ベルリンの天使、降臨。 | Esquire編集部より。

ベルリンの天使、降臨。


ベルリン在住歴20年の編集者・ライター、
荒井剛さんからメールをいただきました。

荒井さんはこの6月でベルリンを引き上げ、
東京に戻ってくる予定。そこで最後のお仕事として、
『ベルリンのゲイカルチャー』に関するレポートをお願いしました。
4月24日発売号に掲載予定ですが、その渾身の内容を、
ご本人の筆でPRしていただきました! ではつよママ、どうぞ~!



はじめまして☆うふ
世界一グラマラスで美しいドラッグクィーンとの異名を持つ、
つよこ・フォン・ブランデンブルクよ。

Esquire編集部より。
(C)Eisuke Kobayashi

エスクァイア編集部では「つよママ」って呼ばれてるけど、
せっかくのゲイ特集でしょ?
つよこがPRしちゃった方がいいかな~と思って。
なんてったって、ドイツ人からも
歩く自己主張と太鼓判を押されるつよこですもの。

みなさん、覚悟はよくって?
お~っほほほほほ・・・

「ベルリンのゲイカルチャーについて
 ミニ特集をお願いしたいと思ってます。
 今年はベルリンの壁崩壊20周年だし、
 つよママのドイツ生活も一区切りつくし・・・」

という、こ~に~(小谷さんのことよ)からの
予期せぬメールをもってこの企画は幕を開けたの。
こ~に~、えらい子!
よく企画を通したわ!

いっちゃ~なんだけど、
私たち外部のスタッフが企画を持ち込むって
容易なことじゃないの。
だってぇ~編集者は編集者のやりたいこととか
雑誌の方向性とかいろいろあると思うのよね~。

「雑誌は編集者の趣味のようなもの。
 自分の興味ある分野にフォーカスして広げていけるのが面白い」

みたいなことをいつかこ~に~は言っていたけど、
編集者って定めている未来図を雑誌で実現させる為に、
写真家やコーディネーターとかの外部スタッフの
領域、やりたいこと、可能性、興味、
はたまた人格の幅や生き方なんかも、
常にこっそり慮っているんだと、つよこ思うの。

まるでレーダーマンだわ!

もちろん、デザイン、建築、食、アートなんか、
世の中の動きについての知識も必要よ。
社会的視野と人を見る目を備えた人っていうのが
つよこの定義する優秀編集者の条件なんだけどぉ、
エスクァイアには、歴代の人も含めていい編集者が多いわ。

ああ、つよこのまぶたに一人一人の顔が浮かんでは消えるわ。
まるで走馬灯のように・・・・。(別に亡くなったわけじゃないのよ)

とにかく、マイノリティに対しても理解を示してくれる、
エスクァイアのセンシビリティに
つよこ座布団10枚あげちゃうわ~~!

だってぇ、一般誌でゲイ特集をもうける雑誌なんて他にあってぇ?
それがいかに画期的なことかは、取材依頼した時の
ベルリンのゲイたちの反応でも明らかだったわ。

「僕は、作品を紹介する時にゲイであることに
 焦点をあてて見て欲しくないんだけど、
 エスクァイアの試みに感銘を受けたから引き受けるよ」

と言ったのは(イケメン)プロダクトデザイナーの
ヘルマン・ヴァイツェネガーよ。

ゲイは、社会や政治に対する意識が高いと思うの。
マイノリティだから高くならざるを得ない状況があるわ。
日本が、同性婚等が認められているドイツと比べて、
必ずしもゲイ運動が成功をおさめている国ではないことを
彼らはよ~く分かっていて、ゲイ雑誌ではないエスクァイアが
こんな特集を企画したことを評価しているの。

紹介されているのは、ベルリンのゲイカルチャーの要となる7人のピープル
●映画監督
●アーティスト
●イラストレーター
●フォトグラファー
●ドラッグクィーン
●作家
●プロダクトデザイナー

と、6つのスポット
●ゲイ映画の日を催している映画館
●レストラン
●カフェ
●ゲイ博物館
●ソーセージスタンド
●ゲイ専門のブックショップ

本文の結末は、つよこが予期せぬ方向へと展開していったの。
日本の読者やゲイがこれを読んでどう思ったか是非とも伺いたいわ~

ベルリンはマイノリティの街なの。
ベルリンのカルチャーを語る時にゲイは欠かすことができないから、
いつか掘り下げたいわ~って思ってたんだけど、
これが帰国前のエスクァイアでの最後のお仕事になったわ。
うふ☆神様ったら粋な計らいをなさるものね。


つよママ、ありがとうございました!

つよママの深い洞察による渾身の原稿が読める
『エスクァイア日本版』6月号は、
4月24日(金)発売です。おたのしみに!

Esquire編集部より。