前回、Rack Extensionを紹介したけど、順序が逆だよね。Reason デバイスが先だ。

 

 ということで。

 

HARDWARE INTERFACE

 

Reasonとオーディオインターフェイスとのコミュニケーションに使います。

これは取り外せない、すべてのRackに仕込まれてる。

 

また、外部MIDI、メーターモード、ReWire等の設定もここで行うけど、

「宅録&DTM」的には、ReWireでホスト側から、デバイス毎に操作したい場合と外部MIDI機器を使う場合以外は、触れなくてもなんとかなる。

 

MASTER SECTION

 

これも取り外せないデバイスで、メインミキサーのMASTER SECTIONストリップに対応している。

パッチはCombinatorパッチとして保存される。

これはメインミキサーのインサートFXの入れ物で、ほぼ使い方としてはMClass Mastering Suiteを入れる。多少のバリエーションはあるにせよ。

 

MClass Mastering Suite

 

これは厳密にはデバイスではなくCombinatorパッチだが、MASTER SECTIONが内包するものは、ほぼこれなので、ついでに紹介。デフォルトの中身は、

 

  • MClass Equalizer
  • MClass Compressor
  • MClass Stereo Imager
  • MClass Maximizer

この4つを創意工夫でMastering用FXとして仕上げていくのがReason的方法。

これがDAWだともっと便利にダイナミクス系のFXももっと役割分担がしっかりしていて細分化されている。

その辺を「弱い」と見るか、「モジュラー的」と見るかは、スタンス次第。

 

Mixer 14:2

 

14 Input 2 Outputのミキサーで、メインミキサーがある今となっては、キーボードミキサー的にメインミキサーのチャンネルストリップの手前で複数のデバイスをミックスするために使うのが現在の、主な用途だろう。

 

REDRUM

 

これは以前、紹介したね。

俺にはピンと来ない話だが808的なシーケンサー内蔵のドラムマシン。

 

SUBTRACTOR

 

これも紹介済みだね。

アナログモデリングのポリフォニックシンセ。

減算シンセシスを学ぶのにもってこいの一品。

 

よくあるフリーのVSTプラグインのアナログシンセと違って、

実は、オシレーターは結構、バリエーション豊かで、いろんな音色を作れる。

単純に面白く、基本中の基本と言っていいReason デバイスだろう。

 

NN-19

 

サンプラー音源で、Reason 5以降はサンプリングもできる。

色々、ついているツマミは、シンセパラメータで、SUBTRACTORが分かっていれば、簡単に理解できる。

 

が、現在、Reasonには、これより強力なNN-XTというサンプラーがあるので、これを使いたい場面は実質ゼロだろう。NN-19のパッチもNN-XTで利用できるので出番はない。

 

Dr. OctoRex

 

REXループプレイヤー。以前は、Dr. Rexで一度に扱えるREXループは一つだけだったが、Reason 5で、8倍になってOctoの接頭辞がついた。

Rexループは、スライスされたループを再生するもので、テンポ変更やトランスポーズ、順序の入れ替え、特定のスライスだけの逆再生やパンなどを設定できる非常に柔軟性の高いループ。

 

付属のREXループは様々な楽器のものがついていて、極端な話、Dr. OctoRexだけでバックトラックを作ることも可能。

 

尚、現在、ReasonではREXループの書き出しもできる。

 

MATRIX

 

アナログパターンシーケンサー。

これはノートだけでなく、CVカーブも描くことができる。

ReasonのデバイスにはCVのモジュレーションインプットがついていることがほとんどなので、

これを使ってモジュレーションもできるし、もちろん通常のシーケンサーとしても使える。

SUBTRACTORとの組み合わせは、70年代的で気持ちいい。

 

RV-7

 

ハーフサイズのラックデバイスで、シンプルなリバーブ。

Reason 2.5無償アップデートでRV7000が追加されてからは、なかなか出番はない。

 

DDL-1

 

シンプルなディレイ。THE ECHO登場後も、まだ使う。RV-7とは対照的だけど、DDL-1はTHE ECHOと違って、シンプルだけど、設定の仕方がディレイ的。当たり前だけど。その辺と、Reasonの場合、Combinatorによっていくらでも機能の拡充ができるので、これでも使えるということだろう。

実際、DELAYのCombinatorパッチは、結構、Factoryに入っている。

中身もDDL-1であったり、THE ECHOであったりとマチマチ。

 

しかし、俺は、ここは強化して欲しいとは思ってる。

 

