桃兎の部屋
日本のいいもの、いいこと、おいしいもの、俳句、などなど、
Japanese Style Interior Design■KIMAの木全惠美が綴る徒然気ままなブログ♪
桃兎(とうと)は、桃と兎が好きな私の俳号です。









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■句会のご報告が「しろかねKIMA句会」として独立しました♪

毎月句会のご報告させていただいていましたが、新たに頁を設け独立しました♪
平成26年7月のKIMA句会からスタートしています。
毎月の句会報告を楽しみにしてくださっていた皆様、どうぞこちらをご覧ください♪

「しろかねKIMA句会」
http://ameblo.jp/shirokane-kima-kukai/


日々を綴るブログは当面お休みさせていただきます。
またお目にかかる日を楽しみに♪

$桃兎の部屋-桃と兎




■初心の会&しろかね句会[六月]夏雲やマリアは翳りても白し  静魚

 壷涼し壷の外にも影曳いて
 祭果て海産物の匂ひあり
 遅れずに今日も昼来て未草
 郭公や明るく雨の上るらし
 空の自由海の自由や浜昼顔

                静魚




明るい日差しに恵まれた梅雨の晴れ間、六月のしろかね句会がありました。 出席は静魚先生、木綿太さん、杜稜さん、分水嶺さん、結女さん、夜空さん、地平線さん、とりこさん、陶青子さん、万見さん、桃兎の十一名。 今治の岳人さん、ご用で欠席の酔雲さんからの投句をふくめ、当季雑詠全八十九句の中から、先生の特選、選、参加者それぞれの特選を清書順にご紹介いたします。♪(清書順、俳句賞応募予定の方の句はお許しをいただいたものだけとします。)




$日本のもの、こと  桃兎の部屋-額の花





[河内静魚 特選]
 蛍火のかな文字闇に消えにけり         分水嶺
 流れつくところありけり昼寝覚         杜陵
 描かれしごとく整ふ立葵            杜陵
 竹林に青きしづくや夏の雨           地平線
◎菖蒲園行くやはらかく傘開き          岳人
 蛍火の中に指揮者のやうに立つ         木綿太


[河内静魚 選]※全十一句、内一句岳人さん。
 向日葵や理屈はいらず大空に          分水嶺
 噴水も雨もネオンに濡れゐたる         木綿太
 夏蝶は親ゆび姫をさがしをり          結女
 虹立ちて心の虚を充たしけり          夜空
 幸福度量るひまわり咲きにけり         杜陵
 山滴る中に降り立つ無人駅           陶青子
 投網舟一艘四万十川薄暑            岳人
 冷し酒目で語り合ふ人のゐて          杜陵
 破戒てふ誘惑もあり立夏かな          万見
 季語探し忘れてをりし夏の景          万見



[夜空•木綿太 特選]
 夏雲やマリアは翳りても白し          静魚


[万見 特選]
 ほどのよきすれつからしと傘雨の忌       酔雲


[結女 特選]
 壷涼し壷の外にも影曳いて           静魚


[杜陵 特選]
 父の日や鏡の中のさがり眉           分水嶺


[ 陶青子 特選]
 竹林に青きしづくや夏の雨           地平線


[ 分水嶺 特選]
 パレットに白盛り上げて更衣          杜陵


[ 地平線 特選]
 空の自由海の自由や浜昼顔           静魚


[ 桃兎 特選]
 蛍火の中に指揮者のやうに立つ         木綿太


[ とりこ 特選]
 優游と風に乗りゐる黒揚羽           酔雲




今回絶好調は杜陵さん♪ 先生の特選二句、選二句、分水嶺さんの特選、と素晴らしく♪ 「描かれし…」の句は、デリケートで「整ふ」が生きている、と先生。 岩絵の具で掛かれた日本画のような立葵が眼に浮かびます。 また「流れつく…」はぜひ句集に入れるように、先生がおっしゃっていました。 もうすっかり体調ももどられて、明日もまた句会、年内には句集を出される予定、と益々お元気です。 何でもよくご存知で、今日はここには出ていませんが、「潦」を教えていただきました。 にわたずみ、と読み、水たまりのことだそうです。 


分水嶺さんの「蛍火の…」の句は、先生が「これは分水嶺さんの代表句になるよ。」と絶賛。 闇に光のかな文字を書き残しながら消えて行く蛍、素敵ですね♪ 書道を始められてから、墨やかな、といった言葉をよく詠まれている分水嶺さん。 いずれ短冊にさらさらと筆でご自分の句をお書きになるのでしょうね♪


