前回に続いて、Reason 9/9 Essentials/Limitedの比較。
Limited/Essentialsのメインミキサーは必要最小限
同じ曲をReason LimitedとReason 9で開いた画像。
まず、Limited。
カセットMTRの高級版だね。
次に、9。
いつ見ても長い。
Limited/Essentialsでは、メインミキサーの機能がかなり限定されてますね。
でも、これはしょうがないでしょう。
無料、または$69の商品と、フルバージョンの差ということです。
どこが、どう限定されているか、上からセクションごとに見てみましょう。
INPUTセクション
Limited/Essentialsでは、信号パスのルーティングの変更はできない。
ダイナミクスサイドチェーンもできない。
これは、デバイスのインサートFXで対応するしかないだろう。
サイドチェーンはMClass Compressorを使って対応するってことだね。
DYNAMICSセクション
Limited/Essentialsにはありません。
これも、MClass Compressorを使うってことだろう。
LimitedにはMASTER SECTION Channel StripにMASTER BUS COMPRESSORもありません。
EQセクション
Limited/Essentialsの場合、2バンドで、ハイとローのシェルビングEQのみ。
だから、カセットMTRのTREBLE、BASSツマミの高級版という感じかな。
これで足りない場合は、デバイス側の音作りやアレンジ、パンで対応していくことになるだろう。
でも、それも自分のためにはなると思う。
Insert FXセクション
Limited/Essentialsの場合、Reason 9と同じように各チャンネルストリップに対応するAUDIO TRACKまたはMIX Channelに入れることはできるけど、
プログラムされてるコントロールの操作がチャンネルストリップからできません。
FX Sendsセクション
Limited/Essentialsの場合、センドFXは最大4つ。半分だね。
Faderセクション
ここは特に違いはない。
その他、MASTER SECTION Channel Stripに関しては、信号パスルーティングの変更に関する機能がなくなっていますね。
あと、出力バスの変更、パラレルチャンネルの作成もできないし、EQのスペクトラムアナライザーもありません。
それから、Limitedでは、作成できるAUDIO TRACK、MIX Channelの数が各8個に限定される。最大16チャンネルってことですね。
Limited/Essentialsでは、デバイスが少ない
まあ、これも仕方ないよね。
Limited/Essentialsに付属するユーティリティ
Combinator
MATRIX シーケンサー
SPIDER AUDIO MERGER & SPLITTER
SPIDER CV MERGER & SPLITTER
Mixer 14:2
Line Mixer 6:2
MIX Channel
AUDIO TRACK
Full Versionのみに付属するユーティリティ
PULSAR
RPG-8 アルペジエーター
ReBirth Input Machine RB-338
Limited/Essentialsに付属するエフェクト
Softube AMP
Softube BASS AMP
Scream 4
RV7000 Mk II ※Essentialsのみ
RV7000 ※Limitedのみ
MClass Equalizer
MClass Compressor
MClass Maximizer
MClass Stereo Imager
DDL-1 ディレイ
CF-101 コーラス/フランジャー
Full Versionにのみ付属するエフェクト
PULVERISER
THE ECHO
ALLIGATOR
Audiomatic Retro Transformer
BV512
neptune
RV-7 リバーブ
D-11 ディストーション
ECF-42 フィルター
PH-90 フェイザー
UN-16 ユニゾン
COMP-01 コンプレッサー
PEQ-2 パラメトリックEQ
Limited/Essentialsに付属するインストゥルメント
REDRUM
SUBTRACTOR
ID8
Dr.OctoRex ※Essentialsのみ
NN-XT
Full Versionにのみ付属するインストゥルメント
KONG
thor
Malström
NN-19
