私の所有するスピーカーは Sonus FaberElecta Amator。ディスクに刻まれた音楽をそのまま正確無比に再現しようという「原音追求」が目的ではなく、つくられた音でも良いから耳に心地良い音楽を目的とした、「美音追求」派のためのスピーカーだ。



ランボー、クレー、モーツァルト あるいは不思議の環


特に得意とするのが、ヴァイオリンを主とした弦楽器、そして女声。本物よりも美しいんじゃないかって音を聴かせてくれる。


よって家で音楽を聴くときは(普段はiPod)、ヴァイオリン音楽が主体となる。


今回、紹介したいのはヴィオッティのヴァイオリン協奏曲第22番。

これは一般的な名曲というよりは、実はヴァイオリン学習者が教材として使うことが多いらしい。


でも、そのメロディーはとても美しく哀しく、ブラームスも大変愛好していたという。ブラームスはこの曲を指して、こう言った。


「このような最上のものを、一般の人々が理解せず、敬意を抱かないおかげで我々のようなものでも生きてゆけ、名声を得ることができるのです」


私が一番良く聴くのは、アッカルドの演奏。他にウート・ウーギやボベスコ、ペーター・リバールなども良い演奏を聴かせてくれる。