DMI Darts:King Cobra と Data Dart:Skin Ripper の比較
数ある輸入ソフトバレルの中でも断トツのグリップ(指のかかり)力を誇る「DMI Darts King Cobra」と、「Data Dart」 のハードモデル「Skin Ripper」をソフト用に改造した、世界に数セット(実数は未確認)しか存在しないソフトチューン・モデルをバレル実測や重心位置、刻みなどの比較を検証しながら紹介したいと思います。
■バレル比較画像■
左より King Cobra ブラック&シルバー、Skin Ripper 21&23
今回紹介する「King Cobra」と「Skin Ripper 」は共に、ストレートバレルでその独特の「刻み」からスキンリッパー (皮を引き裂く)バレルと言われる名の通り、鋼の鱗の様な「強烈なグリップ力」のある刻みのバレルで、その刻みは高グリップを誇る「シャークカット」などと比較しても断違いのグリップ力を得ることができます。
「King Cobra」は細めのストレートバレルに9個のスキンリッパーカットが刻まれたバレルで、「Skin Ripper」はベース21gモデルの方が若干バレル長が長いバレルになりますが、重心位置だけが違う、実重量もバレル長もほぼ同じ様なバレルで、長い太目のストレートバレルに11個のスキンリッパーカットが刻まれたバレルになります。
今回の記事はモデル名 と刻み名 が同じなので、モデル名 を「Skin Ripper 」、刻み名 を「スキンリッパー 」として、便宜上、書き別けさせてもらいます。
■DMI KING COBRA■
上より King Cobra ブラックバレル、シルバーバレル
「DMI](CricketProをArachidと共同開発するなど幅広く活動するアメリカ系ダーツメーカー)の「King Cobra」は、オイラの知るところでは唯一のソフトモデルのスキンリッパーカットのバレルで、16&18gの展開がされており、その刻みの強さは他のバレルとは一線を隔した強力なグリップ力があります。
DMIのバレルはPUMAからOEM供給を受けているらしいのですが、「King Cobra」はPUMAのラインナップには無いので、DMIが独自に製作したモデルのようです。
現在国内で手に入る「King Cobra」にはスタンダードタイプのシルバーバレル(普通この呼び名では呼ばない)と某ショップ 特注のブラックバレルがあります。
オイラはバレルコレクターなので、特注とか限定と言う言葉に弱く、値段は少々高いですがのブラックバレルの「King Cobra」を買ってしまいました。
今回実測に使っているシルバーバレルの「King Cobra」はオイラの所有するブラックバレルの「King Cobra」を投げた友人が気に入り、買ったバレルを借りてきました。
・・・M君どうもご協力ありがとう。 m(_ _)m
「King Cobra」の実測に関してはとある理由で(・・・理由は後で判ると思いますが)シルバーバレルとブラックバレル両方とも実測しました。
■DataDart Skin Ripper■
上より Skin Ripper ベース23gモデル、ベース21gモデル
あまり国内では出回っていない「Data Dart」(1974年創設の数多くのプロモデルを出しているイギリスの老舗ダーツメーカー)のハードモデル、モデル名どうりのスキンリッパーカットバレルの「Skin Ripper」をベースにソフト仕様に改造したバレルの存在を知り、23g(ハード・バレルウエイト)→制作者公表20g(ソフト・トータルウエイト)&21g(ハード・バレルウエイト)→制作者公表18g(ソフト・トータルウエイト)の2タイプのレアなソフトチューンモデルの入手に成功しました。
今回、バレル実測をして初めて判ったのですが、オイラの入手した「Skin Ripper」は、制作者が意図的に制作したのかは判りませんが、トータルウエイト20gと18gのバレルと言う事で2セット入手したのですが、ベースモデルは21gと23gでも、ソフトチューン後はバレル長やバレルウエイトがほぼ同じで一目見ただけでは区別のつかない、ベースモデルごとに重心位置が異なるバレルに制作されていました。
「Skin Ripper」の鱗の様な「刻み」(スキンリーパーカット)は「King Cobra」の「刻み」よりも深く大きく、グリップ(指のかかり)が抜群に良い刻みになります。
尚、ご存知の方も多いとは思いますが、ダーツのウエイト表示はハードとソフトでは違い、ハードモデルのウエイト表示はバレル単体の実重量表示が基本で、ソフトモデルのウエイトはトータルウエイト(バレルにティップ、シャフト、フライトなどを装備した総重量)表示が基本になります。
ソフトのトータルウエイト表示はメーカーによってもバラつきがあり、「表示g」-1~-2.5g程がバレルの実重量になります。(ソフトのウエイト表示は結構いいかげんです。)
■バレル実測データ■
King Cobra (18g) 実測データ
バレル長:約43.03mm
バレル最大外径:約6.34mm
