前回、このブログで尼僧の焼身抗議について書いてから1週間足らずの間に、

新たに2件の焼身抗議が起きています。

以下リンクに詳しい内容が書かれています。

13日ンガバ 24人目の焼身抗議者
http://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/51729836.html


再び17日焼身抗議 僧侶死亡 青海湖の西で
http://blog.livedoor.jp/rftibet/archives/51730483.html


これだけ多くの人が命と引き換えに抗議をしているにも関わらず、

日本ではまともに報道されない事もあって、この事実を知らない人が多いようです。

知っていたとしてもニュースの見出しだけで、その背景にある問題まで知っている人は

あまり居ないように思います。

信仰している宗教上の問題だとは思いますが、どんな事があっても自殺してはいけないといった意見や、

なぜ自分に火をつけるのかわからないといった意見もあるようです。

報道では「焼身自殺」と書かれていることが多いですが、これは正確ではありません。

彼らの最大の目的は「自殺すること」ではなくて「抗議すること」なのですから。

「自殺」が状況によって許されるかどうかといった問題は自由に議論されるべきだと思いますが、

今回の焼身抗議について、「自殺」の是非を論じるのであればそれだけで終わらせずに、

その背景にある問題についても必ず議論して頂きたいというのが私の願いです。

そして、なぜ彼らが自らに火を放つのかわからないという意見がでるのは、これまで

チベットでの人権問題を日本でまともに報道してこなかった事が最大の原因だと私は思います。

チベット人への弾圧という原因を知らされず、焼身抗議という結果をいきなり見せられても、

その因果関係を理解することはまず無理でしょう。

一連の焼身抗議について、これまで欠けていた「因」の部分を認識することから始めなければ、

この問題を私たちが理解することも意見することも難しいのではないでしょうか?