今治から投句してくださった岳人さんは、特選中の特選を獲得♪ 「やはらかく」傘「開き」がとても良く、いかにも菖蒲園を行く柔らかな心持ちが表れている、というのが先生の評。 四万十川の景が浮かぶ句も楽しく、「これからも四国から届く句が楽しみだね。」とおっしゃっていました♪





さて、先週末の「初心の会•六月」のご報告も合わせて。 まずは課題から♪


◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯夏の雨

夏衣◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯

◯◯◯◯◯男女の恋は太初より

昼顔の◯◯◯◯◯◯◯海の風




出席は静魚先生、綺羅里さん、音会さん、由里さん、そして桃兎の五名。 透子さん、須賓さん、吉野さん、織男さんはそれぞれご用ができて欠席。 人数は少なかったのですが、初心の会に初めて参加してくださった由里さんがいらしたので、盛り上がって♪


先生の講義、今月は「切字について」。 例句を鑑賞しながら、切字の具体的な効用と働きについて教えていただきました。


 古池や蛙飛び込む水の音        松尾芭蕉
 文月や細身の魚に箸を入れ       松森向陽子
 水平線大きな露と思ひけり       大串章
 白魚の雪の匂ひを掬ひけり       中西夕紀
 ややありて流れはじめし雛かな     黛まどか
 大門の高さを雪解雫かな        山田佳乃
 かたちなき春や風船ふくらます     河内静魚


今月はこのような「や」「けり」「かな」など切字のはたらきの効いた句を例句に挙げてくださり全三十二句を鑑賞しました。 そして最後はこちらの句。

 霜柱俳句は切字ひびきけり       石田波郷
 


さて句会のご報告。 それぞれの高得点句です。


 夏衣明治の恋をしたくなり     静魚
 夏衣風がからだを吹きぬける    音会


 昼顔の円とたはむる海の風     静魚
 昼顔の夜の顔知る海の風      音会


 短編の一話読みたり夏の雨     音会
 うすごろも肌にまつわり夏の雨   綺羅里


 蟻地獄男女の恋は太初から     音会
 祭の音男女の恋は太初から     由里


今回も最高得点者は音会さん♪ 最初からリードし続け、二回連続でトップとなりました♪
素晴らしいでしょう♪

では来月の題です。 皆さまもどうぞ♪



夏落葉◯◯◯◯◯◯◯林道に

空豆の◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯

◯◯◯◯◯染まりやすくてヨットの帆

氷水、もしくはかき氷




…ということで、今回は完全透明人間となった桃兎でした♪






■KIMA句会[六月]改 ゴッホになし金魚の赤の濡れし色  静魚

※人魚さんからお許しをいただきましたので、伏せてあった句をUPいたします♪



 眼を上げて男眺むる金魚かな
 問ひたげな下唇の金魚かな
 涼風やセシルカットとボブカット

                静魚




梅雨の晴れ間というにはあまりにも爽やかな週末、六月のKIMA句会がありました♪ 「爽やか」といえば秋の季語ですが、湿度が低く、暑くもなく、半袖が心地よい、そんな日はやはり爽やかという言葉しか浮かびません。 語彙が少ない…。 


出席は静魚先生、毬さん、留以さん、太平洋さん、万見さん、白帆さん、そして桃兎、の7名です。 人魚さん、夜空さん、陶青子さんはそれぞれご用ができて欠席。 少し淋しく思っていたところ、句会終了間際に人魚さんと陶青子さんが駆けつけて選句してくださり、また裏句会半ばには綺羅里さん、結女さんが来てくださって、賑やかになりました。 良かった♪




$日本のもの、こと  桃兎の部屋-芍薬





兼題は「風薫る(薫風、薫る風、風の香)」「金魚(和金、琉金、出目金、蘭鋳、獅子頭)」「涼し(涼気、朝涼、夕涼、晩涼、夜涼、水涼し、庭涼し、鐘涼し)」。 人魚さん、夜空さんの投句を含め、全六十三句の中から先生の特選、選、参加者全員の特選をご紹介いたします♪ (清書順、俳句賞応募予定の方の句は伏せます。)



[河内静魚 特選]◎が特選中の一番♪
◎淋しさを赤い金魚に重ねをり       白帆
 知識だけ頭でつかち阿蘭陀獅子頭     夜空
 薫風や誰かに呼んでほしくなり      留以
 波風を立てぬ暮らしや黒出目金      桃兎


