「お前が持ってるものなんて、せいぜいその綺麗な顔と身体だけだろう。それともその身体でも差し出すか?」
誘惑のプロセス/坂井 朱生
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【 誘惑のプロセス 】 ( ダリア文庫 著:坂井朱生 イラスト:片岡ケイコ)
■■■ あらすじ ■■■
大学生・涌井千智(わくいちさと)はバイト先のオーナー・柏倉秀晃(かしわくらひであき)に口説かれて困っていた。柏倉の有能さに憧れていた千智、柏倉は多情との噂で・・。そんな中、千智の兄・真人(まさと)が入院してしまい、金に困った地智は柏倉飽きるまで彼のものとなることを承知しまう。柏倉の手管に身体が甘く淫らに融かされるうち、千智は実らぬ想いと知りながら彼に惹かれて・・・。 《裏表紙より》

そう!柏倉は誘惑の方法を間違えたんです。。。いやいや・・・あれが千智の手だったのか・・・?(エッ?゙?

最初に軽く声を掛けすぎたんですね。千智を口説く前に、兄・真人も口説いてて・・・その理由が美人だったから。誰でもいいようにとられても不思議はありません。でも、その後はちゃんと意思表示していたと思うんだけど・・・
人に頼るということを知らない地智は、好意を素直に受けられなくて、売り言葉に買い言葉・・・身体を差し出す契約になってしまいます。それも、千智が仕向けたようなもんなのに・・・

・・・グルグルグルグル・・ぐずぐずぐずぐず・・グルグルグルグル・・・いやぁ~!長かった。

少し自分に自信がないコもよくでてきますが・・・千智は少しどころじゃない!!顔が綺麗と言われれば顔と体だけ・・・兄のことを言われれば、真人のためだったんだ・・・あれもこれもマイナスに!自虐的?卑屈?悲観的?・・・オレなんか好きになってもらえるはずないのに・・・落ち込んでは浮上して、また落っこちて・・・繰り返す繰り返す繰り返ぇ~す!!それはそれはお見事でしたw

本文254ページ中、230ページはグルグルしてましたから!!身体だけかも?と思いつつもとっても優しく抱かれてたのに・・・おいおい、どんだけぇ~~~!? ゆたかは声を荒げましたよ。はぁはぁ・・・
柏倉の態度を見てたらわかりそうなのに・・・まぁ、そこが千智の可愛いところだったりするのですが、さすがにイライラもしたし、ムカムカもしましたw
だって、千智の中だけでの判断ですから!誰にもはっきり言われてもなければ尋ねてもいない。それだけグルグルしてるならいっその事スッキリさせておいで!!言いたくてたまりませんでした。もどかしさもここまでくると罪かもしれません。(苦笑

それでも、真人が純粋に弟の幸せを願ってると知って嬉しかったし、柏倉のお相手はやっぱり真人なの?と切なかったし、友人に心から心配されて喜んだし・・・文句言いながら楽しんでたんですけどね。ドキドキ


そうそう!名前なんですが、『会社から戻った柏倉に・・・。』『柏倉が笑った。』 等、全く変じゃありません!
千智君の言葉でも、「柏倉さん楽しそうですね!」等、普通です。漢字の字面じゃないんですよね。

でも、ひらがなになると・・なぜだか可笑しくて・・「なぜ、かしわくらなんだろう!?」と、なぜもヘチマもないのに、出てくるお布団シーンで笑っていました。柏倉さんごめんなさいっ★