便利になり過ぎた代償をいずれ我々は身を切って再び払うことになるのでしょうか？

こと更に肥大した知識欲のツケを利子を付けてお支払いすることを人類はその歴史の中で繰り返してきているというのに、そのツケすら知識の積み重ねで乗り越えようとするのが人間の空恐ろしいところで、頭がいいはずなのに謙虚さがありません。

最近の我々のトレンドは専ら情報端末。電車に乗れば片手でピコピコ、家に帰れば片肘付きながらマウスをクリクリ。画面を眺める眼球だけが激しく動き、好みの情報を収集します。

病院でムンテラしていますとクライアントの方から『ネットに書いてある通りだ。』と、有難いお褒めの言葉を頂くことがままあります。ネットと違わない事を伝えるこの獣医が発する情報は正しいとの評価なのでしょうか。多数の監視を乗り越えてきたネット上の情報には信じるに足る背景があることも勿論あるでしょう。最終的に情報の取捨選択をするのはクライアント様ですからご判断はお任せしますが、僕自身は少なくともパブリカルなネットの情報で治療が左右されることはございません。たまたま僕の獣医療知識や方針がネット上に流布されるものと同じだっただけだと受け取っています。当然ネットと違うことをお伝えすることもあり、その時はかなり疑いの眼を向けられることになります。哀れな犯罪者となってしまった僕はその嫌疑をはらすことに難儀するだけではなく、時には失敗すらしてしまいます。自分が18の時から学んできた専門知識の敗北に愕然とするのですが、元々僕が他者への情報伝達能力に著しく欠落しているので、情報の正しさだけが問われているのではないかもしれません。

まぁ、そんな自分のコミュニケーション能力を反省しつつ、やはり情報の洗練化は必要だなと、マウスを弄る僕もしっかりネット漂流民です。

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何か最近はネコも情報トレンドに敏感みたいで、2人揃って、

SURF IN THE 烏山。