[河内静魚 選]
 金魚玉話し上手と聞き上手        人魚
 てつせん花切りたくもありこの縁     人魚
 薫風にパンの匂ひのころがれり      夜空
 白壁の白なつかしく風薫る        白帆
 すてし句の文字が離れぬ半夏生      万見
 薫風のバービーハウスに行止る      人魚
 琉金の尾のひれゆらり夢こぼす      夜空
 散りばめし記憶のかけら星涼し      白帆       



[桃兎 特選]
 ゴッホになし金魚の赤の濡れし色     静魚


[太平洋 特選]
 ためらひの無き鑿(のみ)跡の涼しかり  夜空


[毬 特選]
 問ひたげな下唇の金魚かな        静魚


[白帆・陶青子 特選]
 六月の十字架空を支へゐし        人魚


[人魚 特選]
 涼風やセシルカットとボブカット     静魚          


[万見 特選]
 来し方の道のり測る夜涼かな       桃兎


[留以 特選]
 夏近し潮風かほるヴィシソワーズ     毬





句会には遅れたものの、投句、選句に参加してくださった人魚さん。 ご主人のお仕事の都合で、しばらく東京を離れることになりました。 その期間は未定ですが、ショックなニュース。 会の面々も残念がることしきりです。 でも、可能な限り句会にも参加してくださるとのこと、それを楽しみにしましょう♪ 今回の句は勿論上々で、先生の選三、皆さんの特選二、とさすがでした♪


初めて句会に参加してくださったのが今年の一月という白帆さんが、絶好調です♪ というか、いつもコンスタントに先生の特選、選をとられています。 俳句を始めてからの時間は関係ない、やはりその方の才なのだ、とつくづく思うのでした。


欠席投句の夜空さんも同じく絶好調♪ 選ばれた五句のうち四句が、特選と選。 出席なさっていたらさぞかし喜ばれたことでしょうね、夜空さん♪




さて、七月の兼題です。「避暑」「ソーダ水」「薔薇(さうび、花ばら、薔薇園」。 どのような句に出会えるでしょう♪


 バラ散るや己がくづれし音の中    中村汀女











■初心の会&しろかね句会[五月]ハンカチを広げブルーの海隔つ  静魚

 夏の闇ジントニックより来たり
 トロピカルフルーツとゐる薄暑かな
 ポスターの空中ブランコ夏きざす
 藻の花や逢ひたき人を誰ももつ
 風景のひろがつてゐる南風

                静魚




ここしばらくの暑さが和らいださわやかな週末、いつものメンバーが顔を合わせ、五月のしろかね句会が開かれました。 かねて見学のお申し込みをいただいていた由里さんが選句から参加してくださったのも嬉しい出来事です♪




$日本のもの、こと  桃兎の部屋-新緑




出席は静魚先生、木綿太さん、杜稜さん、酔雲さん、分水嶺さん、夜空さん、地平線さん、ことりさん、由里さん、桃兎の十名。 今治の岳人さん、久しぶりにとりこさんからも投句をいただき、当季雑詠全七十一句の中から、先生の特選、選、参加者それぞれの特選を清書順にご紹介いたします。




[河内静魚 特選]
 人恋へば四葩(よひら)より夜のにじみ出す   木綿太
 髪なほすため白日傘あづけらる         木綿太
 白玉のくぼみの蜜の濃きうすき         桃兎
 人声のはるかにありし薄暑光          酔雲
 占いの適中したり水中花            分水嶺
 雨垂れのやうに散り来るえごの花        酔雲


[河内静魚 選]※全十一句、内二句岳人さん。
 峡中に小さき祭りや朴葉寿司          夜空
 冷し酒見知らぬ人と打ち解けり         分水嶺
 黒潮は明るき海や大南風            木綿太
 夏草の香と母の香とかさなりし         桃兎
 日傘さす中やすらかに子の寝顔         地平線
 五月雨や開く蛇の目のかがり糸         夜空
 端居して噂ばなしを聞きながし         夜空
 七色の心ひそめてあぢさいの花         とりこ
 白シャツや第二ボタンを無くすまま       ことり
  



