いろはの所信表明 | Hexenkessel

Hexenkessel

魔女の大鍋のごとく、何が飛び出すかわからないブログ。

当分は将棋と演劇のことについて書きますが……
コメントは承認後の表示になっていますが、ただの荒らし対策ですのでどんどんご意見ご感想をお待ちしています。

長らく放置してしまいましたが、文中にもあるとおり、もし自分が再び落ち込んだりした時のためにあちこちに転載しています。ブログ放置のお詫びにもなりませんが、よろしければ読んでみてください。


早寝早起きに戻すと決めたばかりですが、今日(金曜日)は夕方からの観劇だけの予定ですから、決意表明を書いておきます。

観劇の後、早々に帰って眠れば土曜の児童館での将棋教室は大丈夫でしょう。

そして、後半の募集はまた何度も書くことになると思います。所信表明として非常に長文になりますが、一旦まとめたいと思います。




まずは現状報告から。

左足はもしかしたら完治しないかもしれません。

まあ、一般人と見分けがつかなくなる程度なら半年とか1年とか2年とか、そのうちなるかも知れませんが。

今回の右足の火傷だって、間抜けな話と言えばそれまでで、私も笑い話にしているくらいですからみなさまも気を使われることはないのですが、正直左足がまともならこうはなっていません。

うまく行かないことが続いて、正直やる気をなくし気味でした。

17日の震災の話の日記も、もちろん震災を忘れてはいけないという意味もあるのですが、震災が起きてすぐは「命があっただけもうけもの」と生きることに必死だった人々が、それでも時の経過と共に隣の町はどうのとか、避難所の住民はわがままを言いすぎだとか、すべて否定もできずすべて肯定もできない複雑な問題が生じ、生きることとは何かを考えさせられました。

私も状況は全然違うものの、「(一人暮らしなどで)通報が遅れれば死んでいた」「深刻な後遺症が残る可能性もあった」中で、あれから7ヶ月、おかげさまで一人で電車にも乗れるまでに回復しました。その時は「生きていられるだけで幸せなのだから、これからは気楽に焦らず生きればいい」とつくづく思ったものです。不思議とリハビリにも精が出ました。

しかし医療やリハビリの限界とも言える部分を迎え、日常生活に戻れば「焦らない」と言い聞かせていてもやはり微妙な心の揺れが隠せなくなり、確かに死ぬことはないのだろうけれど、自分はただ生かされているだけの存在なの?という陰の声が聞こえてきました。

微妙な数日間を過ごしました。



人間、少し変わることはすごい大変なことです。


私もきっとこの先、何度もまた苦しむと思います。


でも今、目の前に将棋教室があります。そして舞台があります。自分で「こんな奴もう何もできないんだ」と思った「いろは」という存在を必要としてくれる人がいます。

もともと未熟な上に後遺症まで抱えて、完璧には程遠い仕事ぶりでしょう。将棋を教えに行くにしてももっと「楽しさ」を伝えられるはずです。でも可能なら、もう一つ上の世界へ一歩でも近づきたい。


もう二度と舞台には立てないと覚悟を決めた私を、かつて一度あんな立派な劇場に立てたら…でも自分の演技力じゃ無理だなと勝手に決め付けていた「大阪市立芸術創造館」のお芝居に、私を、ぜひ今のいろはに出て欲しいと言っていただけました。

何を今まで迷っていたんでしょうね。役者が一度は立ちたいと思った舞台に立つチャンスが周ってきた。一生に一度、これで最後の機会かも知れず、しかもぜひいろはにとまで言っていただいて、役者なら進むしかないじゃないですか。

今回の病気で喉もやられましたから思うように声が出ないかも知れません。踏ん張りがきかないかも知れません。でもこの世に役者と役者ではない人の二通りがいるとして、自分が役者なら出るしかないじゃないですか。

かっこいいことがすべてじゃない。舞台の上では馬鹿になってもいい。かつてそう教わりました。ボロボロになっても私はもう一度、舞台に立ちます。その先のことなんて考えられるほど、自分は賢くなかったはずです。



5月の最後の土日、私は芸術創造館の舞台に立ちます。そこから逆算して、今できることをひたすらやればよかったのです。



そしてこれも今回の発病・長期入院で一度は流れた「脚本・演出」の機会を、こんなにも早くいただけることになりました。30分の作品を3つ、その一つですが、共通テーマと私が将棋を通して訴えたかったことが一致しました。演劇として30分が長いか短いかは別として、与えられた30分で将棋に詳しい方にも、今まで将棋をほとんど知らなかった方にも理解していただいて、なおかつ観てよかったと言っていただける作品を創ると心に決めています。決まっているのは大まかなストーリーだけ、具体的な脚本はどうしても役者さんに合わせて書きたいので、今は役者も脚本も決まっていませんが、これも二回目があるかどうか分からない大チャンスです。必ずものにしたいと思います。7月上旬の公演になる予定です。