ティップ側2baメスネジ深長:約8.47mm
シャフト側2baメスネジ深長:8.11mm
バレル重量:約16.06g (トータル・ウエイト18gモデル)
King Cobra Blackバレル (18g) 実測データ
バレル長:約43.0mm
バレル最大外径:約6.35mm
ティップ側2baメスネジ深長:約8.57mm
シャフト側2baメスネジ深長:8.79mm
バレル重量:約15.79g (トータル・ウエイト18gモデル)
Skin Ripper(21gベース) 実測データ
バレル長:約50.51mm
バレル最大外径:約6.96mm
ティップ側2baメスネジ深長:約8.60mm
シャフト側2baメスネジ深長:16.95mm
バレル重量:約17.36g (ハード21gベースモデル)
Skin Ripper(23gベース) 実測データ
バレル長:約50.01mm
バレル最大外径:約6.97mm
ティップ側2baメスネジ深長:約10.07mm
シャフト側2baメスネジ深長:14.83mm
バレル重量:約17.41g (ハード23gベースモデル)
■バレル実測データは、すべてデジタルスケール(0.01g単位)とデジタルノギス(0.01mm単位)を使い実測しました。
尚、実測データは、各セット内のバレル間に重さや寸法に少々の「バラつき」が有るので、所有セット内の平均値で表示しています。
■バレル重心比較画像 ■
上より Skin Ripper 23&21、King Cobra 黒線が重心位置
「King Cobra」はほぼセンター重心のバレルになり、「Skin Ripper」はバレル長やバレル重量がほぼ同じなのに、元々のハードバレルの重心位置の影響か、ベースモデルによって重心位置がそれぞれ違い、ベース23gが若干の前重心バレル、ベース21gがベース23gより 前重心のバレルになります。
「Skin Ripper」に関しては、ハードモデルを所有していないので断言はできませんが、ハードモデルをソフトチューンする際、バレルのシャフト側には手をつけず、ティップ側を2baネジ加工したと考えられるので、バレル長と実重量がほぼ同じと言うことを考慮すると、ベース21gモデルの方が元々シャフト側の2baネジ部が深い様でそれが影響してベース21gモデルの方が前重心のバレルになっていると推察されます。
■King Cobra&Skin Ripper 刻みのUP画像■
左より King Cobra 、Skin Ripper
スキンリッパーカットは画像の様にシャークカットに鱗の様なUの字の刻みが六つ刻まれていて、一つの「刻み」ごとに12個の「刺」の様な突起が出来るカットで、この刺の様な突起により非常に強いグリップ(指のかかり)が得られる「刻み」になります。
画像でも一目瞭然の様に「King Cobra」と「Skin Ripper」の「刻み」は同じスキンリッパーカットでも、各部の刻まれている深さが全然違うので、「Skin Ripper」の「刻み」の方が断然強力なグリップを得られます。
「King Cobra」も、グリップが良いと言われている他のバレルなどと比べても、郡を抜いてグリップは良い「刻み」で、チョット投げ込むと、バレルをボードから抜く時に指が痛くなる様な強力な「刻み」のバレルですが、「Skin Ripper」はほんの数ゲーム投げただけで、バレルをボードらか抜く時に指が痛くなり始め、「Skin Ripper」を投げた後だと、どんなにグリップの良いバレルでも、「え?このバレル、程度のグリップだったかな?」と感覚が狂ってしまう程、次元の違う凶暴な「刻み」を持つバレルです。
「Skin Ripper」はベースが元々ハード用バレルなので、ソフトほどボードからバレルを抜く際に抵抗がなく、指に負担がかからない事を前提にこれ程凶暴な「刻み」を使用していると思われます。
「Skin Ripper」はこの凶暴な「刻み」に惹かれて手にいれたのですが、自称「シャーク中毒患者」でグリップ強めのバレルが好きなオイラでも、あまり投げ込むとメインバレル(Lazer Darts K.C.'s 1)の感覚が狂ってしまう程、グリップの強力のバレルなので、入手してから日数は結構経ちますが、未だにまだあまり投げ込んでいません。
・・・「Skin Ripper」の投げた感じ は23gベースの方が、多少は扱い易い様に感じましたが、なにせ「刻み」があまりにも凶暴なので、細かい事はぶっ飛んでしまいます。
・・・なので、あまり投げ込んでいない事もあり、また投げ込むつもりもないので、ベースモデル(重心位置)の違いによる、「違い」はよく判りません。
今回紹介している「Skin Ripper」のソフトバージョンはなかなかお目にかかる機会はないと思いますが、「King Cobra」は比較的何処にでも置いてあり、持っている人も多いと思うので、グリップ強めのバレルが好きな人は、是非一度は投げて、強力な「刻み」スキンリッパーカットを体感してみてください。
尚、「King Cobra」のスキンリッパーカットもかなり強力なので、感覚が狂ってしまう可能性はありますが、オイラは責任は負えません。・・・また無責任な!
