最近、すっかりPropellerheadの営業マン化してるな。まあ、いいや。

 

 今回は、Reasonの現在の製品の比較。

 

 現在、Reasonは、

Reason 9

Reason 9 Essentials

Reason Limited

 

 以上、3種。Reason 9/Reason 9 Essentialsは、現在、9.2になっています。

 

 まず、注意点として、Reason Essentialsというかなり古い製品が、Amazon、楽天、Yahoo!ショッピング等で3万円前後で売られていますが、これは現在のReason 9 Essentialsではありません。

 

 Reason 9 Essentialsは、ダウンロード販売で、$69ですので、古いリテール版のReason Essentialsを買う意味は、コレクターの方以外は見いだせないはずです。

 

 Reason Limitedは、機能限定版で、いくつかのKORGの製品にライセンスコードが同梱されているものです。

 これは、昔、LINE 6のオーディオ・インターフェースに同梱されていたReason Adaptedの後継商品です。

 Limitedの入手は、おそらくKORGのnanoKEYシリーズを購入するのが一番、安いんじゃないかな。

 

 さて、比較していきましょう。

 

 Essentials/Limitedでは、ブロックモードが使えません。

 これは、曲の構造化に資する機能なんだけど、ポピュラーミュージックでは、あんまり影響ないんじゃないかな。クラシックなら欲しい機能かもしれないけど。

 俺も、あまり使わないし、クリップに名前をつけたり、空のCombinatorのシーケンサートラックに、空のクリップを貼って、曲の構造、コード、メモなどを貼っていくことで十分対応できる。

 

 Essentials/Limitedでは、ピッチ・エディット、オーディオのMIDIノート化ができません。

 これは、どうかな。俺は、いやだな。ついてて欲しい機能。
 ただ、DAWソフトウェアとの連携もあるのがReasonなんで、DAW側で対応はできるものではある。ReasonにないとReasonらしくないって機能ではないのも事実。
 
 Pro Tools、CUBASE、Logic Pro等との連携ありなら、どうしてもって機能じゃないって結論か。
 

 Essentials/Limitedでは、Orkester Sound Bankが付属しない。

 Orkester Sound Bankは、オーケストラ・サウンドのReFill(Reasonのサウンドバンク)です。
 これは、俺的には致命的。
 だって、元々、Reason 2.0が欲しくなったのは、当時のOrkester Sound Bankに魅力を感じたからなんだから。これがなかったら、Reasonを買ってなかったかもしれないし。
 あ、俺はジョージ・マーティン化したストリングス好きなんです。笑。

 Factory Sound Bankの容量が違う

 Factory Sound Bankは、Reasonの基本のReFillです。KORGがやってるpropellerheads.jpにある情報は、古いんで正しくないんだけど、今、Reason 9のFactory Sound Bankの約2.7GB。

 Essentialsは本国propellerheads.seの情報に寄れば1.45GB。

 Limitedは、508.3MB。

 

 ただ、Factory Sound Bankはデバイスに依存しているんで、デバイスが少ないEssentials/Limitedで容量が減るのは当たり前。

 問題は、同じデバイスなのに間引かれてるかどうかってことだと思うけど、LimitedとLimitedの元になってるであろうReason 6との比較では、ないように感じる。確実じゃないけど。ぱっと見。

 ただ、Combinatorパッチについては、その性格上、ないものが沢山あるでしょう。

 

 まあ、不自由であることには違いない。

 

 Essentialsは持っていないので検証できません。

 

ファイル形式が違う

 Reasonには色んなファイル形式があるんですよ。ただ、Reasonを使っている上で、意識するのは昔のパブリッシュ・ソング形式だけ。これは読み出し専用なので。

 Reason 9に関しては、Propellerhead Recordのものを含めて、すべての形式がオープンできます。

 

 Essentials/Limitedに関しては、それぞれの形式があって、それぞれの形式しか読めない。

 

 EssentialsやLimitedの世界だけでやってる分には、問題ないけど、やりとりする相手がいる場合は困るよね。

 

 それとデモソング。

 Limitedの場合、付属のLittle JinderのEverything以外はないと思った方がいいでしょう。

 Essentialsの場合は、付属のものプラス Propellerheadのサイトで3曲。

 

 少ないね。

 でも、Little JinderのEverythingもいい曲だよ。

 