以上が私の1月22日の所信表明です。

その上でこれから募集することになる事柄を書きます。


まず将棋教室です。現在は言ってみれば雇われているような形で行っていますが、これは3月末までの臨時の指導です。4月からは「自分の教室」ですから全く意味合いが違います。4月からはすべて自分の責任です。

その上で、第二・第四日曜日開講予定としていますが、生徒さんが増えてくれば私一人では追いつかないでしょう。また例え生徒さんが少ないままであっても、続いてくださる方は必要です。ですから棋力は関係なく、将棋は弱いけれど将棋に興味がある。特に教えることに興味がある方を募集します。

最初のうちはただ見てくださっているだけでも結構です。その代わり生徒さんが少ないうちは昼食か夕食時のビール一杯とか、その程度しか出せませんが、長い目で見て後に続いてくれる方を募集します。

何度も書きますが、現時点での棋力は不問です。必要な分は私が直接教えますし、残りは教室で一緒に見ていてください。なので現時点での棋力ではなく、これからのやる気さえあればどんな方でも歓迎し、ある程度将棋が教えられるレベルまでは私が責任を持ってその方の将棋の面倒も見ますし、相談にものります。

少しでも興味のある方は、遠慮なくメッセージをください。




また、7月上旬のお芝居のことも書きます。

こちらも、全体統括の方がいるとはいえ、言ってみれば「いろはグループ」として30分の芝居を創ることに変わりはありません。共通テーマや、私の芝居のあらすじはどこまで公開するか相談してまた発表しますが、現時点で男女とも、やる気があって出演したい方を募集します。

こちらもアクションや立ち回りやダンスはありませんから、経験は問いません。ただしこちらは将棋教室の助手募集と違って短期決戦になりますから、6月に集中的に稽古することになります。派手なアクションがない代わりに会話と細かい仕草などの勝負になりますから、純粋にやる気があってこれに賭けてみたいという方は、こちらもメッセージください。



全般的に、ご質問などはメッセージ・コメント等どんな形でもどうぞ。




そして多分、こんな日にちょうどいいのかな、と思えるのが出てきました。


・*:.。. .。.:*・゜゚・*・*:.。. .。.:*・゜゚・*・*:.。. .。.:*・゜゚・*・*:.。. .。.:*・゜゚・*・*:.。. .。.:*・゜゚・*・*:.。. .。.:*・

今日の名言

雨はいろはだけに降り注ぐわけではない

                             いろは

・*:.。. .。.:*・゜゚・*・*:.。. .。.:*・゜゚・*・*:.。. .。.:*・゜゚・*・*:.。. .。.:*・゜゚・*・*:.。. .。.:*・゜゚・*・*:.。. .。.:*・

本私に名言 for mixi本
http://mixi.jp/view_appli.pl?id=5328
※モバイルアプリにも対応!


この記事は他のブログなどにも転載して、自分が迷ったり落ち込んだときはもう一度読み直すつもりです。


やることは決まったのです。あとはそのために必要なホームページの更新やブログ執筆や稽古をしていくだけです。


なんの実績もない私です。しかしそれでも応援してくださる人がたくさんいます。そしてやはりこの先誰かを引っ張っていくとしても、やはり実績のない私ですが、こいつと一緒にやってみようという方を本気で募集し、お待ちしています。全力でその方の気持ちにお答えしたいと思います。



将棋にしても、芝居にしても人とのつながりがあって、対話があって、つらいこともあるけれどその先にある喜びを伝えたい。そのために「今」の自分ができることをやります。たいして偉くも才能があるわけでもない、むしろどこか欠けたものがある私みたいな人間でも、人生を賭けるくらいの気持ちで立ち向かえば何か少しは変わるかも知れない。結果は分からないことですがあきらめてしまうよりは、やってみる価値のあることだと思っています。


最後に書きます。私は決して特別な人間ではありません。落ち込むときはとことん落ち込んで、それでも周りにいい人がいてくれて、ちょっと病気になってたくさん休憩の時間があって、もう一度だけ、もうちょっとだけがんばってみようかなというだけの人間です。何の説得力もないかもしれませんが、何かに苦しんでいるあなたの、そして私が苦しいときに助けてくれたあなたの、ちょっとした気休めになれば幸いです。



2010年1月22日 伊藤いろは