今回紹介しているブラックバレルの「King Cobra」を売っている某ショップ (判る人には判ると思いますが・・・)は、5000円以上のバレルセットは「3本マッチング0.15g以内独自の計測再検査の高精度ダーツのみ販売」とHPのトップページでうたっている有名なNetショップで、ブラックバレルの「King Cobra」はそこで7890円で売られているので当然、マッチング0.15g以内のセットだと思って実測を したのですが、なっ!なんと!バレル間の最大誤差はうたっている「マッチング0.15g以内」の2倍以上の0.35gも誤差がありました。 ( ゜Д゜)/ ゴルァ~ フザケルナ~!!
・・・しかも違うショップでオイラが手配して、普通に買った友人のシルバーバレルの「King Cobra」の方は、バレル間のマッチングはたった0.05g以内のセットでした。
(予想外にブラックバレルの誤差があると判ったので、比較をする為、友人の所有するシルバーバレルを借りて比較実測しました。)
・・・某ショップ は嘘臭いショップだとは思っていましたが、事実、嘘つきショップです。
・・・この某ショップ にはオイラに知る限り他にも嘘臭い事例が何件かあります。
・・・某ショップ 関係者の方、オイラを舐めてはいけません。
・・・オイラを舐めて良いのは尺屋(*1)のオネーちゃんだけです。
*1 尺屋:中国地方(岡山)の方には判ると思います。 類似語:発屋
P.S:話は変わりますが、オイラの部屋は窓の外にすぐ他の建物の壁があり、日光が入りずらく昼間でも薄暗くてダーツが投げづらかったので、光源を確保する為にメインボードのクリケット・プロ800の両脇にスッポットライト(40w×2)を設置しました。
チョットだけお洒落になったクリプロ
スポットライトを設置してボードをライトアップすると、光でセグメントが浮かび上がり、投げやすくなった上に、なかなかお洒落でアダルトな感じになり、冷たい「家族」の視線を背に「良いじゃないか~」などと一人で自己満足して喜んでいます。
ボードを外したついでに、以前からやらねばと思っていたクリプロの内部に溜まった折れティップの除去やセグメントのメンテをしようと思い、クリプロをバラシました。
シングルの内側のセグメントがたまに誤動作をする様になってきたので、各セグメントの脇に潤滑剤を拭塗し、すべりを良くして誤動作をしないようにメンテしました。
クリプロ愛用者で刺さっても反応しないなどの誤動作などで悩んでいる方などは、セグメントのメンテをすると効果覿面なので、是非試してみてください。
(ただオイラのクリプロは最近出た国内流通物ではない、国内保障のないの輸入品なのでメンテの為にボートを勝手に開けましたが、国内保障がついている機械は個人で勝手に開けると保障が無くなるはずなので、メンテは自己責任でして下さい。)
クリプロ内部
メンテでボードを開けたついでに、以前から気になっていたクリプロの打撃音(結構うるさい)の軽減が出来ないかと考え、旧型の業務用のEボードを20g対応にする際、セグメントの裏側に薄いゴムシートを設置して衝撃を軽減させたと言う話を思い出して、画像では判りずらいですがクリプロの本体の裏蓋のセグメントの裏側にあたる部分に、クッション剤として厚さ0.2mmのダーニングテーブルなどの上にひく透明のビニールシートを一面に貼り付けてみました。
0.2mm程度のビニールシートを1枚貼っただなので(試しに2枚貼りをしたら動作不良を起こしたので)、打撃音は少々しか軽減されまませんでした。
(このやり方ではクリプロの構造上、打撃音を静かにするのは難しそうです)
たまたまこのBlogを読ん頂いた方で、クリプロの打撃音を静かににする良い方法を知っている方がいたら、教えて頂けませんか?コメント書き込み宜しくお願いします。
・・・「クリプロ」なんか淫美な響きだな~
・・・なんてたって「クリ」の「プロ」ですよ・・・ん~淫美だ!
・・・いつも下品な「落ち」ですみません m(_ _)m