売却したギターに取り付けられていた純正パーツのナットはブラス製のものだった。よくわからないけれど取り付けられていたものがそうだった。ナットが純正でブラス製?、なるほど、あのギターかと思われた方もいるかもしれない。多分、お察しの通りだと思う。
後々、知ったことだが、ブラス製のナットが好まれていた時代があったからあの人も、ブラス製のナットが気に入っている、とおっしゃる理由は案外その好まれた時代を体感されたからなのかもしれない。今でもブラス製ナットが取り付けられたギターをステージで使用されている。所有していた当時を振りかえかえってみると、キーン、とした音色が強く感じられたように感じる。とはいっても、ギターの音色を聴き分ける耳を持っていないので、たぶんそうではなかっただろうか、という印象である。
話は、先週に戻り、ビビリではなく音づまりですね、という話をされえた楽器屋さんの店長さんが、ナット劣化していますが、この状態で行けるか、とにかくやってみます、とおっしゃった。
のちに、電話がかかって着て、難しいです。ナット交換するほかはないですね。どうされますか、とおっしゃった。気を使っていただいて、自身で交換できるのなら、自身で交換されますか、という意味も含みつつ、私が全くの無知だったことがあり、話を少し丁寧にしていただいた。
やっぱり、このギターだからブラス製にされますか。ブラス製ナットは、想像で話すので間違っていたらすみません。金額が少し高かったように思いますが、どうでしょうか、と尋ねた。そうですね、普通の、と言ったら、どれが普通になっちゃいますが、高い、とおっしゃる通り、割高ですね。しかし、音色で選ばれる方がいますし、このギタリストも音色で選ばれていますよね。どうされますか。例えばですが、別にブラスナットにこだわれない場合は、他の選択をされたらいかがですか。どのような音色が好みとか、こういう素材のナットが良いとか希望をおっしゃっていただければ、選択の範囲が狭まりますので助かります。例えば、どのようなものを望まれますか。例えば、牛骨オイルつけナットというものから、普通のと言ったら語弊がありますが、新品時に取り付けられている素材のものまであります。どういったものが良いですか、とおっしゃった。
勝手なことを言いますが、チューニングが狂い難いものが良いです。音色より機能の方が良いというか、スポーツカーを所有していると仮定して、どこをいじるかと言われたら、エンジンをいじるよりブレーキを強化するみたいな感じです。馬力は入らないです。止まる車が良いです、って言ってもわかりますかね、と答えると、わかりやすい喩ですね。要するに機能重視でチューニングが止まるやつ、じゃなかった、狂い難い奴ですね。そういうよなものもあります。ただ、それでもロックペグ等に換えるわけではないので、多少はやはり狂いますから、以前より狂い難くなる、と思っていただいた方がいいですね、と話された。
う~ん、ちょっと待ってくださいね、うん。在庫でありますよ。じゃ、これで行きますか、と話されたので、色は何色ですか、と尋ねた。黒色とかなどより、例え、真っ白でも、白の方が良いです。黒ずんでいるネック、ヘッドに真っ白は目立つでしょが構いません、と私が言った。う~ん、ちょっと、待ってくださいね。白でストラト用。ありますよ、真っ白でナットが浮き出るということはないですよ。
金額はいくらですか、と尋ねた。ブラスナットよりかなり安いですよ。牛骨よりも安いです、とおっしゃりながらナットの金額と交換料金をおっしゃった。交換しなければいけないものなら交換してもらうしかないので交換していただく依頼をした。
後日、電話がかかってきた。ギター、仕上がりました。ナットの色は目立っていないですよ、とのことだった。
ギターを取りに楽器屋さんに言って店長さんと話をした。以前に調整に出した楽器屋さんではありえないことなのだが、丁寧に説明していただいた。
チューニングの狂いはどうですか。私は、前と比べようがないくらい狂わなくなっています。多少は狂うと言っても前に比べれば文句はないです。ただ、お願いしていたフローティングの件ですが、1音半アームアップセッティングにはやはり無理ですか、と尋ねた。う~ん、近づけていますが、これ以上は無理ですね。トレモロスプリングも3本使用するにはこのセッティングでは不可能です、とおっしゃられた。
