「代理人カードを使え!」というブログを以前書いた。
今回大幅に加筆し内容を一新した。
当初の書きっぷりはこんな感じだった。
(タイトルはコレ↓↓↓)
★代理人カードを使え! 認知症による口座凍結を当面は回避できる。あくまで暫定ツール、限界が来る前に次のステップに進め!
(記事のURLはコチラ↓↓↓)
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親の認知症により預金口座が凍結されないか心配なら、ぜひ「代理人カード」を作ってほしい。家族はこのカードがあれば、おろしに行くたびに感じるハラハラドキドキからは解放される。恒久的な解決策ではないけれど“時間稼ぎ”にはなる。
この間に家族信託を親族間で共有して、相続対策をすると同時に恒久的な認知症対策を始めてほしい。
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つまり、代理人カードのメリットをシンプルに書いていた。
しかし今回は、実はそんな陳腐な話題はどうでもよい。
書きたかったのは、代理人カードが人生100年時代の必須なツールになってきたことの「背景」だ。
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21世紀に入って何が変わったかというと、銀行の姿勢。
昭和年代のなんとはなしに明るい、親切そうで元気の良い空気が一変している。
銀行が変わったのではなく、時代が変わったともいえる。
私の周りだって、すれ違う多くの人、いつもの通りを車の窓越しに見ても、高齢者の姿ばかりが目立つ。
かくいう私も今や高齢者である。
れっきとした高齢者なのに、気分は昭和の頃と変わらない。
とはいえ、体は相当くたびれてきたことがわかる。
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銀行の変容は、そういう時代変化と共にあるようだ。
高齢者を狙う詐欺の横行。
銀行は、80代の老人に現金で大金は渡さない。ゼッタイに……。
「詐欺!?」と気を回してくれるのだ。
ATMの動きも監視している。
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そんなこんなで神経はすり減りそうだ。
加えて、そう、僕らみたいな高齢者の扱いだ。
70代の今は、しゃんとしているから怪しまれない(危ないと思われない。頭もしっかりしているからね)
しかし80代になり、外見も、足元おぼつかなくなり、活舌も悪く、相手の言っていることが聞こえにくくなってきたらどうか。
まして認知症が出てきたら……。
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銀行の立場でいう。
認知症の高齢者は困りものだ。
短期記憶がいっとう先にやられるから、つい昨日のこと、いや、さっきのことが記憶にない。
お金が絡んだらやっかいだ。
“大騒ぎして”きのうようやく大金を払出ししたのに、きょうになれば「失くした」とはいわず、「銀行に盗られた」と駆け込んでくる。きっと大金だからどこかにしまったのだろうが、記憶が切れている。
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銀行としてもやるせなかろうと思う。
しかし嘆いたりあきれたりする暇はない。
ことはお金なのだ。家族まで呼んで、何とか納得してもらうことが多いのだろうが、1円も生み出さない仕事にかかりきりとなる。
だから「口座を凍結する銀行」も出て来る。
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銀行は《こんなときのためにこそ成年後見制度がある》と考える。「〇〇さんには成年後見人を付けてください」
きょう書きたかったのは、このような時代の変化だ。
申し訳ないが、銀行のことは一刀両断した。
あなたたちがしっかりしなければ後見人ばかりとなる。
今でも十二分なほど熱心に被後見人に相対してくれる専門後見人は少ないのに、もっと態度が雑になりかねない。
(意思能力は落ちていても、自尊心まで失ったわけではない)
年を取るって、イヤだなと思う。
大事にしてくれとはいわないが、こっちだって必死だ。
後数十年するとあんたにも分かるぜ、と行員にも専門職後見人にもいってやりたい。
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ただ、きょう書いたのは後見批判ではない。
舌鋒は鋭く迫ったが、銀行に文句をつけたのでもない。
「あんたらが要だぜ」、と言いたかったのだ。
考えても見よ。
年を取った。仕事をしていない。生き甲斐がない。
入ってくるお金は年金だけ。そのお金が……自分の認知症のために止められる。銀行が止めてしまうのだ。
これで年取ったあなたは困らないか!?
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困るんだよ、みんな!
しかしここまで生きてくれば、私が言ったところで何も変わらないことは知っている。
だからいいたい、まだ意思能力が十分にあるあなたたちには。
準備、準備、準備ですよ!、と。
こうなってしまった世間は、時代は、変わらない。
しかしあなたは「時代が変わった」ことを知っているか?
「銀行が昭和の時代とは変容していることに気づいているか?」
なんとなく分かっていても、何もしなければあなたの前途はとても暗い。
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家族以外は誰も助けてくれない。
家族も家族だ。
親が認知症になったら大苦労だと思う。
頑固がいっそう頑固になり、あなたの言葉なんか聞かない。
逆に怒り出し不機嫌をまき散らす。
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ここから先は、我慢と、戦略的な発想が大事だ。
何もしなければ認知症1000万人時代は乗り切れない。
現実の世界を知り、誰が“敵”であるかを知り、それをかわしていく方法を知らなければ、家族ごとやっかいなことになる。
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代理人カードひとつで解決するわけじゃあない。
でも、これが最初の一歩。
それにさえ気づかないと相当にヤバイ。
高齢となり、さらに長生きをすると認知症リスクは笑って見過ごすわけにいかない。
べらぼーないい方になってしまったが、今回の記事、少しはヒントになると思う。読んでくれたらうれしい。