[夜空 特選]
 岳人句


[酔雲 特選]
 岳人句


[由里•ことり 特選]
 ねむの花いつもポッケに未来あり        酔雲


[杜陵 特選]
 トロピカルフルーツとゐる薄暑かな       静魚


[ 木綿太 特選]
 ポスターの空中ブランコ夏きざす        静魚


[ 地平線 特選]
 白玉のくぼみの蜜の濃きうすき         桃兎


[ 桃兎 特選]
 ハンカチを広げブルーの海隔つ         静魚


[ 分水嶺 特選]
 白鷺の一歩に暮るる川音(かわと)かな     杜陵




前回お休みの木綿太さん、その分を取り返すかのような、先生の特選二句、選一句♪ 分水嶺さんと私もいただいた「人恋へば…」の句は、雨や光の中の紫陽花を詠んだ句が多い中で、「夜がにじみ出す」という意外性がよい、と先生。 四葩、という紫陽花の別称を使っているのも素敵です。 俳諧味があって情景が浮かぶとされた「髪なほす…」の句もまた、分水嶺さん、私、加えて酔雲さんも選ぶ四点句。 さすがの木綿太さんでした♪


今回は酔雲さんも好調、先生の特選二句と、由里さん、ことりさんの特選を手中に♪ 飄々と、子供のような素直さでいつも座を楽しくしてくださる酔雲さん。 「人声の…」も「雨垂れの…」も、また「ねむの花…」の句も、どれも季語を理解しているからこその句、と酔雲さんの句で知る季語に新鮮な思いを抱いてしまうのです。




$日本のもの、こと  桃兎の部屋-ガクアジサイ





さて、先週末の「初心の会•五月」のご報告が遅れていましたので、ここでご紹介させていただきます。


まずは課題から♪


母の日の◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯

雨降つて◯◯◯◯◯◯◯竹落葉

◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯業平忌

諦める◯◯◯◯◯◯◯玉葱切る




出席は静魚先生、綺羅里さん、須賓さん、音会さん、桃兎の五名。 透子さん、吉野さん、織男さんはそれぞれご用ができて欠席。 人数は少し寂しかったのですが、と綺羅里さんの手料理と持ち寄りの品々で楽しい裏句会付きの会になりました。


先生の講義、今月は「季語の働き」。 例句を鑑賞しながら、季語の具体的な効用と働きについて学びます。


今月の例句です。


 越後屋に衣さく音や更衣        榎本其角
 五月闇秘仏の闇は別にあり       井沢正江
 綿虫と息合ひて世に後れけり      大石悦子
 寒雷やびりりびりりと真夜の玻璃    加藤楸邨
 しぐるるや駅に西口東口        安住敦
 蟇誰かものいへ声かぎり        加藤楸邨
 白桃にふつと夜汽車の匂ひかな     折井紀衣
 ふくろふに真紅の手毬つかれをり    加藤楸邨
 娘の星のたかさに冬の観覧車      肥后響子

 南風吹くカレーライスに海と陸     櫂未知子
 羽衣の海へ裾引く五月富士       高橋悦郎
 人の世に花を絶やさず返り花      鷹羽狩行
 いくたびも手紙は読まれ天の川     中西夕紀
 一口を残すおかはり春隣        麻里伊
 玉あられ最澄の山うちはやす      成内酔雲
 行く年や短編集のごとき日々      尾崎人魚
 赤き実のブローチ揺れて冬に入る    あべ毬


「季語は魅力が尽きない」と先生は締めくくられました♪
 


句会のご報告。 それぞれの最高点句です。


 諦める紅きマニキュア玉葱切る   桃兎
 諦める寄りそった日々玉葱切る   音会
 諦める虚空にほふり玉葱切る    綺羅里


 母の日の母は写真の中に住む    静魚
 母の日の父を語りしゆふべかな   桃兎


 空仰ぎうつらうつらの業平忌    須賓
 ほとばしる恋情うらやむ業平忌   音会


 雨降つて物音途絶え竹落葉     綺羅里
 雨降つて土に親しき竹落葉     静魚


今回の最高得点者は音会さん♪ 前々回のトップの座を取り戻しました。
先生が今回一番いい、とされた句もまた、音会さんでした。


 同じ月同じあはれや業平忌     音会



では来月の題。 皆さまもお楽しみください♪



◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯夏の雨

夏衣◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯

◯◯◯◯◯男女の恋は太初より

昼顔の◯◯◯◯◯◯◯海の風



■小メロンのぬか漬け

妹が「これ、糠漬けにして♪」と小メロンを手に帰ってきました。 いつものスーパーマーケットで見つけたのだそうです。 長手で5~6cmの可愛い小メロン。 築地で目にする小メロンのお漬物はお醤油漬け(たまり漬け?)がほとんどで、私自身小メロンを扱うのは初めてです。


洗って、天地を落して、お塩をまぶして、糠床に漬けて4日、こんなふうになりました♪ 私は糠床を冷蔵庫で管理しているので、少し時間がかかります。




$日本のもの、こと  桃兎の部屋-小メロンの糠漬け





きれいに糠を洗い流し、切り分けて、食卓へ♪




$日本のもの、こと  桃兎の部屋-小メロンの糠漬け





ほんのりとした甘みと爽やかな風味、すご~く、美味しい!


