CTRP10フットボール研究所

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◇LIGA BBVA 12-13 ◇Jornada:25
◇2013年2月23日 (土) ◇カンプ・ノウ


FC BARCELONA ー1 SEVILLA



[GOLES]
0ー1 '43 BOTIA
1ー1 '52 VILLA (←Alves)
2ー1 '60 MESSI (←Tello)




未明に降雪もあり、厳しい冷え込みの中での試合となった試合であったが、選手たちはきっちりとリアクションを表して難敵セビージャを逆転で下し、新たな3ポイントを加えた。CLの出来事はひとまず置いておき、リーガでの前進を続ける確かな勝利であった。週末の仕事を片付け、明日からはいよいよクラシコ2連戦へ向けてのバルサの準備と努力、挑戦が始まる。





前半は音無し 逆にビジターチームのスコアが動く
CLミラノでの敗戦後となったデリケートなこのリーガの一戦となったが、バルサはローテーションを交えてのスタートイレブンでこの難しいセビージャ戦へと臨んで行った。左ラテラルにはモントーヤが入り、中盤はチアゴ、イニエスタ、更にヘタフェ戦で好内容の試合を披露したソングで組み、前線はアレクシス、レオ・メッシ、そしてビジャという並びとなった。

一方のセビージャは、ピスファンでの試合とは大きく異なる陣容となっている。それは、GKがアンドレス・パロップではなく、冬の移籍マーケットで獲得したポルトガル代表ベトが起用され、トップにはゴールをマークされたアルバロ・ネグレドではなく、ババ・ディアワラが据えられ、更にはそのピスファンでの一戦ではベンチにミチェルさんがいたが、今回はウナイ・エメリのチームとなっている点である。

バルサはそのエメリさんの交代によって好調さを増すチームを迎える事となった。試合が始まり、前半はバルサの試合となっていた。立ち上がり4分には大きなチャンスを手にし、レオからのパスを受けたイニエスタが鋭い切り返しからシュートを放つ。これはブロックに遭うが、早い段階で決定的なシーンを作っていた。

だが、このシュートシーンから目立ったチャンスメイクができないまま中盤へと移って行く。次に手にしたビッグチャンスはPA前でアレクシスがファールを受けて獲得したFKであった。しかし、このFKをレオが蹴るが、シュートはカベにぶつかる。21分のアウベスのミドルシュートもやはりブロックに遭い決定的なチャンスとはならず、直後のレオの右足でのシュートはベトにストップされ先制点を奪えなかった。

29分、35分とPA前からのFKのチャンスを手にするが、レオは枠を捉えられなかった。リズムを得られず、ゴールチャンスも作れない中、逆に43分イバン・ラキティッチのFKを逆サイドで受けたコケのクロスからフェデリコ・ファシオに頭で合わされ先行される嫌な形となり、前半45分を0ー1のビハインドで終える状況となった。


カンプ・ノウでもグアッヘがチームを救う
後半バルサは開始からアレクシスに代えてテージョを投入。テージョが左FWとなり、ビジャが右サイドに移る前線の並びとなった。この交代と配置転換が大きなポイントとなった。立ち上がりから分厚い攻撃でセビージャ守備陣を突いて行く。流れ、リズム共にバルサらしいアタックがピッチ上で展開される。

良好な流れから52分、バルサがリアクションを表す。ピケが右サイドのアウベスへ展開し、そのアウベスのクロスをビジャが珍しい頭でのシュートでセビージャゴールをこじ開けた。ピスファンでの試合、1ポイントで終了しそうになっていたチームの窮地を、終了寸前のゴールで救ったグアッヘがこの夜もまたセビージャゴールを破りスコアを振り出しに戻した。すぐ様ボールを手にして自陣に戻るグアッヘ。このクラックの得点力も今後重要になって来そうである。


テージョのアシストからレオ・メッシ リーガ15試合連続ゴール
同点後、逆転のゴールとなるバルサのリアクションはやはりこの男、レオ・メッシが示した。60分、チアゴからのパスを受けたレオが一旦逆サイドのテージョへはたく。PA内の端でフリーの状態で収めたテージョがDFを引き付けながらインサイドで中央へ送る。丁寧なパスの行先でレシーブしたのは直前に展開していたレオだった。正確なコントロールでシュートポイントに置くとそのまま左足を振り抜く。ボールはDFの足下を通過してセビージャゴールに収まった。レオはこれでリーガ連続ゴール数のレコードを「15」に更新した。

