アマゾンを覗いていたところ、偶然、朝鮮短編小説集というものがあった。
その中の一編に、桑の葉、という短編が収められている。
むろん翻訳本であるが、朝鮮の小説を読むのは初めてのこと。
また、なぜこれを選んだかというと、例の日本による朝鮮統治時代の小説だからである。
あの慰安婦問題は、日本統治時代のもの。
はたしてその真相はいかに、という問題に対し大変興味がある。
その手がかりとして、日本統治時代における朝鮮人側からの意識、風俗、社会はどんなものであったのか、ということが慰安婦問題を考える上で多少なりとも手がかりになるのではないか、と思う次第。
映画桑の葉は、当然ながら小説桑の葉を原題として映画化されたもの。
しかし、小説を読んでみて初めてわかったが、映画とは似ても似つかぬ作品となっている。
小説のほうは、まったくの駄作、こんなものが世に出たことすら理解できないくらいの幼稚なしろもの。
それに対し、映画桑の葉は素晴らしい出来である。
サブタイトルには韓国エロチシスムという副題が付いているが、まったくの見当違い。当時の韓国社会を知るうえでも素晴らしくよくできており、統治者としての日本人警察官なども出てくる。
映画の最後のシーンは、若い朝鮮人5人が互いにひたすら殴り合いを続けて終わる。
このシーンがひじょうに象徴的である。つまり当時の韓国社会を写しだしているのだと思う。ひたすら目先の自分の利益だけを考え、他人の足を引っ張ろうとする朝鮮人の愚かさを自虐的に描いているのだと思われる。
この映画もまちがいなく秀作の一つであろう。