初夏の味です♪











■KIMA句会[五月]追記 来月の兼題♪

先日のKIMA句会のご報告に、六月の兼題を書きもらしました! 教えてくださった太平洋さん、岳人さん、ありがとうございます♪♪


兼題は「風薫る(薫風、薫る風、風の香)」「金魚(和金、琉金、出目金、蘭鋳、獅子頭)」「涼し(涼気、朝涼、夕涼、晩涼、夜涼、水涼し、庭涼し、鐘涼し)」です♪




$日本のもの、こと  桃兎の部屋-金魚

by fotolia




 薫風に打つべく口に入れし釘    木下夕爾


 いつ死ぬる金魚と知らず美しき   高浜虚子


 涼しさに心の中の言はれけり    細見綾子


 






■KIMA句会[五月] 若葉映え全面ガラス張りのカフェ  静魚

 街五月ブラックペッパーぱらと振り
 音五月グラスの中の角氷
 端居する夜空の端といふところ

                静魚




好天に恵まれた今年のゴールデンウィーク、後半2日目の四日にKIMA句会がありました。 連休中で欠席が多いのでは、と心配していましたが、静魚先生、毬さん、静夜さん、留以さん、結女さん、太平洋さん、真魚子さん、白帆さん、そして桃兎、の9名の出席。 よかった♪ 


今月は兼題に合った画像がないので、先日行った根津神社の月次花御札(つきなみはなみふだ)をご紹介♪ 毎月花の絵がかわります。 いい御札でしょう?

$日本のもの、こと  桃兎の部屋-月次札[つつじ]





「端居(はしい・たんきょ)」「若葉、谷若葉、山若葉、若葉風、窓若葉、若葉寒」「五月、聖五月、五月来る」。 今月の兼題はもう夏です。 全六十四句の中から静魚先生の特選・選と参加の皆様の特選をご紹介いたします。



[河内静魚 特選]◎が特選中の一番♪
 窓若葉影まで透けし孤篷庵        太平洋
 部屋中に風を招いて五月来る       白帆
◎聖五月磨き忘れし銀の匙         桃兎
 降り出しは軽きリズムの若葉雨      毬
 若葉風シナモンジャムをテーブルに    静夜


[河内静魚 選]
 端居して犬なでながら山月記       真魚子
 茉莉花(まつりか)の坂道の先逢ひにゆく 真魚子
 舌をだす嵯峨人形や若葉雨        留以
 ふたりして恋の隙間に端居せり      結女
 五月来る光の粒のふるやうに       真魚子
 かうすいの名をあてられてしまひけり   桃兎
 木漏れ日の光砕ける五月かな       白帆
 脱藩の道で草笛吹きにけり        結女
 青墨の無の字滲むや南風         太平洋
 端居して近くを遠き目でみたり      結女
 青い服のウェストしぼり五月来る     留以       



[桃兎 特選]
 若葉雨物語するやうに降り        白帆


[毬・真魚子 特選]
 葱のまち足袋のまちへとさみだるる    結女 


[留以 特選]
 前屈は背骨を曲げず聖五月        静夜          


[結女 特選]
 若葉寒再会の日の匙くもり        真魚子


[白帆 特選]
 五月来る光の粒のふるやうに       真魚子


[静夜 特選]
 脱藩の道で草笛吹きにけり        結女


[太平洋 特選]
 一葉づつ雨に頷く若葉かな        毬




今回はそれぞれがそれぞれらしい句で、先生の特選・選、皆さんの特選をとられたように思います♪ 片寄ることなく…、と思いましたが、よくよく見ると結女さん、真魚子さんが四句づつ! 好調ですね♪


いつも思うことですが、同じ季語からこんなに様々の捉え方、感じ方がある、と開けたての新鮮さで知るのも句会の楽しさなのではないでしょうか。 一句一句の景を思い浮かべるながら、短冊から清記用紙に転記するとき、清記用紙から自分の句会帳に写しとるときの楽しさ、面白さ。 それがこうして続けてくることができた大きな理由のひとつだと思っています♪




