息子のいない日曜の午後。

 

暇だ。

いや、この暇が最高に幸せなのだが、

それにしても暇だ。

 

洗濯物も畳み

部屋の掃除も終わり

夕飯の支度も終わってしまった。

 

見たいテレビもないし

昼寝するほど眠くもない。

 

 

あー、買った雑誌でも持って

イケメンがいそうなカフェにでもいくとするか・・・。

 

イケメンがいそうなカフェ・・・

イケメンがいそうな・・・カ・・フェ・・・・

 

うん。わからないね。

私の中に検索かけてもイケメンに出会えたカフェは見当たらないね。

 

そうか。だから彼氏がいないのか(絶対違うwww)

 

まぁいいや。スタバにでも行くとしよう。

今日は暑いから何かしらのフラペチーノでも飲みながら

ワールドカップについての情報を読み込もう。

 

ということで出発。

車の中では熱唱。

対向車の人にめっちゃ見つめられる。声聞こえてんのかな?

 

スタバ到着。

めちゃくちゃ混んでる。

 

君たち、他に行くところはないのかね?

無いのだね。そうだね。だから私もここにいるのだからね。

 

混んでいるながらもなんとかフラペチーノを受け取り空いている席に座る。

 

周りを見渡す。

イケメン・・・イケメン・・・・・・・・

レーダーへの反応がない。

相変わらず私のイケメンレーダーは故障中のようだ。

 

もはや目的を見失った。

雑誌に没頭。

 

没頭しているのだが、隣のカップルの会話が気になる。

気になりすぎる。

 

「婚姻届出すときには❍❍君の戸籍が必要なんだよ~」

「は?なんで?俺だけ?」

「だってここに本籍ないから」

「なんだそれ、めんどくせー!なにそれ取りに行くの?」

「郵送してくれると思うけど・・・調べてみるね」

「あー。めんどくせーな。郵送してくれてもめんどくせーわ」

「あ!これこれ!読んでみて!」

「いや、読んで教えてよ」

「えーっとねぇ、あ、やっぱり必要書類送れば郵送してくれるって」

「必要書類?なんだそれ!どこにあんの?めんどくせー」

「必要書類ってのはねぇ、あ、これだこれだ・・・・」

 

 

 

結婚間近らしいが

なぜ彼氏はそんなに偉そうにしゃべるのかね。

ってか、さっきから「めんどくせー」しか言ってないわね。

彼女、腹立たないの??

笑ってるな。いいんだな。じゃあいいか。

 

まぁ、いいも何もはじめっから私には関係なかったわ。わはは。

 

こんな偉そうな男子、初めから願い下げだけど

一応顔だけ見ておくか。

 

 

・・・うん。よかった。

もともと願い下げだったわ。

彼女、お幸せにね。

 

 

さ、なんとかフラペチーノも飲み終えたし

サッカー雑誌も一通り目を通したから帰ろ。

 

いや、私が見てないうちにイケメンが来店してるかも知れないから

もう一回店内を見渡そう。

 

 

あ。

このスタバにいる男の人

全員女の人の連れがいるわ。(店員覗く)

 

なるほどなるほど。

そういうことか。

 

この辺の男性は

連れがいるからここに来るんだな。

 

ってことはここは

連れのいなイケメンを求めてくると空振りしやすい場所

ってなわけだな。

 

早く言ってよ~!!!!

 

 

世の中のシングルイケメンは

休日はどんなところに生息しているのだろうか。

 

謎だ。

 

ってか、私も週末こんな混んでるとこあんまり来ないしな。

 

そもそも週末なんて疲れて家に籠もってたもんな。

 

イケメンも仕事バリバリやってたら

家でのんびり映画でもみてるのかもな。

 

 

おい!

それじゃイケメンには会えないじゃん!!

っでも疲れてたら寝てたいじゃん!!!

でもそれじゃ会えないじゃん!!!

でも寝てたいじゃん!!!

・・・以下無限ループ。

 

 

出会いたいのに出会えない、この矛盾。

 

 

うん。

私のイケメン探しは

盛大な矛盾を孕みながら

これからも続く。