酒屋さんから次々と揃い、バック棚がお酒で埋まり始めました。
生ビールのサーバーも設置され、当時姫路で他では扱っていなかったキリンのハートランドビールを置きました。
ようやくSimon's Bar Hosannaが完成しました。
たった11坪と小さいながらも初めての自分の店。
予算も少なかったので完成した時にはまだまだPUBと言えるものではありませんでしたが、やっと夢の階段を登り始めた気がしました。