成功する人と、成功しない人。
人生を意のままに楽しんで生きることのできる人と、
残念な人生を送る人。
夢をカタチにできる人と、
まったく夢のままで終わらせる人。
そこにはどのような違いがあるのだろう。
同じ人間なのに、
なぜこのように結果は違うのか…。
アーティストの中にも楽曲作りの才能やルックスに恵まれていながらも、
望んだような結果を得られない人も多い。
運が悪い、
チャンスに恵まれなかった
…本当にそうだろうか?
物事には原因と結果がある。
原因の積み重ねによって、
ある一つの結果が生まれると考える人は多い。
たとえば、成功者に対して
「努力をしたから成功したんだ。」
と考える人。
このような人は、
ものごとには原因があって結果があると考える。
たとえば、
「私は子供のころ勉強ができなかったから、今も苦労しているんだ。」
と思う人はこのパターンだ。
「あのバンドは、フェスに出たから有名になったんだ。」
「あのアーティストは、アニメのタイアップがあったから売れたんだ。」
果たしてそうだろうか?
アインシュタインは子供のころ、
学校の勉強は苦手だったといわれている。
フェスに出ているバンドは、
すべて人気がでているだろうか?
アニメ番組のテーマ曲を演奏したアーティストは、
すべて売れているだろうか?
すべての物事には原因があり、
その原因が積み重なってその結果を生んだと信じている。
このような人は、
過去の出来事との因果関係に縛られている。
そして、
過ぎ去った過去は変えることはできないので、
自分の欲しいものは永久に手に入らないと思っている。
過去に原因があるから、
今の結果があると信じ込むタイプ。
これを「原因論」という。
一方で
「成功するために努力をした」
と考える人。
「成功という目的のために努力をしてきた」
と考える人は、
自分の人生を未来にフォーカスすることができる。
なりたい自分の未来の姿を先に作り上げ、
それに向かって自分の人生を組み立てていくタイプ。
つまり、人生は
目的に向かって生きていく
ことが重要で、
すべては偶然の積み重ねの結果ではなく、
必然的な行動の結果であると考える。
これを「目的論」と言う。
彼らは常に、
「自分の未来は思い通り」
「自分の意思でなんでもできる」
と信じている。
自分を信じると書いて、
「自信」となる。
よく、「根拠のない自信」というが、
自信というのは自分で自分を信じることができれば、
それが立派な根拠になるのだ。
「自信がない」という人がいるが、
自信というのは「ある」か「ない」で示すものではない。
「自信」というのは
「持つ」か
「持たない」かなのだ!
現在の延長線上に未来があるのは誰しも同じことだが。
現在が過去の積み重ねだととらえるか、
未来のために現在があるととらえるか、
考え方は180度違う。
どちらの考え方が、
成功している人の思考パターンかは言うまでもない。
「未来」のために今やるべきことを為す人が、
望んでいる姿を手にいれることができる。
ミュージシャンなら誰しも、
音楽で成功したい、
多くの人に聴いてもらいたい
…と考えるのはあたりまえのことである。
しかし、すべての人が望んだようになるわけではない
…なぜか?
NLPの前提の一つに
「誰かができることは、自分にもできる」
というのがある。
どんな偉業であっても、
達成できた人がいたならば、
それは誰にでも可能性があるというものだ。
達成した人を知っているならば、
あとはそのやりかたを同じように真似ればいいというものだ。
ここからが、本当に今回言いたかったこと。
男性であれば一度や二度ぐらいは、
プラモデルを作った経験があるだろう…。
プラモデル店のショウウインドウには、
プロやマニアが作った完成品が飾ってある。
ピッカピカのスーパーカーや、
兵士の表情まで再現された戦争のジオラマ、
そして今にも動き出しそうなガンプラ。
それはそれは細部にわたって見事に作り上げ、
「ああ、こんなの作れるんだ~」と子供の心に火をつける。
バンドを始めたきっかけもそうだと思う。
誰にだって影響を受けたアーティストがいたはずだ。
「ああ、かっこいい!こんな風になれたら…。」
本気でその人みたいになりたいと
「夢」を持ってバンドを組んだに違いない。
ところが、バンドを始めると
練習、ライブ、曲作り、バイトに振り回され、
いつしか年月が過ぎていく。
「ああ、フェスに出れれば、
俺たちも売れるのに~」
「ああ、タイアップが決まれば、
俺たちも売れるのに~」
「ああ、メジャーから出すことができれば、
俺たちもチャンスがあるのに~」
きっかけがないことが、
売れない理由だと思っている人は多い。
プラモデルだって設計図通りに組み立てるだけでは、
ショウウインドウで見たものとは程遠いものになる。
ウインドウに飾られるような作品に仕上げるには、
どうしたらリアルに仕上がるかということを考え、
本物に少しでも近づけていくという作業が重要なのだ。
重要なのは「こうなりたい」から、
今は「こうやりたい」と主体的に考えることだ。
自分に選択肢があるということだ。
未来の「こうなりたい」にむけて、
そのために何をやったらいいかを考えることだ。
もう一度
憧れのミュージシャンが
どうやってその地位を築いたか、
それを知ってそれを真似てみる。
「こうなりたい」という欲求は、
成功するための大切な資源なのだ。
「学ぶ」という言葉は「真似る」と同じ語源で、
「真に似せる」や「誠に習う」という意味から
「まなぶ」や「まね」という言葉が生まれた。
なりたい相手を徹底的に真似ることが、
その人の成功を学ぶということである。
NLPではこれをモデリングという。
問題点を発見してそれを修正していくよりも、
自分が目標とする完成形を真似ることで、
なりたい自分になる近道を得るというプロセスだ。
明確な目標がないということは、
目指すべき目的地への地図を持たずに冒険をすることに等しい。
モデルという目標を得ることで、
その行動、振る舞い、思考、
イメージできることすべてを自分のリソースにすることができる。
それは「未来」をみて、
「今」を生きることになる。
目標がない場合、
多くの人は問題にフォーカスする。
自分のできていないことばかりフォーカスしても、
すこしは良くなるかもしれないが目指すものには程遠い。
自分の憧れのアーティストがいたとしたら、
その人の価値観、振る舞い、プレイ、すべてを徹底的に真似する。
あたかも自分がその人になったように振舞う。
あたかも自分のなかにその人のすべてをインストールしたようになりきる。
そうすることで、その人にあって、いまの自分に足りないリソースに気づく。
あとはそれを身につければいい。
そう、憧れのアーティストにあって今の自分に足りないものを発見することができれば、あとはそれを手にいれるだけだ。
成功するために、身につけることができるリソースがそこにある!
エンタテインメント・ビジネス成功のセオリー⑰ 憧れろ!そしてすべてを真似るべし!