EXTERNAL MIDI INSTRUMENT
Full Versionにのみ付属するPlayers デバイス
Dual Arpeggio
Note Echo
Scales & Chords
以上で、全部。
Limitedで、Dr.OctoRexがつかないのが痛いかな。
neptuneとTHE ECHOがつかないのは仕方ないかなぁ。Essentialsにもあったらいいのに。
あと、Full Versionにのみ付属のハーフラックエフェクトは、つけちゃってもいい気がするけど、なぜ外したんだろうか。
KONG、thorという面白い2つはFull Versonのみ。
Playersデバイスはしょうがないんだろうね。
この構成で、MIX Channel側を考えると、
Limitedの場合は、
ドラム&ビートは、REDRUM、NN-XT、あとID8も使えるか。
ベースは、NN-XT、ID8。場合によってはSUBTRACTOR。
パッド、ブラス、ストリングス、キーボード等々はNN-XT、ID8。
リードは、SUBTRACTOR、NN-XT、ID8。
ギター系は、NN-XT、ID8
これに加えてEssentialsはREXループをDr.OctoRexで使える感じになるのか。
ID8とNN-XTが活躍するわけだね。
ID8は、音自体はサンプラーから持ってきているので、Reasonの音素材としては使えるんだけど、何と言っても音色が少ない。36音色。
これは、Combinatorで頑張らないとね。でも、面白いことでもある。
NN-XTの方は、結構、いじれるからね。
同じサンプラーでNN-19の方が古くてシンプルなんだけど、新しいNN-XTの方が付いているわけね。これはいいでしょう。
初心者の方々のLimited/EssentialsでのReason的な遊び方としては、
まず、REDRUMですね。
これで、リズムパターンを作って遊ぶ。
これサンプリングもできるんで、自分の声でリズムを作るとか。ジョークジョーク。
Macならね、GarageBandのサンプルがあるんで、そこからサンプル読み込んで、自分のドラムキットを作って遊ぶ。
次に、SUBTRACTORでしょう。
これで、減算シンセシスの基礎を学ぶ。
で、ARPっぽいというか、Roland System-100っぽい面構えなんだけど、
実はSUBTRACTORのオシレーターには波形が32種類も入っていて、結構、オーバートーンの豊富 or 複雑な波形も入ってるんですよ。生音のシミュレートがしやすい波形ね。
これが理解できれば、他のシンセサイザーも類推解釈で理解できるものが多くなるよ。
それから、NN-XT。
これでの遊び方は、やっぱりGarageBandのサンプルを読み込んで、自分パッチを作る。
たくさん、つまみがあるけど、SUBTRACTORを理解してれば、これも大体、意味はわかるんだよね。
Logic ProのEXS24 mkIIの分かりにくいインターフェースより、こっちの方が視認性高くてサンプラーが初めての方にもオススメだね。
主にこの3つを練習すればいいと思う。
それとEssentialsの方は、Dr.OctoRex。
非常にReasonらしいというか、Propellerheadらしいデバイス。
これも遊び甲斐のあるデバイス。
音のスライスをいじったりできるし、右側のつまみやスライダーは、これもSUBTRACTORがわかってれば大体、理解できる。
そんな感じで遊んだら、次は、Combinatorでしょう。
これで、Reasonでのプログラムとかルーティングとかを練習して、自分パッチを作りまくる。
エフェクターでもインストゥルメントでも。
例えば、DDL-1
シンプルなディレイだけど、
音の流れを何系統か作って、異なるディレイを合成するとかね。
4台使ってL、R、2種類づつ作ってまとめるとかだね。
オートパンしてもいいだろうし。
あと、ギターアンプ作るとか。
自分の音だよね。
これとか、
これ使ったり、
あと、これと
これって感じかな。
結構、Combinatorを使い始めたら、いろいろ遊べるよ。
完成したらパネルを変える。
こんなのとかね。
あと、EssentialsならRack Extensionも使えるしね。
Limited/Essentialsでも、結構、遊べると思います。
Reason Limitedは、こちらを参照。
http://www.korg-license-center.com/?hl=ja
Reason 9 Essentialsは、
https://shop.propellerheads.se/product/reason-essentials-9/