ついでにフレット磨きをしていただいたことなど話され、フレットがかなり逝っているのでフレット調整かフレット交換が今後は必要になりますね、とおっしゃった。
私はこのギターを後に売却するのだが、交換していただいたナットのメーカー名と型式が書かれたパッケージに交換されたブラスナットを入れて渡していただいた。これの素材は何なのですか、と尋ねた。人工象牙ですね。結構、うち(この楽器店さん)ではよく出ていますよ。評判は悪くないですよ。こだわる方は牛骨やブラスなどですけれど金額がわりと安いのでこれに換えられる方はいらっしゃいますよ、とのことだった。
のちに、下取りキャスターという名前で友人達の前では呼んでいるが、私には上等すぎるギターなので、本気でそのようなことを思い、粗雑に扱って演奏などしていない。そのギターは、とある東京にある楽器屋さんに下取りで入ってきたばかりのギターを下取り価格+αで半ば強引に売っていただいたギターのことである。
このギターもその楽器屋さんでは、1音半アームアップセッティングはできない、とおっしゃられたので、以前書いたように、ダメ元で、山野楽器さんに竹中尚人(Char)さんと同じようにトレモロブロックが当たるキャビティを加工していただき、1音半アームアップセッティングにしていただけないか、と尋ねた時に、3音でも、4音でもアームアップできるようにできますよ、と笑いながら自信満々におっしゃられたあの時はとてもうれしかった。日本中の楽器屋さん工房さんに尋ねたが、無理だ、とおっしゃる方や、トレモロブロックを薄くすればできる、とおっしゃる方などその方、その方のおっしゃる回答はそれぞれだったが、現状のギターではセッティング不可能であることをおっしゃった。
竹中尚人さんのギターは1音半セッティングになっているのですが、と尋ねても、良い答えは得られなかった。
それに対して、簡単にできますよ、とおっしゃられたのが頼もしく感じた。
さすが、東京!!!速度が、小さい地方都市とは違う、いつ発送していただけます、ときた。話の進め方の速度が田舎とは違う。のちに聞いたことだが、とにかく皆さん早く送りかえしてこい、というと言いすぎですが、お客様は速く対応してほしい、と言われます。私共は最善を尽くしておりますが至らないこともあり、ご迷惑をおかけしております、と店長さんはおっしゃった。待っていただける、いつでもできた時で構わない、とおっしゃられるのはお客様ぐらいです、と言われたので、田舎では普通ですよ、と言おうと思ったが、その言葉は言わなかった。
ギターをセッティングする前に、例のキャビティ加工をしていただいたが、敷居が高い、高額な加工賃がとられる、特別な人間しかしてくれない、など思っていることを言ったら、この金額以上はいただきませんし、どなたのギターにも加工をさせていただいております、とおっしゃった。そして、お客様は、失礼な発言だと思われたらおっしゃってください。中古のギターを探されて、そのギターに加工を望まれていたとお聞きしました。おっしゃる通り、そのような考えの方々が少なくないです。新品のギターを購入されて、加工のご相談をさせていただいたこともたびたびありますが、大概が、一度、自宅にお戻りになられて考えられる、ということで話はそこで終わります。せっかくの新品のギター、例え中古のギターでも加工してしまうと元に戻せないですからお気持ちはとてもわかります、とおっしゃった。私は、新品の車を買って事故車同然のようにカスタマイズするみたいなもので、加工をしてほしい方にとっては良いですが、売る場合はただの事故車ですからね、と言ったら、そうです。その感覚が、皆さんおありなのでしょう、とおっしゃった。
加工後、セッティングの段階になり、ナット交換が必要だ、ということになった。どの製品にされます、とおっしゃった時に馬鹿の一つ覚えのように、Graphtech TASQ XL ホワイト、にしてください、と答えた。
売却したギターは、無知で何も調べなかったので、普通のタイプを使用されて交換していただいたが、XL、というタイプはより、チューニングが狂い難い、ということだったので金額もそれほど変わらないので頼んだ。それに対する返答は、人工象牙は、チューニングの狂いの対比に耐久性が牛骨ナットなどに比べて劣ります。そのことをご了承いただけるのならベストのご選択だと思います。ご了承いただけるのなら早速作業の手配をさせていただきます、とおっしゃった。