D-11

 

ディストーション。

シンプルだけど、効き目がいいので、設定がしづらい。

Scream 4の方が、自分の思ってるサウンドに近づけやすい。

だから、こいつも出番が少ない。

 

ECF-42

 

エンベロープを描いてフィルタリングするものだが、元々、これは音源とMATRIXの間に挟んで使うことを想定している。MATRIXからのGateでトリガーして、フィルターフリケンシーを操作するとか、そういった使い方。

シンセをエフェクトとして使った方が、使いやすい気がする。

だから微妙な立ち位置だとは思う。

Malström、KONG、thorと使いやすいシンセ群があるしね。

 

音源デバイスはオートメーションを貼れるし、フィルターを掛けるにしても、これ単独だけだと、他のフィルターデバイスと比べて見劣りする。

 

CF-101

 

コーラス/フランジャー。

これもシンプルだが、AUDIO信号をスプリットして複数のCF-101で、異なる設定でコーラスを掛けることで、重厚なコーラスを作ることもできる。

使い所はたくさんある。

 

PH-90

 

フェイザー。

これもCF-101と同じことが言える。

 

COMP-01

 

コンプレッサー。

これは前に紹介したことがある。

Make-Up Gainがオートなので使いやすいといえば、そうなんだけど。

これ設定値が0〜127の数値で設定するものなので、コンプとしては使いにくい部分もある。

Reasonの古いデバイスは、設定値が0〜127の場合が多い。

 

MClassを使うので、もはや使い場所はないか。Combinator以外では。

PULVERIZERにSQUASHがついているので、ギターでも使わない。

 

PEQ-2

 

イコライザー。

これは、グラフを見ながらじゃなきゃ設定しづらい面がある。

まあ、Combinatorの中で使うということはあるとしても、

EQとして、これも設定値が0〜127の数値なので使いにくい。

MClassを使う。

 

Malström

 

 

グレインテーブル・シンセサイザー。これ造語。

グラニューラシンセシスと、ウェーブテーブルを掛け合わせたようなシンセ。

全然、システムは違うけど発想としてはLA音源のような感じで。

音の粒でシンセシスする自由度とウェーブテーブルの手軽さを混ぜたような方式。

 

ルーティングが特殊で、オシレータの中にアンプ・エンベロープがあって、その先にフィルターがあるという構成。

 

これ音源としてよりもFXとして使いやすい。

PULSARを使うよりも、これのモジュレータやRPG-8を使った方がやりやすい。慣れの問題か。

 

NN-XT

 

サンプラー。視認性が良く使いやすい。Logic ProのEXS24 mkIIよりはるかに見やすい。

AKAIのEWI-USBなどのブレスコントロールのMIDI機器にも対応する。

EWI-USBを購入して、かなりの年月が経つが、未だ満足に吹けず。

というか、年々、肺活量が落ちて、年々、鳴らせなくなってるような気がする。

 

BV512

 

ボコーダー。

ボコーダーは面白い。

これは紹介済みだね。

 

Scream 4

 

ディストーション。

様々なタイプの歪み+キャビネットの共鳴設定、EQがついている。

LINE 6 GUITAR AMP亡き今、Softube AMPにはこれかPULVERIZERが必須じゃないかな。

 

RV7000 MkII

 

リバーブ。

やっとというか、なんというかMkIIになって、IRデータを扱えるようになった。

 

UN-16

 

ユニゾン。確かに欲しい効果ではあるんだけど、別の方法で実現してしまうことが多いのも事実。だから、意外と俺は使ってない。

 

SPIDER ADUIO

 

オーディオ信号をスプリットまたはマージするユーティリティ。

Combinatorパッチ制作には必須のアイテムの一つ。

これの機能を拡張したものが3rdパーティからラックエクステンションとして配布されている。

Propellerheadで。フリーで。

 

SPIDER CV

 

CV信号をスプリットまたはマージするユーティリティ。これも必須。

SPIDER AUDIO同様、フリーでこれより機能拡張版が配布されている。

 

Combinator

 

Reasonのデバイスを収納する入れ物兼プログラマー。

Reasonの面白さを倍増させたのがこれでしょう。

 

MClass Equalizer

 

イコライザー。これ、前に紹介してるよね。

低域カット、高・低のシェルビング、2基のパラメトリックという構成。

 

Reasonユーザーはいろんな場面で使うことになるでしょう。

 

MClass Compressor

 

