あのひ暮らしの日々。

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3DSバーチャルコンソールの『クイックス』をダウンロードしてプレイしてみた。

ステージ1と2をわりとすんなり99%クリアできてびっくりしてしまった。
二十数年前にゲームボーイ版をリアルタイムで触れていたあの頃の僕は
80%くらいのクリアでヒーヒー言ってたのだ。
(ちなみに、僕は「クイックスのCMで南京玉すだれの存在を知ったAGE」だ。)

おとなになったんだろうか。いや、どうだろう。

ひとつは画面が大きくなったからというのがある。
ちなみにLL使用である。
元祖ゲームボーイの画面に比べれば観やすい事この上ない。

それにしても、『クイックス』はオリジナルは大変古いゲームではあるけれど、
とてもクリエイティブだ。
縦横に自由に線を引いて陣を撮れ!という自由度は今だってあまりない。
かといって、その高い独自性のあまり、
次の世代にステップアップできなかったレトロゲームでもある。
(アレンジはたくさん生まれたけれど)

80'sの方眼紙のロマンみたいなものを感じる。
花沢健吾『ルサンチマン』の新装版が出たんだけども、
いやーまた買うのもどうかなーとか思ってて、
でも、結局買っちゃった。

花沢健吾と言えば今や『アイアムアヒーロー』なんだろうな。
写実的な描写とベタと言っていいほどのゾンビ映画的な展開が特徴。
面白いっちゃ面白いけど、漫画としてはやや胃がもたれるっていうか、
引っ張って引っ張ってなんぼの漫画になっている。
真相がしょぼかったら多分評価ががっくり下がる漫画だろう。

初連載作品『ルサンチマン』もその後の『ボーイズ・オン・ザ・ラン』も
正直、着地には失敗していると思う。

特に『ボーイズ・オン・ザ・ラン』は実質打ち切りだろうけど、
無理矢理終わっている。僕はこのエンドでもう何をしたかったのかも見えなかった。
というか、本人のインタビューによると展開が間延びし過ぎたらしい。
順当にボクシング漫画にするつもりが、序盤がなかなか終わらなかったようだ。
読んでないとアレだけど、最初ヒロインだったアレのアレぶりに焦点が当たりすぎた。
逆に連載中はそこが面白かったし、
次の展開がどうなるかわからないのが面白い漫画ではあったけど
終わりはぼんやりだった。

一方、『ルサンチマン』は本人曰く打ち切りではなかった、という事だが、
これはわりと自己満足色が強すぎたと思う。
多くの読者を置いていった結末だったんじゃなかろうか。
野心的だったんだけどね。凄い大風呂敷ではあった。

花沢健吾は、正直、話のたたみ方が下手だったのである。

それでも、『ルサンチマン』は面白かった。
これまでの連載作の中で一番漫画的に濃縮している。
「なんか映画っぽい」のが花沢健吾漫画の特徴なんだけど、
『ルサンチマン』は一番ちゃんと「漫画してる」。
『ボーイズ・オン・ザ・ラン』は他人に薦めないけど、『ルサンチマン』は薦められる。
ただ、もうちょいじっくり行ってくれてればなぁ…。

思えばどちらもホント惜しい漫画。
『アイアムアヒーロー』はどうなるんだろうか。
正直、今現在でもう話がデカくなりすぎてる状態なんだけど。