今回は、イージーにハーモニーパートを作るってことをやってみよう。

 

 一応、Propellerhead Reasonを使うけど、ハモりはDAWじゃなくて音楽理論の話なんで、ピッチをいじれるソフトウェアなら、どれでもいいでしょう。

 

まず、デモソング。

 

 

尺が短いけど、いい曲だよね。

この曲、サビの部分、Voice Synthを使って、下のパートでハモってる。

それも大好きなんだけどね。

Voice Synthの使い方は、Reasonの方でやったね。

 

Propellerhead Reason デュープロセス vol.72

 

今回は、実験ってことで、このパートは無視して、上のパートを作ってみましょう。

 

コーラスワークは、人数とどういう響きにするかってことで、いくらでも凝れると思う。

そういえば、昨日はキャンディーズ聴きまくり。解散した日だったから。笑。

キャンディーズもレコードでは3人でやってる。

あと、特徴あるコーラスワークだったのはレイニーウッドかな。

 

The BeatlesのBecauseは9声だよ。アレンジはジョージ・マーティン。

John、Paul & Georgeで3回重ねてる。

 

まあ、そういう高度なことをやろうってんじゃなくて、簡単に3度上。

 

3度上っていうと、単純に3つ上だと思ってる人がいるんだけど、

これスケール上で元の音から数えて3番目のことなので、ここを間違うと気持ち悪い感じになっちゃいますよ。

ピッチシフターの設定を+3とかに設定しても3度上のハモりじゃないってこと。

 

じゃあ、まず、ハモる部分を聴きましょう。

短く行こう。

 

オリジナル

 

これ、このままがいいな。この下のVoice Synthが好きだな、俺は。

でも、やっちゃう。

 

サビの出だし、こんな感じ。

 

オペレーションとしては、これ選択して3度上にすればいいだけの話なんだけど。

 

3度上にするには、まず、曲のスケールを知らなきゃいけない。

この曲はGメジャースケール。ト長調。

 

このスケールがよくわからない方のために簡単に確認する方法を。

 

まず、Cメジャースケールが1小節目に打ち込んであるんです、これ。

ドレミファソラシドですね。

このとき、ドを1度と数えて3度目=この場合、ミ。

これのことを3度上ってよくいうわけ。

これはメジャースケールだから長三度って言いますが。

 

コードCの構成音はドミソでしょ。だから、協和音になるのはあたり前っていえばそうだよね。

 

で、スケールなんだけど、スケールというのは、各音の間隔に決まりがあるんです。

ドから全音上がってレ、全音上がってミ、半音上がってファ……。

メジャースケールは、全全半全全全半って間隔です。全音ていうのは半音2つですよ。

 

これはどのキーでもメジャースケールなら同じ。

で、メジャースケールを確認したいときは、

画像なら、1小節目のドレミファソラシドを全選択して、最初のドを目的のキーまでドラッグさせてあげればいい。

 

Gにズラしました。

全部一度にドラッグしてるんで、全全半全全全半の間隔は保たれてるわけですよ。

 

で、これを見れば、Gメジャースケールってのは、Fが#するってのがわかるんです。

だからGメジャーのメロディーは臨時記号がない限りは、Fだけ#する。

 

コーラスワークを考えるとき、このスケールをまず頭に入れておきます。

もちろん、そのパートに臨時記号があるメロディなら、それも考慮する。

 

戻って、デモソング Sayのサビの冒頭は、レラシ〜ラってメロディーになってるから、

これを3度上でハモらせる場合、長三度上に、単純にズラす。

長三度ってことは半音4つ分ですよ。

 

そうするとファ#ド#レ#〜ド#になるよね。

でも、これはGメジャースケールなので、ド#とレ#はスケールから外れてることになるんです。

ここをハモりのメロディとして修正していくわけです。

 

ハーモニーメロディ

 

出だしは、ファ#レミ〜レにしてみました。

別にこれが唯一の正解じゃないよ。それを考えるのがコーラスワークの面白さなんだと思う。

 

じゃあ、合わせて聴いてみましょう。

 

ハモり

 

まあ、いいでしょう。

 

これが一番、イージーな方法。でも、効果的。

 

ちなみに、ルートCの配列のままAから演奏すれば、Aナチュラルマイナースケールになります。

Cメジャーの間隔が全全半全全全半をAからやるから全半全全半全全って間隔になります。