お知らせです♪
静魚先生が句集「夏風」で「第5回文學の森賞準大賞」を受賞されました♪ 句会の仲間8名と贈賞式に出席し、その喜びを分かち合うことができたことを嬉しく思います。 贈賞式には角川春樹、金子兜太、黒田杏子、大串章、その後の「文學の森創立10周年」「月刊『俳句界』通巻200号記念」のパーティには、辻桃子、鍵和田釉子、黛まどかといった著名俳人も多く出席され、様々な結社の方々約500名が出席するという、華やかで盛大な会でした。

翌日先生からの連絡メールにこんな文章があり、ぜひ皆様にもお読みいただきたいと思いましたので、先生のお許しを得、一部ご紹介させていただきます。



きのうはご苦労様でした。
これで私の当面の雑務が終わり、ようやく平凡な日常に戻れるようになりました。
のんびりやっていきたいと思います。
「毬」に限らず、俳句という正しい意味での遊びを皆さんに知って貰いたいというのが、私の長年の願いです。
大切なのは俳句の自由な世界に一時身を置くということです。
そんな仲間をもつことです。
他の結社の人と句会するなども、楽しいこと。
とにかく俳句だけの関係であって、旨い下手のない、上下のない、句を尊重する世界を維持したい。
初心が大切ですね。
人は上下をつけたがるし、ふと比較したくなる。
が、俳句には持ち込みたくない。
これからは、私は、大いに自由に俳句を楽しんでいきます。





このように自由に俳句を楽しもう、という先生に巡り会えたことを幸せに思います♪









■俳句「初心の会」四月

ゴールデンウィーク前半を締めくくる29日みどりの日、初心の会がありました。 始まってから半年、プラチナ通りのバー giginoをお借りしての今回です。

まずは課題を♪


 町の上に◯◯◯◯◯◯◯春の山

 ◯◯◯◯◯花頃の雨降りつづく

 鶯の◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯

 ◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯春の海



$日本のもの、こと  桃兎の部屋-春の花





出席は静魚先生、綺羅里さん、透子さん、織男さん、音会さん、桃兎の六名。 ゴールデンウィークということもあり、須賓さん吉野さんは残念ながら欠席です。


先生の講義、今月は「季語について」。 季節をあらわす言葉、季語について、例句を鑑賞しながらお話は進みます。 「季語というものは、日本の長い伝統のなかから生まれてきた言葉です。 われわれの祖先が長い年月をかけて磨きあげてきた美意識と生活の結晶が、今日の季語となってちりばめられているのです。」また「季語は連想を広げてくれます。 そのため季語はなくてはならないものなのです。」とレジュメにあります。


今回の例句です。


 もう勤めなくてもいいと桜咲く     今瀬剛一
 柿若葉重なりもして透くみどり     富安風生
 太ペンの青の滲みて春隣        宮田正和
 凍星を見つめしばしは生きてみん    若山陶青子

 春満月水子も夢を見る頃ぞ       保坂敏子
 泡立てしクリームに角みどりの日    和田順子
 秋暑し刃物屋で買ふ肉叩き       戸田留以
 クリムトのゴールドのキスバレンタイン 山村竹の子
 加賀てまり飛びたいですか青空に    大塚太平洋

 風吹いて空磨かるる桃の花       井上康明
 餅好きの夫ふつくらと老いにけり    渡辺恭子
 ひかり降るごとく雨来て山桜      茨木和生
 蝶生まれまづ美しきものへ飛ぶ     河内静魚
 ひとりの夜香水の蓋あけしまま     鈴木桃兎
 葉桜や母の歩幅にあはせゆく      樅山木綿太



講義の最後に「季語に頼ることで人生が楽しめる。 生きることが楽しめる。」と先生はおっしゃっていました♪
 


では、句会のご報告を。 それぞれの最高点句をご紹介いたします。


 水面突き花頃の雨降りつづく    透子
 声ひそめ花頃の雨降りつづく    桃兎
 障子越し花頃の雨降りつづく    音会
 夢うつつ花頃の雨降りつづく    織男


 町の上に天守を抱いた春の山    透子


 朝もやの肌にしつとり春の海    織男
 軽々とサーファー乗せて春の海   音会


 鶯の鳴きわたりける山の奥     綺羅里



今回の最高得点者は綺羅里さん♪ 僅差を競う中、最後の鶯の句で突き放しました。 透子さん、音会さんが同点二位という結果です♪



課題の穴埋めも楽しい「初心の会」。 先生に早めに来月の題を頂戴しました。 皆さまもお試しになってみませんか?


