佐藤佐吉の -69ページ目
<< 前のページへ最新 | 65 | 66 | 67 | 68 | 69

全長8.979Kmの一直線

今日は出演の仕事のため中野に行かなくてはならなかった。 以前駒沢方面に住んでいた時は中野あたりまでなら自転車で 行っていたのだが、さすがに今現在の砧方面からともなると そこそこ距離もあるし道もようわからんし、ということで 半ば諦めつつ、仮に行くとしたらどこを通るのかとGoogle map などで検索していると、妙な道を発見した。地図上では 何と砧から東高円寺まで一直線で行ける道があるのである。 この不自然なまでの一直線の道はいったい何なんだ? 疑問が頭を渦巻き、あと最近の運動不足のことも頭をよぎり ここはいっちょ行ってみるかと自転車を走らせてみることに した。さすがに砧から東宝近辺の坂をあがりきるところだけは しんどかったが、あとはほとんど平坦な一直線が、途中環八と 甲州街道に遮断はされるものの本当に青梅街道と環七の交差点 まで続いていたのである。行きの所要時間は45分もかかって しまった(ちなみにそのせいで撮影中はかなりグッタリして しまった。中平監督すいません)。帰りは行きに比べるとゆる やかな下り坂が多かったせいか30分で家に帰れたのだが、 それにしても疑問が残るこの一直線にいろんな仮説をたてつつ 自転車を走らせ、その中で一番自分の中で有力だと思われたの が『川』だったのではないか?という説であった。それは帰りの 道すがらさらにこの一直線は恐らく砧を超え、野川を越え多摩川 まで行ってるに違いないと想像できたからである。 それで、家について早速ネットで検索してみたら、あっけなく 答えが見つかった。 その道は『東京都道428号高円寺砧浄水場線』 といってかつて多摩川の水を砧から野川や板橋のほうまで上水のため 地下水道管を作り水を供給していた荒玉水道というものがあって、 その上を特例都道として道路をつくったらしいのだ。川ではなかった もののやはり水と関係していたのだった。この一通りの事実と体験を 奥さんに話してやろうと思い、調べ終わった後「砧から高円寺方面まで 続いている一直線の道があるんやけど知ってる?」と話をふったら 「荒玉水道のことじゃなくて?」と逆に聞き返されたので、何となく 話をごまかし、自転車で疲れきった体を癒すべく風呂にゆっくりと 入ったのであった。

おつかれさま。

また子供の話になっちゃうけど、

ほぼ3週間没頭して書き続けたとある映画脚本を何とか
お昼に完成させ(特に昨晩はほぼ徹夜し)、その後
午後2時から別企画のプロットの打ち合わせを某社で
約5時間にわたって行い、心身ともに疲れ果てて家に
帰って来たら、3歳の娘が俺の顔を見るなり笑顔で
「お父さん、おつかれさま」と言ってくれた。
今まで一度もそんなこと言ってくれたことなかったのに
今日は本当に疲れた顔をしていたせいかわからないが、
この一言で何か本当に救われた気がした。

娘の、というか人のもつ一言の大きさをしみじみ感じたのでした。
<< 前のページへ最新 | 65 | 66 | 67 | 68 | 69