これは相場英雄さんが2012年に刊行した社会派サスペンスをWOWOWで映像化したものです。
僕はこれを読んでから感想をブログで書いたと記憶していますが、さかのぼってもHITしませんでした。
まぁただ単に見つけられないだけなのでしょうね。ものぐさこの上ない^^;
でもってこの「震える牛」
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残されたのはシャッター通りと化した商店街がゴーストタウンのごとく侘しく腐食されるのを待つという光景。
これはどことは言わず日本各地にあるのではないでしょうか?
そしてこれはちょいネタバレになりますが、タイトル通り震える牛ですからBSE(狂牛病)を牛が発症するのですが、その後の経済的ダメージや風評被害を恐れて隠ぺいしてしまうところが悲劇の始まりになっています。
そして僕がこの原作本を読んだ時に思ったのですが、原作者の相場さんは相当な取材をされているな~と感心しました。
話しはサスペンスになっていてフィクションとして書かれていますが、スーパや食品加工業者の裏っ側を直接見てきたのでは?というような、ノンフィクションのような話です。
それというのも僕が相撲取りを辞めてから初めに就職したのがスーパーです。しかも精肉部。
ですから僕は読みながら「あるある」を連発していました。
しかしいかんせんこの本を読んでから4年の月日が流れているので、話の細かな部分は記憶が少々風化してきています。
ということでドラマ版を見たのですが、おそらく原作本を読んでからあまり間をあけないで見ていたら物足りなさを感じたと思います。結果時間に開きがあるおかげで面白く観ることが出来ました^^
やはり僕は小学2年生から小説を読み続けているので、小説の楽しみ方を痛感しているもので^^;
その良さは何かというと、主人公をはじめとしたキャラクターやその場面場面の景色は全て自分の頭の中で作り出せるということです。
もちろん小説中に作者がこのキャラクターは中肉で頭は剥げていてなどと特徴を描写するので、その与えられたキーワードから自分だけの主人公なり脇役なりを形成していきます。
これはあくまでも僕個人の嗜好の問題になりますが^^; ですから僕は昔から漫画やアニメにはそれほどのめり込みませんでした。
漫画やアニメはキャラクターや背景を自分の頭で作り込む作業が取られたような気がしてしまうんです。
しかしもちろん僕も小さなころには毎週の少年ジャンプの北斗の拳を心躍らせて読んだりはしていましたが^^;
しかし漫画は中学を卒業して相撲取りになったころからブチンと読まなくなりました。
というか中学生活に入るころには僕の中では小説が占める割合がグンと上がっていましたね。
小学校高学年から中学1年くらいまでは星新一さんの作品を読み漁りました。おそらくですが全巻読破したのではないでしょうか?
それからは夢枕獏さんの作品にハマり、キマイラシリーズからどんどんと読み漁っていました。
それに僕は恵まれていたのでしょう。その当時の国語の先生が僕の読書好きを知り、どんどんと「次はこれなんかどうだ?」と自分の蔵書を快く貸してくれていたので、金銭面などは一切気にせずに本を読んでいました。
あの頃は今思うと本当に若かったんでしょうね^^
僕は中学の頃は相撲で全国的に名前を知られるような存在で、未来の横綱などとちやほやされてズームイン朝に出演したり^^; とにかく体を鍛える面では毎日夜は意識を失うように眠りにつくような過酷な生活を送っていたのですが、それでも2日に1冊ペースくらいでは小説を読んでいました^^;
あの頃はなぜかそれができていたんですね~ 今では考えられないですが^^;
と^^; ガッツリ脱線したので軌道修正www
で~…… あっそうそう震える牛^^;
このドラマ版でも吹石一恵さん演じる雑誌の記者が商品流通の穴を編集長に説明する場面があります。
ある、どら焼きの製品が北海道で製造されたとします。
そのどら焼きは製造後すぐに冷凍されます。そしてそれは東京へと送られて解凍されてからパックされます。
ここで商品に貼られる製造年月日はあくまでも最終加工日ですからパックされた日になります。食品衛生法上はそうなんです。
ですから北海道で製造されて冷凍されたものを1年後に東京に送り解凍してパック詰めしたら、商品の製造年月日は1年前ではなくパックした日、賞味期限の何日か前ということです。
まぁ現在の冷凍技術は優れているので、別にそれでもいいのでしょうが裏を返すとそんなもんだと言うことです。
それはなにも商品流通には限らず僕の(チョットだけ)明るいペット業界もユーザー側が知ったらキィ~となるようなことが多々あります。
たとえばペットフードなどはその最たるものですね。
たとえば〇〇元気が楽天市場で通信販売をしていますが、8キロで税込みで4199円です。1キロ約500円強。100グラム約50円。
はへっ?
これから広告費や輸送費、工場の作業員の人件費を差っ引いたら…… 中身何なの? ってやつです^^;
っとまぁ言い出せばきりがないのでこのくらいで^^;
最後に。
震える牛の終盤に近いところのセリフです。
「最初はお客様に質のいいものをとはじめたが、途中から会社を守るためにお客さんの存在をどこかに置いてきぼりにしてしまった」
これって結構どこにでもある問題で、捨ててはいけない矜持があると思います。
ではでは
