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本年もよろしくお願い致します。
さて、新年早々、被後見人さんのご自宅へ行ってみたら、ポストに家庭裁判所から郵便切手の返還書が送られてきていました。
実は、この方、事情により親族の協力が得られず、本人申立ての形式で後見開始申立てを行いました。
2013年1月1日に施行された家事事件手続法には、手続行為能力の規定(118条)ができました。もともと、民法7条の後見開始の申立権者に「本人」は含まれていますが、「判断能力が低下した本人が有効に申立てを行えるのか」について疑義があり、以前は家庭裁判所も積極的に受理しませんでした。
しかし、現在は順調に受理されています。親族の協力が全く得られないけれど成年後見制度を必要とする場合には、本人申立ても視野に入れて検討しましょう♪
後見相当の診断書が出ていたので、私の報酬はいただかなかったです・・・
それで、郵便切手の返還書と一緒に同封されていた受領書に、誰が署名すべきなのでしょうか。後見人である私でよいと思いますが、被後見人さんの方が達筆なので、本日、病院でご署名いただきました
あまり更新できず、申し訳ございませんでした。今年最後の更新です。
今年の3月に東京青司協で釜石の仮設住宅の巡回相談をしました。
1日目と2日目の午前中は仮設の談話室で相談会を行い、2日目の午後から仮設住宅を1軒1軒声をかけながら、巡回相談を始めました。
その2日目の巡回相談の時です。
仮設住宅のドアをノックして「こんにちは。司法書士会です!」と声をかけると、奥から4歳か5歳の女の子が出てきました。
私は「こんにちは。ひとりでお留守番してるの?お父さんかお母さんいる?」と、その女の子に聞きました。
すると、女の子は「お父さんは仕事に行ってる。お母さんは津波で死んだ。」と私に言いました。
『なんて配慮の無い質問をしたのでしょう?』
この地域には、津波で亡くなっている方が大勢いらっしゃるし、お父さんとお母さんの両方を亡くした子供も沢山いるのに、あまりに無神経な質問でした。
女の子は泣いたり、悲しそうな顔をしたりしませんでした。もう、震災の時に沢山泣いたのかもしれません。私は、ただこの子に悲しい思い出を蘇らせただけで、何のために巡回相談に来たのか全く分からなくなりました。
「おウチの人いる?」とか質問の仕方はいろいろ有っただろうに…
そして、この時は「もう二度と被災地へは行くまい!」と思いました。
しかし、三浦さんに誘っていただいて、司法書士会の活動で11月に再び岩手へ行ってきました。今度は失敗しないように行って来よう!と自分に言い聞かせながら。
大槌町へ行ったのですが、まだ災害公営住宅が完成しているところは少なくて、入居したくても設計中だったり、建設中だったりという状況です。復興にはまだまだ時間がかかりそうです。今後も被災者支援が必要なことは確かですが、巡回相談がベストかは、よく分かりません。もっとじっくり時間をかけて相談に乗った方がいいような気もします。
写真は、巡回相談中の三浦さんです。
尻切れトンボですが、みなさま、良いお年を~!
9月12日、13日と中小企業家同友会の青全交に参加しました。
まず、2日目の山口絵理子さんの記念講演から書きます。
「途上国から世界に通用するブランドをつくる」ことをミッションとして24歳で起業した山口社長。フェアトレードではなく、かわいそうだから買ってくれるのでもなく、心からカワイイ!カッコイイ!と思って買ってもらえる商品開発をアジアの最貧国バングラディシュで始める。
単身でバングラディシュへ行き、大洪水で亡くなる何千万の人々、爆弾テロなどを目の当たりにする。パスポートを盗まれたり、工場を追い出されたり、数々の困難に立ち向かいながらも、バングラディシュのジュート(麻)を使ったバッグ製造・販売の会社「マザーハウス」を発展させていく。。。
山口社長のご講演の最後に質疑応答の時間がありました。
「みんな誰もが夢を持っている。あるいは持っていたと思うけれど、普通の人は、親や友人に説得されて諦めたり、現実を見て妥協したりする。山口社長に、夢を実現するための秘訣を教えていただきたいです」と質問した方がいらっしゃいました。
「高校時代は柔道で人に勝つこと、大学時代は成績で1番になることを目指していました。しかし、バングラディシュへ行って、生き延びることに精一杯な人達を見て、他人と比べることが、全く意味の無いことだと気づきました。私は講談社から『裸でも生きる』という本を出しています。自分が裸になっても、他人からどう見られても、それでも実現したい夢かどうか?」
と山口社長は回答なさいました。
私よりずっと若いけれど、つくづくすごい方だと思いました。