結局、1度しか、私は、実際にお店で直接、お会いし、ご対応していただいた店長さんにお会いすることができなかったが、山野楽器の名に恥じない上等のスーツ、腕時計をされ、よく髪がとかれていて、こんな汚い恰好できて良い楽器屋さんなのかと一瞬思ったが、その紳士に私は近づき、すぐに握手を求めた。その店長さんという肩書の紳士は、少し、驚かれたような態度をされたが、握手をしていただき、話をさせていただいた。キャビティ加工は、ガタガタ加工などではもちろんなかったが、丁寧に加工されていることに驚きなめまわすように見ていると、店長さんが微笑みながら、これが望まれていたキャビティ加工です、とおっしゃられた。フェンダーのアンプはスタンバイ済みで早速、アームアップ、ダウン、チューニングの狂いを試すように用意されていた。
お言葉に甘えて、とは、おかしいが、早速すべてを試したがアームダウン幅が狭いようにかんじたのですぐに、もっと、ダウン、こないですかねえ、と尋ねると、今のセッティングではこれが最大で、これ以上加工することはできません、と答えられた。初めに、電話で、3音でも、4音でも可能ですよ、とおっしゃった店員さんと相談して決めたセッティングが2音アームアップ可能セッティングだった。これは無茶すぎたなあ、と私が言って、とりあえずこの状態で付き合ってみて1音半アームアップセッティングに替えてもらう、ということで今回はこれで満足しています、と言った。そうすると店長さんが用意してあったチューニングメーターでちゃんと2音アームアップできることを証明した。テンションスプリングを使われるようですから無くさないようにご自宅までお届けします、とおっしゃった。
それ以後、相談ごとなどでメールと電話をかけて話をさせていただいたが、もう会うことができないことを他の店員さんから相談事の続きをしたかったので電話をかけた時に急に聞き、知った。とても驚いたが、今、考え、思い、感じても、これは、紳士的だった店長さんの、男の粋、ダンディズムなのだろう、と思う。その話を聞く、数日前に、電話で話した時は、いつものように笑われながら何も問題がないように話され、電話の最後に、いつものように、今後ともよろしくお願いいたします、とおっしゃった。あの声を今でも忘れられない。
これは無茶すぎたなあ、と言った通り、とても無茶すぎたので、今は、1音半アームアップセッティングに調整していただいている。
後々、知ったことだが、ブラス製のナットが好まれていた時代があったからあの人も、ブラス製のナットが気に入っている、とおっしゃる理由は案外その好まれた時代を体感されたからなのかもしれない。今でもブラス製ナットが取り付けられたギターをステージで使用されている。所有していた当時を振りかえかえってみると、キーン、とした音色が強く感じられたように感じる。とはいっても、ギターの音色を聴き分ける耳を持っていないので、たぶんそうではなかっただろうか、という印象である。
話は、先週に戻り、ビビリではなく音づまりですね、という話をされえた楽器屋さんの店長さんが、ナット劣化していますが、この状態で行けるか、とにかくやってみます、とおっしゃった。
のちに、電話がかかって着て、難しいです。ナット交換するほかはないですね。どうされますか、とおっしゃった。気を使っていただいて、自身で交換できるのなら、自身で交換されますか、という意味も含みつつ、私が全くの無知だったことがあり、話を少し丁寧にしていただいた。
やっぱり、このギターだからブラス製にされますか。ブラス製ナットは、想像で話すので間違っていたらすみません。金額が少し高かったように思いますが、どうでしょうか、と尋ねた。そうですね、普通の、と言ったら、どれが普通になっちゃいますが、高い、とおっしゃる通り、割高ですね。しかし、音色で選ばれる方がいますし、このギタリストも音色で選ばれていますよね。どうされますか。例えばですが、別にブラスナットにこだわれない場合は、他の選択をされたらいかがですか。どのような音色が好みとか、こういう素材のナットが良いとか希望をおっしゃっていただければ、選択の範囲が狭まりますので助かります。例えば、どのようなものを望まれますか。例えば、牛骨オイルつけナットというものから、普通のと言ったら語弊がありますが、新品時に取り付けられている素材のものまであります。どういったものが良いですか、とおっしゃった。