コンプレッサー。これも前に紹介済みだね。

サイドチェーン入力付きのコンプ。

 

MClass Stereo Imager

 

ステレオイメージを2バンド設定できるもの。

高域をワイドに、低域を狭めて使うのが普通の使い方。

 

MClass Maximizer

 

リミッター。

メインミキサー登場前は、最終的な位置で使っていたけど、今は、そういう使い方はしないと思う。

メインミキサーには、マスターバスコンプレッサーがついているので、デバイスもしくはチャンネル毎の音作りに使うのが今の使い方か。

あ、あとMASTER SECTION。

 

これ含め、MClass 4点は、Reasonの世界では、いろんな場面で使う。

 

Line Mixer 6:2

 

6INPUT2OUTPUTのミキサー。

14:2があるので、いらなそうに見えるけど、いるんです。

Combinatorのプログラムは、1つのデバイスに対して10個まで。

通常、これで十分なはずだけど、Mixer 14:2を対象にした場合、14入力、全てに対して、独自のまたは共通のプログラムは組めない。

 

その場合、Line Mixerをかませて、グループ化してプログラムすれば解決する。

 

ReGroove Mixer

 

これも厳密にはデバイスではない。

各シーケンサートラックに対して、Groove=ノリを適用できる。

Grooveのパッチも多彩だし、クリップやREXループからもGrooveを抽出できる。

 

thor

 

セミモジュラーのポリソニックシンセサイザー。紹介済みだね。

前にやったけど、これは音源としてはもちろん、面白いが、

モジュレーション・バスルーティング、シーケンサー、CVカーブ出力、エフェクター等、様々な用途がある。

Reasonでは非常に、使う場面が多いはず。

 

RPG-8

 

アルペジエータ。

アルペジエータとしてはもちろんなんだけど、CV/Gateが扱えるReasonでは、

アルペジエータをオフにして、MIDIノートをCV/Gateに変換するコンバータとして使える。

ある演奏情報のピッチとベロシティによってモジュレーションを司ることができるということ。

 

また、アルペジエータをオンの状態で、SPIDER CVを使ってノート情報を使ってモジュレーションを同時に送ることもできる。

 

KONG

 

ドラムデザイナー。これは紹介済みだが、KONGは結構、エフェクターとしても使いやすい。

Reasonデバイスにはラインナップされてないエフェクターも、KONGのFXモジュールにはあったりして、ギターサウンドなんかで、自分の定番の並びでエフェクター化して使うという使い方もできるだろう。

 

また、ドラムモジュールには、NN-XTとDr. OctoRexのサブセットが使えるので、あらゆる種類の音源に化けさせることも可能。

やはり、その場合、扱いやすいのはREXループかな。

 

PULVERISER

 

これも紹介済みだね。コンプ、ディストーション、フィルターという構成。

ギターでは、コンプ、すなわちSQUASHは、俺的には必須。

 

THE ECHO

 

エコーチェンバー。

RolandのRE-201をモデルにしたエコー。様々なエコーサウンドを作ることができる。

すごく好きなデバイスの一つ。ギターにつなげて遊ぶと気持ちいい。

 

ALLIGATOR

 

3基のフィルターで、非常に突飛なサウンドを作り出せる。

これもギターにつなげて面白いエフェクトの一つ。

あ、いや、キーボードでも面白いのかもしれないけど。

俺の遊びはギターなので。

 

ID8

 

サンプルを使った36音色の音源。前に紹介したね。

ある意味、扱いやすいけど、単独だとサウンドデザインという視点ではチープ。

画像ではPianoカテゴリーが表示されているが、各カテゴリーで使える音色は4つだけ。

それぞれの音色に2種類のエフェクターが規定されていて、それの適用量を決めるだけという音作りしかできない。

だから、とりあえず制作を進める場合には、重宝する。

 

それと操作系がチープなだけに、シンプルなので、それを逆手に取ればCombinatorの中で使う素材音源としては扱いやすい面もある。

 

neptune

 

ピッチアジャスター&ボイスシンセ。

これはボーカリスト必携といってもいいんじゃないかな。

ナチュラルなものから、ケロケロボイス、ボコーダー的なサウンドまで作り出せる。

ボイスシンセとしても使えるので、自分の声を楽器のようにも使えるし。

ボーカルトラックには、是非、欲しいエフェクターの一つ。

 

EQ、コンプ、リミッターとneptuneはボーカルトラックに必ず入れてます。

必要に応じてneptuneはバイパスしてもいいんだからね。

 