前半、ビハインドで終わったのが嘘のように鮮やかな逆転を披露して試合を自らのものにしていった。中頃に立て続けにゴールを狙われるセビージャの時間帯があったが、バルデスの好セーブと飛び出しがセビージャの同点ゴールを阻んだ。70分近くになり、ロウラさんはイニエスタに代えてチャビを送り込む。中盤のコントロールをより高め、終盤79分にはビジャに代えてセルヒオが入っている。


国王杯ファイナルを懸けたクラシコへ
リードを広げる事はできなかったが、ピスファンでの試合程の劇的さは無かったもののカンプ・ノウでも逆転勝利でリーガでの3ポイントを獲得。2位アトレティコとの12ポイント差をキープすると共に、ミラノでの2ー0の試合の失望を消失させる事となった。

ミッドウィーク火曜日にいよいよ、約1ヶ月前から気になっていた日程が待ち受ける。国王杯セミファイナル マドリーとのセカンドレグである。第一戦を1ー1で終了してのカンプ・ノウでのラウンド。ハッキリしている事はただひとつ。このセカンドレグを越えればファイナル進出が決定するという事である。

バルサは進出を決めると3年連続でのファイナリストとなる。しかも昨年はこの大会を制しており、何としてもファイナルの地へ辿り着かなければならない。何が起きるかは分からないが、バルサの勝利をもってファイナル進出が決定する事を節に願うだけである。

このチームが積み上げて来たもの、築いて来た重要なものが現在のバルサにはある。自分たちのリズムを、自分たちのフットボールを崩す事無く、全てを出し切って最高の試合と勝利を見せて欲しい。このチームを信じ切れる十分な要素と固い結束と、揺るがないスタイルのフットボールがある。バルサのフットボールとバルサのファイナル進出を信じている。「頼むぞバルサ!!」




#remontada







FC Barcelona
1 ビクトール・バルデス (C)
2 ダニ・アウベス
3 ジェラール・ピケ
14 ハビエル・マスチェラーノ
19 マルティン・モントーヤ
11 チアゴ・アルカンタラ
25 アレックス・ソング
8 アンドレス・イニエスタ ('69 6チャビ)
9 アレクシス・サンチェス ('46 37クリスティアン・テージョ)
10 メッシ
7 ダビド・ビジャ ('79 16セルヒオ・ブスケツ)


[SUPLENTES]
13 ホセ・マヌエル・ピント
15 マルク・バルトラ
18 ジョルディ・アルバ
17 ペドロ・ロドリゲス


MANAGER
ジョルディ・ロウラ




Sevilla
13 ベト
23 コケ
2 フェデリコ・ファシオ
24 アルベルト・ボティア
3 フェルナンド・ナバーロ
12 ヘドビヘス・マドゥーロ ('82 35アルベルト・モレーノ)
8 ガリー・メデル ('55 22ジェフリー・コンドグビア)
7 ヘスス・ナバス (C)
11 イバン・ラキティッチ
14 マヌ・デル・モラル
20 ババ・ディアワラ ('60 9アルバロ・ネグレド)


[SUPLENTES]
28 フリアン・クエスタ
5 カラ
17 ハビ・エルバス
19 ホセ・アントニオ・レジェス


MANAGER
ウナイ・エメリ






※記録・情報参照
WOWOW.co.jp/liga/
LIGA BBVA.com
FCBarcelona.com
MUNDO DEPORTIVO.com
SPORT.es



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◇UEFA Champions League 12-13 ◇Round of 16 1st Leg
◇2013年2月20日 (水) ◇サンシーロ


MILAN ー0 FC BARCELONA



[GOLES]
1ー0 !? !? !? '57
2ー0 '81 MUNTARI





苦い後味を残す結果となった。厳しい2ー0というリードをイタリアの偉大なクラブに奪われる格好となった。敵地サンシーロはやはり超難所で、ミランの強力さは変わらぬものであった。決して良い試合をしたとは言えないバルサの90分であった。だが、バルサにはセカンドレグがある。残り90分がある。舞台はホーム カンプ・ノウだ。。。