勝手なことを言いますが、チューニングが狂い難いものが良いです。音色より機能の方が良いというか、スポーツカーを所有していると仮定して、どこをいじるかと言われたら、エンジンをいじるよりブレーキを強化するみたいな感じです。馬力は入らないです。止まる車が良いです、って言ってもわかりますかね、と答えると、わかりやすい喩ですね。要するに機能重視でチューニングが止まるやつ、じゃなかった、狂い難い奴ですね。そういうよなものもあります。ただ、それでもロックペグ等に換えるわけではないので、多少はやはり狂いますから、以前より狂い難くなる、と思っていただいた方がいいですね、と話された。
う~ん、ちょっと待ってくださいね、うん。在庫でありますよ。じゃ、これで行きますか、と話されたので、色は何色ですか、と尋ねた。黒色とかなどより、例え、真っ白でも、白の方が良いです。黒ずんでいるネック、ヘッドに真っ白は目立つでしょが構いません、と私が言った。う~ん、ちょっと、待ってくださいね。白でストラト用。ありますよ、真っ白でナットが浮き出るということはないですよ。
金額はいくらですか、と尋ねた。ブラスナットよりかなり安いですよ。牛骨よりも安いです、とおっしゃりながらナットの金額と交換料金をおっしゃった。交換しなければいけないものなら交換してもらうしかないので交換していただく依頼をした。
後日、電話がかかってきた。ギター、仕上がりました。ナットの色は目立っていないですよ、とのことだった。
ギターを取りに楽器屋さんに言って店長さんと話をした。以前に調整に出した楽器屋さんではありえないことなのだが、丁寧に説明していただいた。
チューニングの狂いはどうですか。私は、前と比べようがないくらい狂わなくなっています。多少は狂うと言っても前に比べれば文句はないです。ただ、お願いしていたフローティングの件ですが、1音半アームアップセッティングにはやはり無理ですか、と尋ねた。う~ん、近づけていますが、これ以上は無理ですね。トレモロスプリングも3本使用するにはこのセッティングでは不可能です、とおっしゃられた。
ついでにフレット磨きをしていただいたことなど話され、フレットがかなり逝っているのでフレット調整かフレット交換が今後は必要になりますね、とおっしゃった。
私はこのギターを後に売却するのだが、交換していただいたナットのメーカー名と型式が書かれたパッケージに交換されたブラスナットを入れて渡していただいた。これの素材は何なのですか、と尋ねた。人工象牙ですね。結構、うち(この楽器店さん)ではよく出ていますよ。評判は悪くないですよ。こだわる方は牛骨やブラスなどですけれど金額がわりと安いのでこれに換えられる方はいらっしゃいますよ、とのことだった。
のちに、下取りキャスターという名前で友人達の前では呼んでいるが、私には上等すぎるギターなので、本気でそのようなことを思い、粗雑に扱って演奏などしていない。そのギターは、とある東京にある楽器屋さんに下取りで入ってきたばかりのギターを下取り価格+αで半ば強引に売っていただいたギターのことである。
このギターもその楽器屋さんでは、1音半アームアップセッティングはできない、とおっしゃられたので、以前書いたように、ダメ元で、山野楽器さんに竹中尚人(Char)さんと同じようにトレモロブロックが当たるキャビティを加工していただき、1音半アームアップセッティングにしていただけないか、と尋ねた時に、3音でも、4音でもアームアップできるようにできますよ、と笑いながら自信満々におっしゃられたあの時はとてもうれしかった。日本中の楽器屋さん工房さんに尋ねたが、無理だ、とおっしゃる方や、トレモロブロックを薄くすればできる、とおっしゃる方などその方、その方のおっしゃる回答はそれぞれだったが、現状のギターではセッティング不可能であることをおっしゃった。
竹中尚人さんのギターは1音半セッティングになっているのですが、と尋ねても、良い答えは得られなかった。
それに対して、簡単にできますよ、とおっしゃられたのが頼もしく感じた。
さすが、東京!!!速度が、小さい地方都市とは違う、いつ発送していただけます、ときた。話の進め方の速度が田舎とは違う。のちに聞いたことだが、とにかく皆さん早く送りかえしてこい、というと言いすぎですが、お客様は速く対応してほしい、と言われます。私共は最善を尽くしておりますが至らないこともあり、ご迷惑をおかけしております、と店長さんはおっしゃった。待っていただける、いつでもできた時で構わない、とおっしゃられるのはお客様ぐらいです、と言われたので、田舎では普通ですよ、と言おうと思ったが、その言葉は言わなかった。
