こんにちは。
アーネスト法律事務所 弁護士の柳です。
少し前に話題となっていましたが、
パンツ一丁の写真をSNSで公開し
厳重注意となった裁判官のニュースを
ご存じでしょうか
この岡口基一氏という裁判官、
法曹界では超有名人。
『要件事実マニュアル』という著書は
弁護士なら必ず持っているほどの大ベストセラー
それに加え、以前からきわどい発言や投稿が多く
異色の裁判官として知られている人です。
今回はブリーフ姿の自分の写真を
ツイッターに投稿していたことで
東京高裁から正式に口頭注意処分を受けたそう。
理由は
「裁判官の品位と国民の信頼を大きく損なった」
から
テレビでも、タレントやコメンテーターなどに
色々と叩かれていましたが、要約すると
「そんなヘンな人に裁かれたくない!」
ということのようです。
うーん、
確かにそれはそれで素直な感覚なのでしょうが
私としては違和感が・・・
実際、法曹関係者には、
割と擁護派が多いのではないでしょうか
普通の人は
「人を裁く人間は人格的にも高尚であるべき」
というような感覚があると思います。
民事であれ刑事であれ
人生を左右するような裁判という重要な場面で
おかしな人に判断されるのは困ると。
ただ、実際には
人格的に優れた裁判官=良い裁判官
ではありません。
裁判官に必要な能力とは
「証拠を的確に判断し、合理的な判決を出せるか」
人格的に優れていても
誤った事実認定をする能力不足の人もいるわけです。
(もちろん、和解の席などで
裁判官の人格によっていい解決がはかれる場合なども
あるにはあるのですが・・・)
残念ながら直接担当してもらったことはありませんが
岡口裁判官は、おそらく相当優秀な人です。
ブリーフ姿の写真
私も個人的には、素敵 とは思いませんが
だからといって
「品位がないから裁判官としてダメ!」
という感情的なバッシングには、
少し反論したい気持ちになりました。
あ、でも今ふと思ったのですが、
判断が仕事の裁判官とちがって
弁護士は、依頼者と信頼関係をきずき
協力して解決をめざさなければならない。
ということは、もしかして裁判官なんかより
弁護士の方が人格が大事かも
・・・日々、精進ですね