八幡の武将 〜今川からの使者〜 | 歴史を感じよう

歴史を感じよう

日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

前回まではこちら⬇️



世は群雄割拠の戦国時代

わしは北条氏康(ほうじょううじやす)です。



1553年、信濃国の川中島で甲斐国の武田晴信(たけだはるのぶ)と越後国の長尾景虎(ながおかげとら)が戦いました。

世に言う第一次川中島の戦いです。


長尾景虎は信濃国の小笠原長時(おがさわらながとき)や村上義清(むらかみよしきよ)、関東管領・上杉憲政(うえすぎのりまさ)らに頼られていたのです。


コアラ小笠原さんや村上さんは武田晴信さんに負けて景虎さんを頼ったんだ。上杉憲政さんは北条に負けて景虎さんを頼ったんだよね。

{07C6AB12-C44D-4AB8-8969-DEF8B3895BAA}
長尾景虎(後の上杉謙信)です。


第一次の戦いは景虎が力を見せつけた印象が強い戦いでしたが、景虎は深追いはせず越後に引き上げたのです。

コアラ武田晴信さんは直接の決戦は避けたんだね。


今回は北条は関わることなく、第一次川中島の戦いは終わったのです。




この時期、我が北条は綱成(つなしげ)が里見氏(さとみし)を攻める一方、西の河東の地では今川氏(いまがわし)と一触即発な状況だったのです。


わしは河東方面の兵に今川と戦わぬように厳命していましたが…兵は河東の地を再び北条のものにせんと息巻いていたのです。

氏康「いかん!今川と争っては東の敵との戦いに集中できず、また挟み撃ちにあうかもしれん。今川との戦は避けねばならんのだ。」


わしが再び兵に厳命を伝えるようにしていた時、わしの側近の清水吉政(しみずよしまさ)が慌てて入ってきました。

吉政「御館様!今川からの使者がやってきました。」

氏康「何!使者とは誰じゃ?」

吉政「今川義元(いまがわよしもと)の側近・太原雪斎(たいげんせっさい)です。」


{EBC5C06E-7113-44F6-9BE7-DDFE7FD49AE0}
雪斎じゃ。

コアラ雪斎さんは義元さんが幼少の頃より仕えていたんだ。政治の顧問的な存在なんだけど僧なんだよ。



わしは雪斎に会いました。

雪斎「氏康様、また河東の地で今川と北条が争ってもお互い得るものはありませぬ。」

氏康「うむ。わしもそれを危惧しておる。あの河越夜戦の前のように挟み撃ちにされるのは、ごめんだからの。今回は和議の話か?」

雪斎「ただの和議ではありませぬ。今川、北条、そして武田を含めた三国の同盟の話でございます。」

氏康「なんと、三国の同盟…。」


わしは雪斎から話を聞き、悪い話ではないと感じました。

されど、北条の家中には武田に対して悪感情を抱いているものも少なくはありません。


特に実父を武田に討たれた綱成はそうでした。



 


わしは三国の同盟を前向きに考えるとともに綱成に忍びの小太郎(こたろう)を送り、わしの考えを伝えるようにしました。


綱成は里見との戦いの陣中でわしからの書状を読んだのです。

綱成「武田を含めた三国の同盟…」

小太郎「御館様は家中を三国の同盟に理解を求めています。」

綱成「わしは賛成だぞ。」

小太郎「えっ⁉︎ 武田も含めた同盟です。」

綱成「今は武田の当主は我が実父を討った信虎(のぶとら)ではない。それに武田は上杉憲政を匿った長尾と戦っている。長尾もいつかは北条を攻めてくるかもしれん。憲政や長尾を抑えるためにも武田と結んでおくは有利だからな。」

小太郎「わかりました。綱成様のその旨、早速立ち戻り、御館様に仕えておきます。」

コアラ長尾景虎は武田、北条の共通の敵になるんだね。






わしは小太郎から綱成の考えを聞き、三国の同盟を結ぶことに決心したのです…。











つづく…
コアラ次回をお楽しみに〜











にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 小説ブログ 歴史・時代小説へ
にほんブログ村
コアラ宜しければバナーをクリックしてね。