油谷島を一周したランナーが増えてきた。
みんな元気で100km走り終えたとは思えない走りをしている。
6km余りで戻るのだが前方を見ると島の先は遠くかなりの距離に感じる。

96km地点からは細い道に入り車はすれ違うのもやっとという狭さと急坂が続く。
もう歩くだけ。よくこんなところに田んぼがある。能登の千枚田と同じ。
えちごくびき野もそうだ。日本海側にはよくある光景なのだろう。
萩往還2014

CP3に到達した。係りは誰もいない。
いつもはおばあちゃんがいると他のランナーが言っていた。どうやら長時間になり休憩で家に帰ったらしい。
チェックカードにパンチをして先を急ぐ。
俵島の案内板に到着、ここが俵島の最高点のようだ。
案内板を写真に収め下りに入る。
萩往還2014

ようやく100km地点。13時間39分。
まずまずのペースというより自分としては結構速い。
ちょっぴり安心した。
もと来た道を戻り途中で私設エイドにお世話になる。
萩往還2014

ネコのお出迎え、堂々と横たわって通り過ぎるランナーをあんたたちは何をしているのと不思議そうに見ているようだ。普段なら猫一匹通らないようなところなのに。(笑)
萩往還2014

平坊のT字路を過ぎたところで工藤さんとすれ違った。
昨年は100km地点で止めたようだが今年は調子よく走っている感じがした。
声をかけ写真を撮って別れた。

そして農協西三叉路を左折し川尻岬に向かう。
ここからは直線の道路が少しだけ続きそしてまた上りに入る。
当然上りは歩くのだが次第にきつくなってくる。
女性ランナー二人が一緒に抜いて行った。
何とか追いつこうとしたが走るのと歩くとの差は歴然。((+_+))
ようやく川尻岬への分岐が見える。誘導のボランティアに従って左折し坂を下る。
突当りがCP4の川尻岬、沖田食堂だ。
記帳を終えチェックライターでパンチ。
そして椅子に腰を掛ける。当然ここではカレーライスだ。油谷中学校からまだ20kmしか走っていないのにその倍ぐらい走った感がある。
坂が続いたからだと思うが眠気も出てきたからか。
今回はトメルミンを12錠持っているがもうこの時点で3錠飲んでいる。
この時点では結構効果があった。
カレーを食べ終えると早々に沖田食堂を後に上り坂を歩く。
次は立石観音。約10km先だ。
坂を歩いていると坂を下りてくるたい焼きくんこと大本さんとすれ違う。
いつもの笑顔と元気の良い大本さんだ。
萩往還2014
萩往還2014

坂を登り切り走り始めたところで今度はタフマンさんと一緒になった。
悪代官の扮装でいつも全国を走り回っているからウルトラで彼を知らない人はいないと言っても過言ではない。
でも萩往還だけはオーソドックスなランスタイルで仮装はしていない。
それだけ萩往還が大変ということなのだろう。
しばらく雑談を交わしこれから先の青海島の攻略法を聞きながら、走ったり歩いたりを繰り返す。
少し前にいた女性ランナー二人の話をすると二人とも超有名人ということが分かった。
どうりで速いはず。坂はほとんど歩かないで走る。
外国の大会にも出ているとか。
その一人が通称ジョイナーさんと呼ばれているとのこと。
もう一人は大阪の方とかでこの方も有名のようで名前を聞いたのだが忘れた。
憶えていない。(>_<)

このあたりは辛さもなく普通に走れた。
まだ18時間しか経過していないからだと思う。

立石観音までは海岸線を走るのだが海が見えるだけで近くはない。
立石観音のCPでようやく目の前に海が現れた。
チェックのパンチをしてひと休み、ほかのランナーも自販機や店に入って飲料やアイスを買って休憩していた。
萩往還2014
萩往還2014
萩往還2014

ここでガーミンの充電を始めた。そろそろ20時間の限界を迎える。
さっき会ったタフマンさんは充電しながら走っていたのでマネをすることにした。
ガーミンの充電ケーブルをバッテリーに差し込みピンのついた方を腕の間で固定した。
ベルトをきつめにすると外れない、これが一番いい方法だと思った。

次は7km先の千畳敷、ここが前半一番の難所になる。
少しだけ走った。直ぐ上り坂になり走ることは難しい。
ひたすら坂を歩いて登る。
次第に勾配がきつくなる。
前後にランナーはいない。時折前方から車がやってくるだけだ。
晴天の空からは容赦なく太陽が照りつける。
歩いていても暑さで汗がしたたり落ち拭っても拭っても止まらない。
海に背を向けて坂を上るが中々頂上が見えてこない。
ようやく頂上らしきものが見えたと思った。
急に道路の幅が広くなり新しい道路のようだ。
ところが頂上はまだ先、後ろから追いついてきた男女のランナーからまだ先ですよと教えられる。
確かに前方には壁のような道路が見えた。
次第に迫ってくる。かなりの急こう配だ。これほどの急こう配とは思いもしなかった。
やっと登り切った。いや、歩き切ったというのが正解。
写真は登ってきた坂を見下ろしている。大変な急こう配の坂だ。
萩往還2014
駐車場が見える。千畳敷がこの上にある。海の見える場所が広いから千畳敷というらしい。
多くの観光客とランナーがソフトクリームを食べていた。ここのお店の名物、ランナーも必ず食べるのだそうだがそうとは知らずCPのパンチもそこそこに、駐車場のトイレに寄り近くにあった自販機でコーラを買い飲み干した。