株式投資に「絶対」はありません。
ですから、少しでも将来値下がりするリスクを回
避することが、買い方の重要なポイントとなります。
しかし、時として株式市場は様々な理屈に反し、「買いたい投資家」と
「売りたい投資家」の需給環境によって、
企業の実態価値と大きく乖離した株価を示現するケースがあります。
今がまさに「そのとき」であると思います。
その象徴的な動きが、ソニー(6758)です。先週、同社
の株価は3000円を割り込みました。過去1990年以降ソニーが3000円割り込んだことは
1度しかありません。
ITバブルが崩壊し株式市場が悲観一色に染まり、日経平均株
価が7603円の最安値をつけた2003年4月末、まさにそのときです。そのときの株価水
準と変わらないところまで下落しているのです。
さらには、株価の指標としてよく使
われるPBR(一株あたりの純資産倍率)でみると、0.8倍と解散価値である1倍を割
り込んでいます。
このところの急激な円高や、米国経済先行きに対する懸念、外資系
証券の相次ぐ投資格下げの影響、ヘッジファンドを含めた外国人投資家の売り越し姿
勢など、その要因はいくつも考えられます。
しかし、解散価値を割り込んだ株価の意
味するところは、すなわち、ソニーの成長性や技術力、ブランド力などすべての付加
的価値を全く無視した株価である、ということです。
まさに「異常値」としか言いようがありません。
現状の株式売買では、株式の長期保有がイコール、リスクを増長さ
せるものとして、短期的な回転売買が主流となっております。
しかし、ここは株式投資の原点に立ち返り、企業の正当な価値を表すことができる
株式市場に戻るまで、ある程度中・長期を睨んだ投資スタンスをとる良い機会であると確信しております。
また、同様にPBR1倍で評価されているNTT(9432)を取り上げてみたいと思い
ます。
ソニー同様、もはや細かい数値は申しません。
ただ、戦後、日本人の血のにじ
む血税でつくられた現在の電話網が、まったく株価に評価されていないということは
非常に寂しさを感じます。
年金代行返上益が今期無くなり、減益を余儀なくされるも
のの、SIやデータ通信が好調で第1・四半期の経常利益進捗率は33%と通期業績の
上方修正も期待できる勢いであるにも係わらずこの状態です。これが長く続くとはと
ても考えられません。
航空機用の球面軸受の増産を発表し、過去最高益更新の期待がかかるミネベア
(6479)。
従来の半分の薄さで光を電気に変える多結晶シリコンを太陽電池を開発し
たと報じられた三菱電機(6503)。
これら2社はともに経営資源の効率化が功を奏
し、この時期でも過去最高益を更新する可能性を秘める勢いを持っている企業です。
この2社を加えて、4銘柄のポートフォリオを組んでみてはいかがでしょうか。
短期的には再度下値を試す局面も想定されますが、中・長期的な観点から、この歴史的な
チャンスを捉えていただきたいと切に願っております。
(6758) ソニー
(9432) NTT
(6479) ミネベア
(6503) 三菱電機
相場の最新情報がリアルにわかる!、質問できる! 投資家の期待にこたえる
SNS、『株価太郎』是非ご参加ください!
株価太郎 入り口は → http://www.firstmake.co.jp/kabukatarou/index.htm