今回は、珍しく ”結果” から
ご紹介させて頂きたいと
前方ダッシュボードからドアライニングを
上下しながら優雅に流れる
”ダブルステッチ”
のラインは、
中間で黒革素材(!)のBピラーを経て・・・
再びリヤドアで
ブルー&シルバーのダブルステッチラインが
優雅に再開されて流れていきます・・・
写真に書かれたいくつもの「矢印」
でございますが、
これらのパート全ては
「革やスエード素材」
に張り替えられており
全てのパートには
「ブルー&シルバーステッチ」
が奢られているという
これが信じられないことに
”プリウスPHVの室内”
なのです
もう常連様でございます、
何度となく当ブログにもご登場を
頂いておりますコチラの一台。
都内よりお越し下さいますU様、
今回もご入庫ありがとうございます
普段はあまり・・・いや。
ほとんどそんな事をさせて頂くことは
無いのですが、
冒頭の画像。
U様にお断りの上、
「愛車の後部座席に座らせて頂いた」
それも10分以上
とにかく閃きがスゴイ。
そして、センスに溢れています
今回のご入庫は
最大の難関で、最後まで持ち越された
”リヤドアショルダー”
でした
改めましてノーマル。
フロントドアと違って、52系・・・50系も
含めてなのですが、
”ショルダーUPR”
というパート自体が存在しません
そう、一体式なんです。
なので、当初インサイドドアハンドル
付近を走っているプレス、
ここから
切断&復元
を模索しておりました
ですが・・・
構造上の問題、強度維持の問題で
そうしてもムリだとなり
頓挫しておりましたところで
最終的にはU様の熱意もあり
冒頭画像にもあるこの意匠へ
これ、
絶対にやらない
ことなのですが・・・
他社メーカー様の貼り付けパネルを
U様にお求め頂きまして、
そこに弊社の職人が素地状態へ戻して
弊社の素材で再制作する
という方法によります。
2ヶ月位でしょうか・・・
本当に根気よく御理解の上
お待ちいただきまして
また、職人にも一度限りとは言え
申し訳なかったと
でも
U様のあの日の笑顔
本当に忘れられない
もう一度純正の頃。
中心にある生地素材の面、
これがまず壁となってしまうのと、
想像以上に裏面には様々な必要な要素
が集約していたため
「長く愛車にお乗り頂く」
事を優先の結果、
切断は断念。
フロントドア用 の流れをモチーフに、
前ドアからリヤドアまで
”ステッチの流れを継続させよう”
という試みでした
よぉーく見てしまうと
塵も、段差感も認識できるのですが
最終手段ということで・・・
黒革をまず、デザインに合わせて裁断。
黒革同士を張り合わせた後に
ダブルステッチ。
ここは自信を持って職人技
4座仕様のPHV。
「後席アームレスト」
もUltrasuedeと黒革のコンビ
両サイドにはこの車両のコンセプト、
”ブルー&シルバー”
のダブルステッチ
そして、奥に見えるのは
今回製作のドアライニングカバー。
ウォールナットの光沢も
弊社のプロダクト
もう・・・デモ機レベル
ですよ
「PHVモデル」
の先進性、乗り味、近未来感・・・
などに感銘を受けてこの車を選び。
ただ、一点
「室内がどうしてもな・・・」
~の想い。
「もっと内装のいいクルマを買えばいい」
じゃないんです。
「PHVの有り様に惚れたんだ」
と、なれば
室内のことはわかっていても
これでしかない。
一度はそう考えて乗り始めるも・・・
(どうにか出来るものなら・・・)
の想い。
そこで行き着いてくださったのが
「レザーエクスクルーシブプラン」
でした
AピラーからBピラーまで
黒革&ダブルステッチです。
何度も言いますが、PHVとはいえ
”プリウス”
です、この車両
圧倒される空気がみなぎる室内
後席に座ってし~~んとした
室内で眺めておりますと、
まさに高級車のシートに座る
”あの感覚”
で間違いありませんでした
U様、本当にこれで一幕が
終焉ですよね
2年間くらい・・・でしょうか。
毎回ひとつひとつのパートについて
ご相談を頂き、思い悩んで
ご意見を言わせて頂き・・・と、
僕も思い出が沢山です
「無いものを現実化する」
という不可思議な満足感。
「この世にこの一台しかない」
という説明のできない満足感。
そういう事のお手伝いをさせて頂いて
何かを一緒になって
喜んだり・・・というのは
本当にこの上なく幸せでございます
U様に限らずとも
そうしたお客様、本当に多くの方々に
恵まれている我々。
職人を始めとする
周囲に感謝です。
僕らだけでは何もできませんからね
というわけで、
だいぶ個人の感情が入ってしまった
U様、これからも変わらずに
G社愛
よろしくお願い致します。
でわ
●50系プリウス後期 「レザーエクスクルーシブ」