[前半ゲームを支配したものの手にできなかったアウェイゴール]
2ヶ月の中断期間を経て、あの心が踊る、昂るCLのステージがバルサに戻って来た。相手はミラン。昨季もグループステージ、更には決勝ラウンド準々決勝と計4試合顔を合わせた、欧州の舞台における最大のライバルチームのひとつである。

バルサはこのサンシーロでのCLファーストレグに、今季途中から最も優先度の高いスタートイレブンで臨む事となった。ジョルディ・ロウラに送り出されたこのメンバーが、スタジアムに鳴り響くCLアンセムに包まれていよいよ開始となる欧州最大のステージの決勝ラウンド最初の試合へと挑んで行った。


試合が始まり、立ち上がりはミランの高い位置からの複数人でのプレッシャーにより、ビルドアップが難しい状況となる。序盤はこのような相手のディフェンス策と、ミラン陣内に入った状態での相手守備ブロックの対応に迫られる事になる。4枚の最終ラインの前に、右からケビン - プリンス・ボアテング、リッカルド・モントリーボ、マッシモ・アンブロジーニ、サリー・ムンタリ、ステファン・エル・シャーラウィがラインを敷き、バルサのアタックを阻止する具合であった。

とりわけ、両WGのボアテング、エル・シャーラウィの守備参加の度合いが非常に高く、ピボーテ、サイドバックとの連携も取れていて、バルサはチャンスメイクの作業に大きな困難を強いられていた。

それでもバルサはパスワークで相手陣内深くへ進入し、9分にはアルバのライナー性のクロスからゴール前でペドロが合わせようとするシーンを作っている。更に直後の連続したCKからのチャンスシーンもあった。

スコアが動かず推移して行った中盤の時間帯にはミランがアタックを試みる機会も若干増えて、16分に最初のビッグチャンスを向かえる。CKからエル・シャーラウィがダイレクトで合わせバルサゴールを脅かしている。

その中盤はミランが再び攻勢を掛けて来るがバルサもチームでしっかりと止め、再びポゼッションでの支配を取り戻す。特に30分前後からバルサペースの度合いが濃くなり、PAに接近する回数も増していた。このファーストレグの中で最も良い内容を見せていた時間帯でもあった。しかしミランの9人で固める守備組織を崩す事は容易では無く、結局前半はスコアレスで折り返す事となった。


[不運な失点によってバルサのリズムに若干の狂いが・・・]
双方メンバー交代が無く始まった後半、立ち上がりのミランは前半と同じくバルサ陣内でのプレスによって、バルサのビルドアッププレー阻止に掛かって来た。それでもバルサは間もなくリズムを引き戻し、前半終盤の流れを継続させて行く。

バルサのポゼッションは続くが、57分思わぬ形でスコアが動く。PA前でFKのチャンスを獲得され、このポイントからケビン・コンスタンが横パスをモントリーボに送る。ダイレクトでモントリーボが放ったシュートはアルバが体でブロックするが、跳ね返ったボールがクリスティアン・サパタの手に当たった。だがプレーは止められず、こぼれをボアテングに押し込まれミランに先制点が転がり込んだ。

不運な形でビハインドの状況を強いられ、一気にミランが勢いを増してアタックを仕掛ける。62分にはファブレガスに代えてアレクシスを投入し反撃のきっかけを作ろうとするが、ミランディフェンス陣を崩せず、66分にはカピタン プジョルがジャンパオロ・パッツィーニとの競り合いで頭部同士が激突し、裂傷を負うアクシデントも発生し、事態を好転させる事ができない。


[決着はカンプ・ノウで決まる]
ようやく終盤に入って76分にイニエスタがシュートを放つが枠を逸れて行く。バルサは必死にミランの守備を綻ばせようとパスをつなぎチャンスを作り出そうとする。だが、チャビのFKシュートも枠を越え同点にできない。すると81分、途中出場のエムバイ・ニアング→エル・シャーラウィとつなぎ、最後はサリー・ムンタリに決められリードは更に広がってしまった。