ギターをセッティングする前に、例のキャビティ加工をしていただいたが、敷居が高い、高額な加工賃がとられる、特別な人間しかしてくれない、など思っていることを言ったら、この金額以上はいただきませんし、どなたのギターにも加工をさせていただいております、とおっしゃった。そして、お客様は、失礼な発言だと思われたらおっしゃってください。中古のギターを探されて、そのギターに加工を望まれていたとお聞きしました。おっしゃる通り、そのような考えの方々が少なくないです。新品のギターを購入されて、加工のご相談をさせていただいたこともたびたびありますが、大概が、一度、自宅にお戻りになられて考えられる、ということで話はそこで終わります。せっかくの新品のギター、例え中古のギターでも加工してしまうと元に戻せないですからお気持ちはとてもわかります、とおっしゃった。私は、新品の車を買って事故車同然のようにカスタマイズするみたいなもので、加工をしてほしい方にとっては良いですが、売る場合はただの事故車ですからね、と言ったら、そうです。その感覚が、皆さんおありなのでしょう、とおっしゃった。
加工後、セッティングの段階になり、ナット交換が必要だ、ということになった。どの製品にされます、とおっしゃった時に馬鹿の一つ覚えのように、Graphtech TASQ XL ホワイト、にしてください、と答えた。
売却したギターは、無知で何も調べなかったので、普通のタイプを使用されて交換していただいたが、XL、というタイプはより、チューニングが狂い難い、ということだったので金額もそれほど変わらないので頼んだ。それに対する返答は、人工象牙は、チューニングの狂いの対比に耐久性が牛骨ナットなどに比べて劣ります。そのことをご了承いただけるのならベストのご選択だと思います。ご了承いただけるのなら早速作業の手配をさせていただきます、とおっしゃった。
結局、1度しか、私は、実際にお店で直接、お会いし、ご対応していただいた店長さんにお会いすることができなかったが、山野楽器の名に恥じない上等のスーツ、腕時計をされ、よく髪がとかれていて、こんな汚い恰好できて良い楽器屋さんなのかと一瞬思ったが、その紳士に私は近づき、すぐに握手を求めた。その店長さんという肩書の紳士は、少し、驚かれたような態度をされたが、握手をしていただき、話をさせていただいた。キャビティ加工は、ガタガタ加工などではもちろんなかったが、丁寧に加工されていることに驚きなめまわすように見ていると、店長さんが微笑みながら、これが望まれていたキャビティ加工です、とおっしゃられた。フェンダーのアンプはスタンバイ済みで早速、アームアップ、ダウン、チューニングの狂いを試すように用意されていた。
お言葉に甘えて、とは、おかしいが、早速すべてを試したがアームダウン幅が狭いようにかんじたのですぐに、もっと、ダウン、こないですかねえ、と尋ねると、今のセッティングではこれが最大で、これ以上加工することはできません、と答えられた。初めに、電話で、3音でも、4音でも可能ですよ、とおっしゃった店員さんと相談して決めたセッティングが2音アームアップ可能セッティングだった。これは無茶すぎたなあ、と私が言って、とりあえずこの状態で付き合ってみて1音半アームアップセッティングに替えてもらう、ということで今回はこれで満足しています、と言った。そうすると店長さんが用意してあったチューニングメーターでちゃんと2音アームアップできることを証明した。テンションスプリングを使われるようですから無くさないようにご自宅までお届けします、とおっしゃった。
それ以後、相談ごとなどでメールと電話をかけて話をさせていただいたが、もう会うことができないことを他の店員さんから相談事の続きをしたかったので電話をかけた時に急に聞き、知った。とても驚いたが、今、考え、思い、感じても、これは、紳士的だった店長さんの、男の粋、ダンディズムなのだろう、と思う。その話を聞く、数日前に、電話で話した時は、いつものように笑われながら何も問題がないように話され、電話の最後に、いつものように、今後ともよろしくお願いいたします、とおっしゃった。あの声を今でも忘れられない。
これは無茶すぎたなあ、と言った通り、とても無茶すぎたので、今は、1音半アームアップセッティングに調整していただいている。

