早大出身の女優吉永小百合(62)が思わず口にした。「熱烈な王子のファンですから…」。早大が春季リーグを制した3日、吉永は北海道夕張市で植樹イベントに出席。佑ちゃんへの熱い思いを封印して、財政再建団体から再生を目指す夕張市民にエールを送った。また、早大野球部OBの俳優川野太郎(47)らも後輩の勇姿に感激した。
野球ファンで知られる吉永が、優勝をかけた母校の試合が気にならないわけはない。しかも、先発は話題の斎藤投手だ。試合前には「熱烈な王子のファンですから、注目していないと言ったらうそになります」と後輩への思いを“初告白”。学生時代も女優業が多忙だったため早慶戦の観戦経験はなかったが、今年は神宮行きを希望していたという。思いは募るが、「今日はこちらの方が大事です。こちらに専念しています」と、後輩関連のコメントを控えて夕張を応援した。
夕張への思いは強い。05年公開の映画「北の零年」に主演して以降、撮影で訪れた同市の苦境は常に気に掛けていた。昨年の財政破たん後は、高橋はるみ知事へ、再生へ向けての協力を手紙で申し出たほどだ。
「北の-」のセットを保存・公開している施設「希望の杜(もり)」で、地元小学生と一緒にエゾヤマザクラを植えた吉永は「とにかくみんな助け合うという気持ちを忘れないで、めげないで頑張ってほしい。子供たちはたくましく生きて、花を咲かせてほしい」とエールを送った。
植樹のために夕張を訪れるのは3回目。これからも少なくとも1年に1回は訪れる予定で、スキー場と温泉もPRするなど、地元には最高の再生大使となった。市民からは再び、夕張で映画ロケをとの声が上がり「やりたいですね。『続編』いきますか。今度は植樹する女性で」と喜んだ。映画で共演した女優石田ゆり子(37)も参加した。
今後5年間で桜とモミジ計2万本が、地元企業などの支援で植えられる。
(6/4日刊スポーツ)
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