つい先日、「12歳のウイグル人少年が警察署で拷問死」という記事を書きましたが、
ウイグルではまた子供が犠牲になる事件が起こっています。
以下、世界ウイグル会議HP(6月9日の記事)を転載いたします。
先月、認可を受けていない学校でイスラム教を学んだとして中国当局に拘束されていた
ウイグル人の少年ミルザヒド(12)が死亡した事件が起きたばかりですが、
また新たにホータンの宗教学校で事件が起こりました。
6月6日朝、ホータンにあるイスラム教を教える学校に中国の警察が押し入り、
その際、54名の児童を拘束、その内の12名の子供は火傷を負っており、
病院に搬送されたとのことです。
中国メディアによれば、54名の子供達は違法な宗教を教えられるために監禁されており、
その子供達を救出する為に、警官隊は押し入ったと説明しています。
又、火災の原因はその学校の教師が爆発物を爆発させたものだとしています。
一方、世界ウイグル会議のスポークスマン、ディルシャット氏は、
警察は子供達のいる教室に催涙ガスを撒き侵入し、さらに火災は
その催涙ガスによるものだろうという見解を示しています。
又、世界ウイグル会議の発表に拠れば、カシュガル中級法院は5月31日に、
9名のウイグル人が過激な宗教思想や、違法な宗教活動を行ったとして、
懲役7年から10年の判決を言い渡しました。
カシュガル中級法院は、この判決が出された事を認めていますが、
それ以上のコメントは一切していません。
続報が入り次第、またご報告致します。
先日の事件について言えば、12歳の少年が警察に拘束されること自体が異常です。
そして、今回の事件についも子供たちが大勢いるところに催涙ガスをまき散らすなど、
子供の安全を考えているとは到底思えません。
こうも短期間にウイグル人の「宗教」、「子供」、「学校」に関連した事件が
立て続けに起こると子供であっても容赦しない宗教弾圧強化を
中国政府が行っていると考えるべきでしょう。
そのような暴力による強制では子供たちを従わせることは決して出来ない事を、
「チベット本土からインドへ亡命した子供たちの絵」の存在が示しています。