今日、ホンダ本社（港区青山）に打ち合わせに行ったところ、
2階のフロアにホンダの歴史を語るには欠かせないホンダ初のスクーター、
1954年（昭和29年）『ホンダジュノオ』が展示されていた。
圧巻の存在感と威風堂々たるスタイリングにボクは思わず
カメラのシャッターを押し続けた。
結局、ジュノオは販売台数が伸びずにホンダの失敗作なるが、
いまからおよそ60年前にオートマチックスクーターを作ったのだから、
本田宗一郎さんはやはり凄い人だったなと改めて感動してしまった。

（以下は展示説明文を引用）
大らかで流麗なフォルム。
量感あふれる極太タイヤ。
フロントフェンダー上に備えた、女性の横顔を模したマスコット。
中央に王冠デザインをあしらったハンドルなど。
豪華装備を満載したそのスクーターには、
ローマ神話の女神『ジュノオ』の名が与えられた。
やるからには、世界一のものを。
「自動車代わりになる前天候型スクーター」という、
かつてないコンセプトで生まれた『ジュノオ』には、
ユニークなアイデアや技術がふんだんに盛り込まれました。
ボディは、当時の最先端素材だったFRPを使い、
プレス加工では表現できないモダンで立体的なスタイリングを実現。
メーターまわり派自動車のダッシュボードを意識してつくられました。
また、雨風をしのぐ大型スクリーンも装備。
当時の二輪車では珍しいセルモーターによる始動も可能としました。

豪華絢爛を極め、独創性に富んだHonda初のスクーター『ジュノオ』。
充実した装備を誇ったものの、車体の重さやパワー不足などにより、
改良が加えられましたが販売台数は伸びず、1年半で生産は終了。
しかし、その圧倒的な存在感は人々に大きな驚きを与えました。

■ホンダジュノオKA（ジュノオK型の改良モデル）
エンジン　　空冷4ストローク単気筒 OHV 220cc
最高出力　　9PS
重量　　　　195kg

萬能の女神『ジュノオ』