87分のチャビからのCKに頭で合わせたプジョルのシュートも枠には行かず、90分が経過。5分のアディショナルタイムがあったが、ついに最後までミランゴールを破る事はできなかった。


当然ながら満足の行く内容では無く、厳しい状況でカンプ・ノウでの決戦を向かえなければならなくなった。この試合は更に3週間後と少し間隔が空く事になり、この間にはマドリーとの国王杯、リーガのクラシコ連戦も組まれている。タイトな日程であるが、全ての大会で生き残る為にもバルサは勝って行くしかない。

とにかくまずはバルセロナに戻ってこの日の頑張りの疲れをとって、土曜日のセビージャ戦の準備に取り掛かって欲しい。グラナダ、ミラノとアウェイ戦が続いた後でのカンプ・ノウでの試合は、選手たちにとっては精神的にも、ファンの声援を受けてリフレッシュできるかもしれない。今晩できなかったバルサのアタックをカンプ・ノウでじっくりと披露してくれるだろう。






Milan
32 Christian Abbiati
20 Ignazio Abate
17 Cristian Zapata
5 Philippe Mexes
21 Kevin Constant
18 Riccardo Montolivo
23 Massimo Ambrosini (C)
4 Sulley Muntari
10 Kevin-Prince Boateng
11 Giampaolo Pazzini ('75 19M'baye Niang)
92 Stephan El Shaarawy ('88 12Bakaye Traore)


[SUPLENTES]
1 Marco Amelia
2 Mattia De Sciglio
22 Bojan Krkic
36 Bryan Christante
76 Mario Yepes


COACH
Massimiliano Allegri




FC Barcelona
1 Victor Valdes
2 Daniel Alves
3 Gerard Pique
5 Carles Puyol (C) ('88 14Javier Mascherano)
18 Jordi Alba
6 Xavi Hernandez
16 Sergio Busquets
4 Cesc Fabregas ('62 9Alexis Sanchez)
17 Pedro Rodriguez
10 Lionel Messi
8 Andres Iniesta


[SUPLENTES]
13 Jose Manuel Pinto
19 Martin Montoya
25 Alex Song
11 Thiago Alcantara
37 Cristian Tello


ASSISTANT COACH
Jordi Roura





※記録・情報参照
UEFA.com
FCBarcelona.com
MUNDO DEPORTIVO.com
SPORT.es



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◇LIGA BBVA 12-13 ◇Jornada:24
◇2013年2月16日 (土) ◇20:02 Kick Off ◇ヌエボ・ロス・カルメネス


GRANADA 1ー FC BARCELONA



[GOLES]
1ー0 '26 IGHALO
1ー1 '50 MESSI
1ー2 '73 MESSI (F)






ホームでことごとく上位を苦しめて来ていたライバルチームを相手に先制される厳しい状況となったが、バルサのチームフットボールとその結束、クオリティの高さは相手を上回った。チームでボールを動かし、チームでチームを動かし、チームで試合を動かし、そしてチームのあらゆる地道な努力の塊をレオ・メッシがゴールと勝利に換える。グラナダ戦も取った。このリーガの勝利はバルサにとってとてつもなく大きい。




[決定機を連続して作り出すも先制点はグラナダに]
この日、バルサのキャプテンマークを巻いて出場したのは、守護神バルデスであった。ベンフィカから移籍して来たノリートとのCL以来の再会もあったバルサ。チャビは練習には加われたものの試合への復帰はお預けとなり、チアゴがしっかりと起用されている。イニエスタもベンチスタートとなったが、カピタン ビクトールに率いられたチームは立ち上がりからグラナダゴールへと迫り、決定的なシーンを作り出す。

その最初の際どいシーンは4分、チアゴからのパスを受けたレオ・メッシがゴール前へのスペースへ鋭いスルーパスを送る。抜け出したアレクシスがGKとの1vs1に持ち込み掛けたが、わずかにコントロールが跳ねてフィニッシュには持ち込めなかった。