母の日の◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯
雨降つて◯◯◯◯◯◯◯竹落葉
◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯業平忌
諦める◯◯◯◯◯◯◯玉葱切る





次回は5月19日(日)、綺羅里さん宅で。
楽しみです♪









■しろかね句会[四月]春日傘卵のやうにひらかるる  静魚

 たんぽぽの出来事種の飛びしこと
 まつ白なシーツの波に朝寝かな
 春深しあへない日々であるやうに

                静魚




ゴールデンウィークの初日、穏やかであたたかな今日、四月のしろかね句会がありました♪ 行き帰りの道々、たくさんの花に出会いました。 本当に情けないのですが、花の名前を知らなくて、でも心惹かれる花には思わず引き寄せられてしまいます。 と云ってそれが句に詠める、ということでもないのですが…♪




$日本のもの、こと  桃兎の部屋-赤いつつじ





さて、ご報告です♪ 連休だけにご用の方が多く、出席は静魚先生、杜稜さん、酔雲さん、分水嶺さん、夜空さん、桃兎の六名。 少し寂しいように思いましたが、明るく楽しいのはいつもと同じ♪ 遠く今治の走流さんからの投句を含め、当季雑詠全四十九句の中から、先生の特選、選、参加者それぞれの特選を清書順にご紹介いたします。




[河内静魚 特選]※全三句、内一句走流さん。
 桃の花母の残せし車椅子            酔雲
◎春光や胸につかへしものひとつ         桃兎


[河内静魚 選]
 花は葉に後ろ姿を見てゐたり          酔雲
 寺若葉御朱印まつ直ぐ押されけり        夜空
 まぶしさを天にとどめて花水木         杜陵
 日照雨(そばえ)して伊予路はもの芽明かりかな 杜陵
 相方を求め続けて桜貝             分水嶺
 余花の雨招き狐を撫ぜていき          夜空
 栖鳳の斑猫うごく暮の春            桃兎
 伊予の温泉(ゆ)の愚直にかへる日永かな    杜陵
 
  



[杜陵 特選]
 蒲公英の絮(わた)の栖(すみか)を訪ねたし  分水嶺


[桃兎 特選]
 春日傘卵のやうにひらかるる          静魚


[夜空 特選]
 栖鳳の斑猫うごく暮の春            桃兎


[分水嶺 特選]
 走流句


[酔雲 特選]
 囀りや悲恋似合はぬをんな達          夜空




夜空さんの「余花の」句は、内子の事を詠まれたのだそうです。 静魚先生はじめ毬の会の面々総勢16名が結女さんのコーディネートで先日、2泊3日の松山旅行にいらしたのです。 訪れた内子座の屋根には招き猫、ならぬ招き狐が乗っているとか。 旅の想い出の句は夜空さんのお得意♪ 残念ながら参加できなかった私ですが、一緒に招き狐を見上げているような気持になりました。 


旅行にいらしたのは他に杜稜さん、酔雲さん、分水嶺さんも。 地平線さんが撮られた写真を皆で楽しく拝見しました。 どれも本当に楽しそうで、いい写真でした♪



今日は初めての季語(ちゃんと勉強していない証拠…)、言葉、難しい漢字がいくつかありました。 「物芽(ものめ、ものの芽とも):広範囲に捉えた植物の芽[春]」「蘖(ひこばえ):切株から萌え出る若芽[春]」「松前渡る:江戸時代、商人たちが津軽海峡を越えて、海産物の豊かな松前藩に渡ったことをいう[初夏]」「日照雨(そばえ):日が照っているのに雨が降っている、という気象状態」「絮(わた)」


なかなか書けません、蘖、なんて! リーディンググラスを持ってしても無理…。 読めません、日照雨(そばえ)、なんて! でもやはり日本語は豊かですね。 俳句にはこうした楽しみもあるんだな~、と思った次第♪



しろかね句会、来月は25日、楽しみです♪










■Hana-koyomi OPEN♪

4月12日、「Hana-koyomi」がオープンしました♪ 季節の鉢物、切り花、アレンジメント、花まわりの小物をあつかい、植木や花の相談にのってくれる場所です。 場所は千代田区神田淡路町に同日オープンした「WATERRAS TOWER」のコミュニティゾーン COMMON 1F♪


