このブログをご覧いただいているかた、ご覧いただいて実際に病院にいらしてくださったかた、手術をお受けになられたかた、またこれからご来院のご予定のかたにご報告です。
5年間勤務いたしました村山医療センターを3月末を持ちまして退職し、他院に異動することになりました。
新し勤務先は慶應義塾大学病院です。
慣れ親しんだ勤務先を離れるのは少し寂しいですが、環境を変えて初心に戻り、心機一転また頑張っていこうと思います。
大切なご案内がありましてブログしております。
これまで現勤務先ではお電話で”側弯症外来”の予約が可能だったのですが、転勤後の慶應義塾大学病院では完全紹介制のため、受診にあたって紹介状が必ず必要となります。
ご面倒でも必ず、主治医の先生に紹介状をいただいて、ご予約くださいますようどうぞよろしくお願い申し上げます。
その差なるべくこれまでのレントゲンなどの画像をお持ちくださいますよう重ねてお願い申し上げます。
来月には恩師のDr. Boachieが日本に立ち寄るとのことで久しぶりにお目にかかれそうです。いつも気にかけてくださっていたので。さっそく異動のしたいと思います。
今年の冬はガーナにまた戻ることができそうです。
ずいぶん間が空いてしまいました。
先日ボスのボアチ先生のガーナの病院がCNNに取り上げられました。
僕も毎年重症の側弯症の子供たちの治療のためにこの病院に行っています。
昨年はエボラ熱の影響で行くことができませんでしたが、今年は気を付けて秋に行く予定です。
英語のビデオですが、雰囲気は分かるかと思います。
以下リンクです。
http://edition.cnn.com/videos/world/2015/03/02/spc-african-voices-oheneba-boachie-adjei-c.cnn
ずいぶん筆無精になってしましました。
目が回るくらい忙しい日がしばらく続きまして、更新を怠ってしましました。
この間アメリカ出張2回(シカゴ、ニューヨーク)国内出張1度、さらに外国人医師の見学などもありました。
まずはニューヨークですが、これは私のボスのDr. Boachieがアメリカの病院から正式に退官し、祖国ガーナに自身で建築した最新式の病院に転勤されることになり、退官パーティーに参加してきました。
きらびやかな会場でNBAのスーパースターや著名人が多く集まる会で、やはりボスはとても穏やかで、飾り気のないいつも通りの方でした。
生い立ちからこれまでをご自身で簡単に明るくそっけなく、お話になられてましたが、一言一言の裏にある努力や困難は私などの経験するものとはまったく程度の違うものが隠されていると思います。
Dr. Boachieはニューヨークでの仕事を終えて、ガーナでアフリカ全土の脊柱変形の患者を治療し、また更新を育て、それだけでなく、世界中から研修医を受け入れトレーニングをしていくそうです。
ふつう、アフリカで医療というと先進国に助けてもらって、粗末な機械で、などと想像しますが、彼にはそんな考えは全くなく、世界で最も困難な患者の集まるアフリカで最高の医療を行って、世界各地の研修医や医師をトレーニングしようという気概のようです。
パラダイムシフトですね。
アフリカが医療でも研究でも世界の最先端になるとい彼は信じています。
世界を変えていく人々の考えはやはり素晴らしいなと思いましたし、それを可能にする彼の人間力にもただただ感服するばかりです。
それから、シカゴを国際的な多施設研究の打ち合わせのために行ってきました。こちらはすでに40台前半くらいの年の人々で会を運営しており、50歳から時には70歳代の人が大体どの分野でも運営の中心にいる我が国との大きな違いを感じました。
私が高齢者になるときには可及的速やかに気力体力判断力の充実した若者たちに機会を与えられるよう全力で取り組みたいと思います。
話は尽きませんが、またまたニューヨークから私の手術にお見学に大変聡明な医師が来てくれました。一緒に手術をしながら物事の概念や、大切にしていること、哲学といったものを話し合い、わかってくれたようでした。私自身もこのように海外からたくさんの医師が手術のトレーニングに来てくれることを誇りに思います。







本日はうれしいことがあったので、ここに書こうと思います。
私共側弯症を治療を行う世界中の医師たち約500人で構成されるアメリカ側弯症学会(SRS)という学会があります。
世界で500人程度の限られた、実績と業績、側弯症の治療に対する貢献が認められたものだけが入ることのできる学会で、毎年この学会で、これまでの治療の問題、これからの課題を話し合います。
この中にいくつかの委員会があり、私の所属しているGlobal outreach Committee (GOP Committee, 世界の途上国における脊柱変形の治療を促進するもの)などがあります。
現在側弯症の治療の課題は特発性側弯症患者で進行する患者の早期発見治療と、幼いお子さんの変形が強い患者さんに対する治療、そして、成人の側弯症の術後合併症です。
このいづれも以前から私自身も一貫して取り組んでいる課題なのですが、その中で、成人の治療の問題点を話し合う委員会であるAdult Deformity Committeeからメンバーになるようにと招待がありました。今後4年間委員会のメンバーとして成人脊柱変形のが合併症を減らすための取り組みを責任をもって話し合っていきます。
本年度は137人以上のメンバーの応募があったということで,その中から選ばれたということはとても名誉なことであると同時に責任の重さを痛感しています。
本年から4年間は全身全霊をかけて世界の側弯症治療における短期的また長期的合併症を減らすことができるように、さまざまな活動を行っていこうと思います。
今回委員会のメンバーになるのにあたって、たくさんのSRSの友人や知人が推薦してくれたそうです。私の知らないうちにいろいろなことが決まって、誕生日のサプライズプレゼントのように、何も知らない私に突然委員会から手紙が来ました。今回のことを主に率先して行ってくださったDr. Robert Gainesには本当に感謝しております。
いつか私も彼のように若い医師たちに機会を与えることができるよう、努めて参りたいと思います。
先月に引き続いて今月も3週間前から、以前アメリカでの勤務先のHospital for Special Surgeryからアメリカの先生が手術のトレーニングに来てくれています。8月20日まで約4週間滞在予定で、夏休みも日本で取るとのことで、先週は京都や箱根に観光にいってきたようです。
さて、当院では脊椎側弯症の後方固定術、前方固定術を中心に手術の見学や、レクチャー等を行っています。
今回HSSから来てくれたVenu Nemani先生は帰国後脊柱変形を専門とするさらなるトレーニングを受けるために現在全米一の施設であるワシントン大学のDr.Lenkeのもとで1年間研修をするようです。
彼も私も比較的若いのでこれから20-30年同じ分野で切磋琢磨していくことができればとわくわくしています。
側弯症の世界も世代交代を迎えています。
これまで第一線で活躍してきた世界中の先生がここ5年くらいでたくさん現役から退きます。私のボスのDr. Boachieも9月末でNew Yowkのpracticeを閉じて、ガーナに戻り、後進の育成に当たるということです。
私は幸いアメリカを含めた他の国の若い先生方とたくさん知り合うことができました。
これから彼らと力を合わせて、脊柱変形の治療がより良いものにしていきたいと思っています。
今夏New yorkから来てくれたVenuもその一員になることは間違いないと思います。
願わくばいつか私の教え子たちがかれらのpracticeを見学に訪れて、交換留学のようなことができればと思っています。