12分にも、ファブレガスのロングボールに抜け出したアウベスが収めて中へ送る形、16分のレオが左サイドへ展開してアドリアーノがダイレクトで中へ送った形、更に直後のアドリアーノのクロスをファブレガスがファーサイドから頭で折り返し、レオがジャンピングボレーで合わせようとしたシーン。20分にはアウベスのクロスからチアゴが頭で合わせるシーンなど、立て続けにゴールチャンスを作り続けている。

ところが26分、わずかなチャンスをものにしてホームチームが先制点を手にする。カルロス・アランダの右サイドからのクロスを逆サイドでノリートが折り返し、ゴール前でオディオン・イガロが押し込んだ。カルメネスのスタンドを埋めた観衆が沸き上がる。


[リアクションはレオ・メッシのFCバルセロナ通算300ゴールで]
手痛い失点を喫したが、慌てる事なくバルサは自らにあった試合の支配を即座に戻し、30分にはアドリアーノがかすかに枠を逸れるダイレクトシュートを見舞う。38分にはレオが決定機を向かえるが、トーニョの好セーブに阻まれる。この直後、途中に故障が発生していたアドリアーノに代わって、アルバが入っている。突然の出場であったが、うまく後を賄ったアルバのプレーぶりが、この試合の大きなポイントにもなった。

結局1ー0とビハインドで移って行った後半、早くもバルサはリアクションを開始する。50分、セルヒオのシャペウから始まったアタックのつなぎからファブレガスがエリア外から強烈なシュートを放つ。トーニョのセーブに阻まれるが、こぼれたボールに、ファブレガスのシュートの瞬間からダッシュし始めていたレオ・メッシが詰め寄り右足で押し込んだ。すぐ様ボールを手して持ち運んで行くレオ。

このゴールは試合を振り出しに戻すという意味だけではなく、レオ・メッシのFCバルセロナ公式戦通算ゴール数「300」ゴール到達という歴史的、且つメモリアルなゴールであった。まだ25歳の若きバルサのスーパークラックが、偉大なクラブでの偉大な自身の記録を塗り替える事となった。昨年3月に、セサルさんの保持していたクラブ最多ゴール数、232に並び同時に更新したのもこの夜と同じグラナダ戦 (カンプ・ノプ) であった。


[レオ・メッシ301ゴール目で逆転]
同点ゴールからわずか4分後にバルサは再びゴールネットを揺らす。アレクシスが時間を稼いでの好パスからレオがゴールエリア内、トーニョの目の前でパスを受ける。細かいタッチでDFをかわし、中のファブレガスへパス。ファブレガスは左足インサイドで決めるが、レオがオフサイドだったとしてゴールは取り消された。

中盤に移って行ってもバルサは前半から継続して地道に、懇切丁寧に、鋭いスピードとコンビネーションを伴ってグラナダゴールへと何度も接近して行く。フィニッシュのシーンは少なかったが、明らかに良好なコンビネーションと流れからの勇敢なアタックによって何度もグラナダ陣内のPAへと進入できていた。

61分にはアレクシスに代わってテージョを投入。粘り強くチャンスを作り続けていたアレクシスを引き継ぐ形となった。変わらず攻め続けるバルサ。66分にペドロが放った地を這う美しいシュートは惜しくも左ポストを叩く。1分後にはこれもパスでの素晴らしい崩しからアウベスのパスをペドロがゴールへプッシュするが、このシーンもまたオフサイド。なかなか逆転のゴールが生まれなかったが、グラナダの執拗なプレスは薄れ始め、バルサの押し込む形がより決定的な形となって行く。

そして向かえた73分、ついにバルサに待望の逆転ゴールが生まれる。決めたのはやはりレオ・メッシであった。ペドロに代わって投入されたアンドレスが大歓声を浴びた直後、チアゴがPA前で受けたファールにより得た絶好の位置でのFKを、レオ・メッシが素晴らしい高さと軌道、スピードで、グラナダの壁と好GKトーニョを攻略した。前半36分のFKの場面ではトーニョの正面を突いたが、この時はトーニョがボールに触れた音が伝わって来ていたものの、ボールはゴールに収まっていた。

