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-思い出してください大切な事-

般若心経は600巻からなる大般若理趣文経のエッセンスのみをまとめた経典だと言われています。その真髄は一言で言うと色即是空、空即是色につきます。如の世界観にもあるように仏の世界では生も死も存在しない常に動いている移り変わる仏の世界を普遍的に現わしています。この広い宇宙ではあらゆる物体がある時は如来であったり、菩薩であったり、明王であったりします、目に見える物これを色と言います。そして色が集まって空を構成しています。又あるときは如の世界にもどり如去として目には見えない世界でも空を構成しています。絶え間なく変化し続ける仏の世界を色即是空、空即是色で現わしています。つまり仏の一員でもある人間も同じ事、ある時は空の世界に如去として、ある時は如来として有るのです。私たちが常にこの感覚を持ち続けることで煩悩を捨て去り、迷いのない穏やかな生をまとう出来ると言うことをお釈迦様が弟子のシャーリブッダに説いています。この感覚はチベット仏教の経典の「死者の書」の内容と似ているところがあります。簡単に言うと死にゆく人に語りかける経典です。とりあえず如去として空の世界に行ってきなさい。いずれ又この世に如来として産まれてくるのだから恐れることはない。と言うことになります。「死者の書」はもっと深い意味のある経典ですので、一度読んでみてください。いずれご紹介します。
でもこんな経典をお釈迦様が一人で考えたとすると偉大すぎる異才です。
つづく

筆者 藤澤慎一