もと千代田区立淡路小学校、淡路公園を中心にした再開発エリアで、「WATERRAS TOWER」「WATERRAS ANNEX」の二つの建物で構成されています。 アクセスはJRお茶の水駅、千代田線新お茶の水駅、丸ノ内線淡路町駅、都営新宿線小川町駅からそれぞれ徒歩数分という便利な立地。 近くには「やぶそば」(火災で焼失、再開が待たれます。)、蕎麦「神田まつや」、揚げまんじゅう・粟ぜんざいの「竹むら」、洋食の「松榮亭」など古くからの名店が軒を連ねています。


その再開発に携わってきた、日大理工学部助教、日大短期大学部建築・生活デザイン学科准教授で植物系ランドスケーププランナーの山﨑誠子さんが運営する園芸文化発信ショップが「Hana-koyomi」なのです♪ 


「Hana-koyomi」はただのお花屋さんではありません。 「花と緑の相談所」として地元住民の方々と共に緑を増やし、緑に親しみながら、新しいコミュニティのあり方を提案していく、山﨑先生の目指す方向のひとつが形になったもの。 「WATERRAS」の植栽を監修なさった先生、今後の維持管理も行なっていかれます。


そんな山﨑先生とは地球工作所の山下さんのご紹介で知り合いました。 「WATERRAS」のテーマ「和」「輪」「環」のひとつ、和をコンセプトにした花と緑のショップ、ということで「Hana-koyomi」のデザイン・コーディネート・商品セレクトなど諸々、お手伝いさせていただけたことに感謝です♪




店内はこんな感じ♪

$日本のもの、こと  桃兎の部屋-Hana-koyomi店内



$日本のもの、こと  桃兎の部屋-Hana-koyomi店内



$日本のもの、こと  桃兎の部屋-店内鉢物



山野草いろいろ♪
(画像は間に合いませんでしたが、クレマチスや檸檬の木、わすれな草といった鉢物も沢山あります。)

$日本のもの、こと  桃兎の部屋-Hana-koyomi山野草



$日本のもの、こと  桃兎の部屋-Hana-koyomi山野草



楽しい雑貨たち♪
これは錫の花生け。 水が腐りにくくお花が長持ちしするのだそうです♪

$日本のもの、こと  桃兎の部屋-Hana-koyomi雑貨



可愛らしいひなどりの形の苔盆栽。 苔はアラハシラガゴケといいます♪

$日本のもの、こと  桃兎の部屋-Hana-koyomi雑貨



ZEN風の花生けはアルミ鋳物製で剣山付♪

$日本のもの、こと  桃兎の部屋-Hana-koyomi雑貨



アレンジメントもいろいろ♪
ご希望に応じて調製もいたします♪

$日本のもの、こと  桃兎の部屋-Hana-koyomiアレンジメント



$日本のもの、こと  桃兎の部屋-Hana-koyomiアレンジメント



$日本のもの、こと  桃兎の部屋-Hana-koyomiアレンジメント


アレンジメント、ポンポン菊シリーズ♪

$日本のもの、こと  桃兎の部屋-Hana-koyomiアレンジメント



$日本のもの、こと  桃兎の部屋-Hana-koyomiアレンジメント



こんなグラスアレンジも♪

$日本のもの、こと  桃兎の部屋-Hana-koyomiアレンジメント


あとで花器を生かせるアレンジメント、プレゼントにお勧めです。
来月の母の日には、素敵なグラスアレンジが登場します♪




まだ工事途中ですが、旧淡路公園も装いを新たにして6月にデビューします。 花と緑とせせらぎが都市空間に憩いをもたらすことでしょう。


山﨑先生が執筆された園芸の本や、高月美樹さんの「和暦日々是好日」も入手できますし、今後は先生の園芸セミナーや、折々の花としつらえの講座なども予定しています。 どうぞお近くにお越しの際はぜひぜひ「Hana-koyomi」にお立ち寄りください。 先生の、元気でチャーミングな元教え子たちが、スタッフとして皆さまのお越しをお待ちしております♪





Hana-koyomi
OPEN 11:00~20:00
無休 (年末年始を除く)

〒101-0063
東京都千代田区神田淡路町2-101
ワテラスタワー コモン1F-1
TEL & FAX 03-3525-4120
e-mail hanakoyomi@kg7.so-net.ne.jp
https://www.facebook.com/HanaKoyomi8890



WATERRAS TOWER
http://www.yasuda-re.co.jp/waterras/





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