レオ・メッシ バルサでの通算301ゴールが、この夜のとてつもなく大きい、重要な勝利をチームに呼び込んだ。レオは更に、今晩マークしたゴールでリーガにおける連続試合ゴール記録を「14」とし、こちらも自身の記録を毎週更新し続けている。


[グレイトセーブ ビクトール!! そして重要なCLのステージへ・・・]
この試合初めてのリードを奪ったバルサ。当然ながら反撃に出るライバルチームの襲撃に直面する。激しいプレスを取り戻してボールを奪いに来るホームチーム。しかしバルサは落ち着いたパス回しから試合を決定付ける追加点を狙う。85分にはテージョがビッグチャンスを向かえるが、シュートはクロスバーを越えて行く。

逆に88分、クロスからイニゴ・ロペスに頭で合わされ、アディショナルタイムにはあわや最悪のドローでの終了になろうかというヤシン・ブライミの目の前でのシュートを浴びるが、ビクトールが右手1本で阻みチームを危機から救ってくれた。ビクトールのこのようなグレイトセーブが、幾度となくバルサを救ってくれていた。


最後はアンドレスのシュートで終了し、難しいスタジアムから3ポイントを持ち帰る事に成功した。アトレティコには敗れはしたものの好内容の試合を見せており、先日当地でマドリーから3ポイントを奪い上位を苦しめている厳しい相手から奪った3ポイントは本当に重要であった。

付け加えると、2位アトレティコとの差を維持する事も大目標であり、何よりも水曜日にいよいよ再開となるUEFA CLミラン戦の前であっただけに、この試合は是が非でも取っておきたかった。その貴重な3ポイントをチームはしっかりと持ち帰って来てくれた。これでサンシーロでの一戦に落ち着いて、全神経を集中させて臨む事が可能となった。


水曜日からのCLの特別なゲームは、これまで以上に、チームで、クラブで、バルサ全員で挑んで行く事になる大切なゲームとなった。相手はミランである。偉大な、あまりにも強力なライバルである。しかし、チームで、バルサの全員で挑む事によって、サンシーロの威容の中でも超名門に対等な試合を実現できる強さと素晴らしさをこのチームは携えている。ここまでチームが示して来たフットボールと内容は、重要なバルサフットボールの信念を増幅させるのに大いに役立っている。みんなであの誇り高きバルサの素晴らしい選手たちを後押しして行きたい。

まずはファーストレグ。バルサの選手たちが一度でも多くボールに触れ、一度でも多くのアタックを仕掛けられ、1分でも長くバルサのフットボールをプレーしていられる事を願うだけである。あとはゴールが生まれる事を待つだけだ。心はミラノへ・・・。




「怖れず進め!! みんなの愛するバルサ!!!!」








GRANADA
1 トーニョ、2 アラン・ニョム、8 イニゴ・ロペス、5 ディエゴ・マインス、
6 ギリェルメ・シケイラ、28 レシオ、14 ミケル・リコ、
22 ガブリエル・トルジェ ('76 3ヤシン・ブライミ)、
10 ノリート ('74 12ディエゴ・ブオナノッテ)、25 オディオン・イガロ、
7 カルロス・アランダ ('58 9ユセフ・エル・アラビ)

[SUPLENTES]
13 ロベルト・フェルナンデス、20 ボルハ・ゴメス、
21 フアンマ・オルティス、24 イリネイ・サントス

MANAGER
ルーカス・アルカラス




FC Barcelona
1 ビクトール・バルデス (C)、2 ダニ・アウベス 、3ジェラール・ピケ、
14 ハビエル・マスチェラーノ、21 アドリアーノ・コレイア ('38 18ジョルディ・アルバ)、
11 チアゴ・アルカンタラ、16 セルヒオ・ブスケツ、4 セスク・ファブレガス、
17 ペドロ・ロドリゲス ('72 8アンドレス・イニエスタ)、10 メッシ、
9 アレクシス・サンチェス ('61 37クリスティアン・テージョ)

[SUPLENTES]
13 ホセ・マヌエル・ピント、5 カルレス・プジョル、
15 マルティン・モントーヤ、25 アレックス・ソング

MANAGER
ジョルディ・ロウラ





※記録・情報参照
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