最初は物語の中だけに登場する人物でした。でも、今は、リアリティをもってその存在を認めています。アン・シャーリー、どれだけの人たちが彼女に励まされ勇気をもらったことでしょう。

アン・シャーリーの最大の魅力は、自分が望むことが、すぐには叶わなくても、他人を嫉妬したり、投げやりになったりしないところ。
いつも、最善を夢見て、想像の世界で叶えている。それが周囲にも影響を及ぼして、実際の現実を変えていく。そんな〝魔法〟のようなイマジネーションが持つ力を本当は、私たちみんなが持っている。

イマジネーションが世界を変える!
なんて言われても、自分が思い描いた通りにならなかったときに、おとずれるのは失意だけ。

アン・シャーリーが失意・絶望的な状況の中でも、希望を持ち続けることができたのは、〝どん底〟の状態を経験していたから。
まだ、子どもなのに、お金もない。家もない。親もいない。命をつなぐことだけで精一杯な状態、まさに〝どん底〟。

だから、孤児院からアヴォンリーに来たときに、見るものすべてが輝いて見えた。『歓びの白い道』『きらめきの湖』『恋人の小径』 当たり前のものなど何一つなかった。
寂しさの中でも希望を抱き続ける。イマジネーションは、アン・シャーリーにとって生きていく上で、必要不可欠なものだったのだろう。

1908年(明治41年)10月3日
『トム・ソーヤーの冒険』の著者として有名なマーク・トウェイン(当時72歳)は、
 
当時、まだ出版されたばかりの『赤毛のアン』を読んで、作者のルーシー・モード・モンゴメリ(当時33歳)宛に
「なんて、可愛らしい子なんだ!! なんて、感動的な子なんだ!! なんて、愉快な子なんだ!! この子は、アリスの再来だ!!」と絶賛する手紙を送った。
 
もう、抑えられない気持ちを伝えずにはいられなかったのでしょう、かのマーク・トウェインも。
このときの手紙の文章が、『赤毛のアン』=「Anne of Green Gables」の宣伝用コピーとして使われました。「the dearest and most moving and most delightful child since the immortal Alice」
そして、瞬く間に大ベストセラー小説となった。

2016年(平成28年) 3月6日
日本国内にて唯一、ミュージカルではない『赤毛のアン』の純粋舞台劇の上演権を取得している劇団エンゼルによる公演が、神奈川県の相模原市民会館で上演される。
 
こちらも、舞台芸術をよく知る辛口の演劇関係者から、大絶賛の評価がされている。主演のアン・シャーリーを務めるのは、元AKB48の小原春香。マシュウ役は、大河ドラマでも話題を集めた大佳央。マリラ役には、テレビアニメ世界名作劇場でアン役が声優デビューの山田栄子。そしてナレーション(録音)は、劇団OBでもある大杉漣が友情出演しています。

相模原市民会館への交通アクセスは、相模原駅からバスが便利です。駐車場は、隣接する市役所の駐車場が2時間無料、ご来場者には、1時間の延長無料券が配布されます。

チケットのお申込みは、こちらから
http://gakkan.biz/akagenoan/index.html