EXTERNAL MIDI INSTRUMENT

 

外部MIDI機器をコントロールするデバイス。

必要な人と、そうじゃない人の差が激しいデバイスだろうね。

俺は、IACドライバでスタンドアローンのソフトウェア音源を使う。

 

ReBirth RB-338 Input Machine 

 

ReBirth RB-338からオーディオをReasonで受け取ることができるデバイス。

なんだが、これWindows版Reason専用で、Macな俺には、さっぱりわからない。

303にしろ、808、909。どれを取っても伝説のマシンらしいが、

あいにく、俺のジャンルじゃないんで、ピンと来ない。

おそらく、ピンと来る人には便利なデバイスなんでしょう。

 

これらに、現在では、前回、Rack Extensionとして紹介した、

 

  • Audiomatic Retro Transformer
  • PULSAR

以上がReasonデバイスとして扱われている。

 

Softube AMP

 

LINE 6 GUITAR AMPに代わって、Reasonに含まれることになったSoftube製のアンプ。

俺は基本ね、Rack Extensionを購入するとき、機能やサウンドだけでなく、そのデバイスの面構えも重視するんだよね。

だって、Reasonはラックを作るソフトウェアなんだから。

そのラックに入れたくないデザインのデバイスってあるんだよね。

景観を害するというかな。

 

このSoftube AMPは、まさにそれ。景観を害する。

しかし、アンプなだけに使わざるを得ないわけなんで、必ず、Combinatorにしまって使ってます。

音は、LINE 6の方が好み。

これ単独で使用することはないな。PULVERISER、Scream 4は必須かな。集中力が続けばEQも。

 

とにかく、これは見た目が許せん。

 

Softube BASS AMP

 

LINE 6 BASS AMPに代わって、Reasonに含まれることになったSoftube製BASS AMP。

ラック景観として、こっちはまだ許せる。

でも、これを使うときは、EQかSATURATION KNOBを一緒に使いたい。

 

Softube SATURATION KNOB

 

これは、Rack Extentionだが、Softubeついでに紹介。

これフリーで、Propellerheadのサイトで入手可能。

俺が最初に導入したRack Extensionでもある。

6.5無償アップデートのメールで、紹介されていたんでね。

 

で、これ。意外と使いどころがある。デザインもオーディオのプリアンプみたいでいいじゃん。

使い方は簡単で、文字どおりSATURATIONのノブを回すだけで、非常にゆるいOverdriveが効く感じといえばいいかな。

そして、タイプを選択すればOK。タイプは耳で確かめればいいだけだから超簡単でしょ。

 

これはReasonユーザーは、ダウンロードして損のないRack Extentionでしょう。

 

Dual Arpeggio

 

以前、紹介したPlayersデバイスの一つ。

2基のアルペジエータで1基ではできないアルペジオパターンを吐き出す。

 

Note Echo

 

これも、以前、紹介したPlayersデバイスの一つ。

ステップの長さと数、ピッチと減衰するベロシティのスタート値を設定できるディレイといえばわかるかな。

これは面白いよ。

 

Scales & Chords

 

これも、以前、紹介したPlayersデバイスの一つ。

スケールに則って、ワンフィンガーでコードを奏でるデバイスなんだけど、

これは面白いというより便利。

コード演奏のノートも出力できるし、スケールの確認、スケール上のコードやカラーの付け方などを確認したり、制作上のツールとしても使える。

 

以上で、前回と合わせて、Propellerhead純正デバイスは全て紹介したはず。

50種類くらいかな。

 

これらのデバイスは、Reasonにおいては素材なんだってこと。

もちろん、単独で使用するケースもたくさんあるんだけど、

デバイスいじりがひと段落ついたら、

Reasonでの音楽制作と双璧をなすぐらい面白いCombinatorパッチ作りをしましょうよ。

 

これがあるからReasonをやめられない。

音楽制作ができるだけのソフトウェアなら、Logic Proだけでもいいのかもしれないけど、

ラック制作、Combinatorパッチって部分があるから楽しいんですよ。

是非、やってみて欲しいな。30日間試用で。もちろんWindows版もありますから。

http://www.propellerheads.jp

 

そのReasonの性格上というかな。

音源以外にもReFillというものがReasonにはある。

まあ、パッチ集、サンプル集なんだけどね。

でも、それがあたかも新しい音源のように機能するのもReason。

 

これも機会があったら紹介しましょう。Propellerhead製だけでも30はあるでしょう。