LimitedではReWireできない

 これはDAWとの連携を考えてる人には厳しいね。無料なんでしょうがないって云えば、そうなんだけど、KORGのnanoKEYシリーズとか買う人は、DAW/DTMをやってるわけでしょう。そこでReWire出来ちゃった方が、Reasonの普及に資すると思うんだけどな。ここはPropellerheadに再考してもらいたいね。

 

 蛇足だけど、たまに有名楽器店の店員さんで、Propellerheadのことをプロペラヘッズという方がいます。これがまた何故か、複数遭遇したことあるんだよね、俺。

 その場では、ツッコまないけど、確かにpropellerheadのドメインは日本もスウェーデンもpropellerheadsですが、このsは、Propellerhead Softwareのsでしょう。

 プロペラヘッズとは言わないと思うが。

 

Limited/Essentialsでは、ReFillに制限がある。

 これも当然なんだよね。デバイスに差があるんだから、ないデバイスのReFillが使えないのは当たり前。

 これ一応、Limited/Essentialsの制限として公式に挙げられている項目なんだけど、それを言うなら、Reason 9だって制限はある。

 Rack Extensionってシステムがある以上、持ってないRack ExtensionのReFillはあってもしょうがない。

 

Limited/Essentialsでは、MIDI出力、MIDIクロック出力ができない。

 MIDIクロック出力ができないというのは、MIDIクロックで同期マスターになれないってこと。だけどReWireを使えるEssentialsでは、問題にならないんじゃないかな。

 ReWireが使える環境で、MIDIクロック出力を使う場面というのは、何か外部のシーケンサーがあって、それを同期させるとかかな。

 DAW/DTMを狭く捉えた場合は、必要のない機能かな。

 

 MIDI出力もMIDI機器だけど、これは場合によっては欲しい。

 Reason 9には、EXTERNAL MIDI INSTRUMENTというデバイスがある。

 

 これ、ソフトウェア音源でもコントロールできるんですよ。ドライバがいるけどね。

Macの場合は、付属してるIACドライバ経由で、スタンドアロンのソフトウェア音源を鳴らせる。

 そして、オーディオ・インターフェースを経由して、ReasonのAUDIO TRACKにレコーディングができます。

 

 これは俺にとってはおいしい機能。

 Reason 9は、64bitアプリケーションだけど、そうなるとReWireする場合、ホストも64bitである必要がある。

 そうすると、古い32bitのプラグインは使えないわけだけど、32bitプラグインのスタンドアロンバージョンがあれば、EXTERNAL MIDI INSTRUMENTを使って、Reasonからコントロールできるってこと。

 

 ただ、これはいらない人には、まったくいらない機能でもあるね。

 

Limitedでは、Rack Extensionが使えない

 これも、人それぞれだよねぇ。Rack Extensionは、プラグインのようなもの。

でも、やっぱ欲しい機能かな。Limitedはデバイス少ないしね。

 これも開放していた方がいい機能じゃないのかな。

 Limitedの人も買い足せる。

 

 ちなみに、DAWのプラグインと違って、ReasonのRack Extensionは、他社製であってもすべて、Propellerheadから販売・配布されます。

 ここだけを見ても、ReasonはDAWとは言えない。

 

 A-LIST Drummerのシリーズは欲しいRack Extensionの一つじゃないかな。

 LimitedはDr.OctoRexも入ってないので、ドラム音源としてはREDRUMのみになるね。もしくはNN-XTでドラムキットを使うという形になるでしょう。

 

 Essentialsの場合は、Dr.OctoRex付属で、Rack Extensionも使える。

 ただしKONGは付属しません。

 

Limited/Essentialsでは、オーディオのトランスポーズができない。

 

 これもあってもいいんじゃないかな。

 Essentialsの場合は、ReWireができるので、DAW側で解決する手はあるけど、Essentialsだけでやってる人は困る場面がある可能性も。

 

 ただ、俺は、オーディオのトランスポーズってほとんど使わないかな。

 昔、YAMAHAのカセットMTR、CMX IIの頃はよくやったけど。

 ボーカルレコーディングで、気持ちテープスピードを遅くして、今で云うフォルマントの変更を狙った感じ。

 と云うのは、ポールがやってたんで、真似たと云うのが正解。

 あ、ポールは、Paul McCartneyね。

 

 では、続きは次回。