平成28年8月8日午後3時。天皇陛下からの「お気持ち」表明のビデオメッセ-ジが公開された。
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160808/k10010626871000.html
 NHKの特番は、皇室ジャ-ナリストらをスタジオに招き、陛下の述べられた言葉をよく理解した話を展開していた。(但し、リンク元の記事は突っ込みどころが散見される。NHKの記者ってあまり出来が良くなさそうだ。残念。)
  ご公務と健康の板挟みになられる事は少なからずあり、その度にご自分が務めを十分に果たして居ないではないか!!と苦しまれた経緯と健康を慮る余りに国事行為の簡略化に走るのを嫌われたというご意思は、そのなされ様と結果で伺い知る事が出来、広く国民の知るところだ。
  <天皇の行為を代行する摂政を置いても、天皇が十分に務めを果たせぬまま、生涯、天皇であり続けることに変わりはないとしたうえで、「天皇が健康を損ない、深刻な状態に立ち至った場合、社会が停滞し、国民の暮らしにも様々な影響が及ぶことが懸念されます」と述べられました。>
   お気持ちの表明の最初の方で、「個人的に考えた事を」との言葉を冒頭につけられてたが、「私」の無い陛下からすると個人の情動で動いた事は無く、全ては公=国を代表しての行為であるとの強い自覚の下で述べられた言葉であり、意味深長な言い回しを使われてる。
  軽々に制度を弄る様な事が無い様に、ご自分の負担は度外視しても、関係する人々、広く国民経済に負担をかける事を厭われる意思の明快なお気持ちの表明でした。
  やんごとなき方は、そこまで思いを致すものなのだなと心魂に徹しました。
  <伝統の継承者として、これを守り続ける責任に深く思いを致し、更に日々新たになる日本と世界の中にあって、日本の皇室が、いかに伝統を現代に生かし、いきいきとして社会に内在し、人々の期待に応えていくかを考えつつ、今日に至っています。>
  (いかに伝統を現代に生かし、いきいきとして社会に内在し。)とは伝統を背負いながら生き生きとしてなければ現代社会に内在して居なければイケない。
  やはり心身共に健康を維持し、充実した生活をも送らなければならない。国の象徴がブラック企業勤務者さながらに、過労で衰弱してしまう様な事があってはならないでしょう。
   ここを重視して、為さりたい様になされるのが宜しいかと。臣民は従うでしょう。
  
 オバマ大統領に広島訪問と長尺の演説は、概ね絶賛されました。
 これにより、米国が加害者となった日本国内への国家首脳の訪問はタブ-ではなくなりました。まあ、ある意味洗脳の完了とも読み取れます。
  http://www.huffingtonpost.jp/2016/05/27/obama-begins-visit-to-hiroshima_n_10160172.html
  オバマ大統領の演説は見事なモノで、暫く封印されていたオバマ節が復活し、被害国である日本の聴衆も胸をすら打つ事となった素晴らしいモノでした。
  日本にとってどうか?はまた別の話、ある意味日米戦の被害者(日本国民)を置き去りにしたワケなので、これに対する反論も存在はするが、少数派に過ぎないので(そうした意見は)忘れ去られるのでしょう。しかも当の日本国民(の大多数)が絶賛(手放しではないにしろ)しているのですから。
  かくして、原爆の災禍は、米国から日本に対して加えたモノから人類が人類に対しての蛮行に昇華され、戦後体制(思想も無論含めての)は、世界を秩序づける恒久的な体制へと発展したのでありました。<つまりは連合国=正義=勝者=今後においても世界を統べる者達)
  しかし、日本の立場は?長い目で見れば大統領の訪日に際して抗議していた韓国の民間団体の方が健全では無かろうか?
  恩讐を超えて~、確かに感動的ではあるが、そんなに人間出来てないだろう?と思う。
  溜まりに溜まった怨念がここ一番の処で噴出さない事を祈る。