母と一緒に興味深い講座に参加してきた。

「竹久夢二が愛した東京〜ゆかりの街と老舗探訪」(大手町読売新聞社)

いつの頃からか夢二が好きで、我が音楽教室も夢二のイメージをホームページやフライヤーなどで使っている。私の名刺も夢二❤︎

大正時代、そのモダンさが少女たちをキュンキュンさせてきたんだろうな、という今見てもかわいいデザインやしっとりと描かれた女性たちの絵。

着物や洋装のデザインにも目が釘付けになる。

今日は竹久夢二美術館学芸員の石川桂子さんによる講座で、

夢二のゆかりの街

1.早稲田

2.日本橋

3.本郷

4.渋谷

5.浅草・向島

6.銀座

の当時の写真や夢二の作品などを合わせて、夢二の暮らしや恋人のたちとのエピソードを織り交ぜながらのお話とスライドを楽しんだ。

当時から営業している老舗のデパートやパーラー、菓子店、文具店も魅力的♡


約100年前の建築物の美しさ、そこにいた人たちのファッション、食べていたもの、流行っていたもの、

そんなことに想いを馳せて、大正時代にタイムスリップしたような気持ちになった。





これは若かりし夢二の写真だけど、

マンドリンを持ち、ナルシストな雰囲気。

だけど、本名は

「竹久茂次郎」だそうな(笑)

もじろう、嫌だったらしい・・。

だろうなぁ、この写真を見て頷いたわ。もじちゃん、って呼ばれても振り向かないだろう。


夢二のデザインの小物、作品や千代紙の店「港屋絵草紙店」は日本橋にあったという。

今で言うファンシーショップだそうだけれど、大正時代の少女たちはそのかわいらしいデザインに、ときめいただろうなぁ。

(港屋絵草紙店内)



夢二が生涯愛したという彦乃さん


ニコライ堂で二人で生涯の愛を誓ったというエピソードも素敵♡

二人が引き裂かれて、そして彦乃さんが若くして亡くなってしまったのは切ない。


彦乃さんへの想いを綴った詩集「山へよする」の表紙はその涙だったのか。



その後の恋人、お葉さんは夢二の作品そのもので、これまた美しい。


100年前の東京、この女性たちはどんな気持ちで恋して悩んで、日々過ごしていたのだろう。

まるでそこに立っているような気持ちになる時間だった。





石川さんの本、ゆっくりまた堪能しよう!






「いよいよだね、ナカニーのミュージカル」

と大学のときからの親友さなえちゃんからLINEがきた。

ナカニー、とはこれまた大学時代の友人であり、その当時同じアパートのとなりのとなりに住んでいた青春を分かち合った仲間だ。

ナカニーは同じ学年だったけど、ひとつ歳上。関西弁で気のおけない親しみやすい性格だった。

となりのとなりのよしみで、

「缶切り貸して〜」

とか

「かぼちゃが硬くて切れないからレンジでチンして〜」

とか

「雨降ってきたから洗濯物入れておいて〜」

とか

今考えるとかなり図々しい頼み事をたくさんした。

でもいつも

「おー、ええで〜」

と気持ちよく返事が返ってくる。

洗濯物を頼んだ時なんか

「たたんどいたで〜」

とぴっちりたたんだ衣類を笑顔で渡してくれた。

同じサークルで一緒に歌い、時には和声の勉強とかを教えてもらい、いろんな相談なんかもしたな。

そのナカニーがミュージカル俳優になって経歴を積んでいたのは知っていた。

お誘いをもらうたび

「いつか行こう!」

と思いつつもなかなか足を運べなかった。

そして、やっとやっと今日行ってきたのだ!ナカニーが出るミュージカルに!

帝国劇場の東宝ミュージカル「モーツァルト」



ナカニー演じるのはモーツァルト(京本大我)を長年支配してきたコロレド大司教(山口祐一郎)の部下アルコ伯爵の役。

これまたかなりの出ずっぱりで、出るたびに悪役っぽい不穏な空気をもたらしながらも、時にコミカルに、持ち味の素晴らしい声を聴かせてくれた。



SixTONESの京本大我の応援団と思われる若い女の子たちがびっしりと席を埋めていたが、

わたしとさなえちゃんは「ナカニー応援団」として不穏な空気を創り出すアルコ伯爵登場のたびに、前のめりになって心のエールを送っていた。

そして、エンディングではあまりの素晴らしさにスタンディングで拍手を送った。


楽屋口から出てきたナカニーは大学のときと何にも変わらない笑顔いっぱいの親しみやすいやつだった。

でもあの当時より痩せていた。

そうだよなぁ、あれだけ日々舞台で演じ、ダンスしたりしてたら、痩せるよね。

「やっとだよ、ここまで来れた・・・感謝しかないよ」

と言ったナカニーが清々しく 神々しく 眩しかった。


よっしゃ!私も頑張るよ!!今在る大切な場所で精一杯!

青春時代の上に積み上げてきた日々、その感動が胸いっぱいに広がった。





久々、ログインしたアメブロ。

フォローしていた方々、今も変わらず素敵な言葉を綴っていて、嬉しい♪

お久しぶりです。


5月に教室を開講することができました。

歌と語りの音楽教室「カタリフ」

生徒さんたちとの愉しく豊かな時間を刻む場所。

心が解き放たれる場所。

そういう場所を創ることができたら・・・

いつもそんな想いをこめてレッスンしています。







教室のこと、

日々のこと、

歌や言葉・・・

またここに少しずつ綴っていきたいと思います。






昼間の尾ひれをたなびかせて
紺碧に暮れていく空でした。




日常、という 
あたりまえのようで
あたりまえじゃないささやかな時を
想いながら
陽の匂いの残るあなたのシャツをたたんでいます。