癌と闘う歯医者のブログ -28ページ目
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癌発覚3


大学病院の地下駐車場で、思い切り泣いた。家族の顔が浮かんでは消え、とにかく泣いた。

そして決めた。

家族の前では明るく居よう。そして、どんなに辛い治療でも、しがみついて生きてやろうと。

妻には大学病院に行く前電話していた。
家に帰り、玄関の前で深呼吸してから鍵を開けた。

妻は普通だった。至って普通に「しっかり治せばいいよ」と言ってくれた。

気丈な妻を見て、辛くて、悔しくて、悲しくて、嬉しくて・・・

訳の分からない感情だった。


その日から何か分からないけど人生が変わった。

CTの結果は15日の木曜日に分かるとの事だった。

病院の院長やスタッフに伝え、場合によっては治療が長く掛かる事を伝えた。

院長は待っててくれると言ってくれた。嬉しかった。人に助けられて生きている事を実感した。

こんな僕のために泣いてくれる人がいる事も知った。

調べてみると幸い予後がいい癌である事が分かった。

気持ちは晴れないが、少し安心した。


癌発覚2

9月10日(土)
診察室に呼ばれたので、入って事情を説明する。炎症だろうと思っている僕は、抗生剤何使うんだろうと考えていた。
エコーで診察していたDrは暗くしていた部屋を明るくすると明るい感じで「今日ご家族は一緒ですか?」と言う。
体の奥の方がチクチクした。

1人ですと告げると隣の部屋に通された

「端的に申し上げると癌だと思います。」

目の前って本当に真っ暗になるんだと思った。

詳しい検査を受けるため、大学病院に行くように言われた。

幸いにして近所に慣れ親しんだ大学名の大学病院があったため、直ぐに大学病院に向かった。

大学病院でも診断結果は同じ。

血液検査・造影CT等々の検査を受け、
Drと相談して、患者さんの事や引き継ぎがあるので9月20日に手術の予定となった。



癌発覚1


2~3ヶ月前から左の睾丸に少し違和感を感じた。1年程前にインフルエンザで高熱を出した時にも少し腫れ、その時医者に炎症だと言われたため、今回もそんな物かと思っていた。

丁度妻が里帰りして第2子を出産していた時。忙しさにかまけて痛みも無いので放置していた。

9月9日(金) 里帰りから帰った子供達を風呂に入れながら、段々大きくなってくる睾丸に不安を覚えた。風呂から出て妻に
見てもらう。「明日病院行って来なよ」妻に言われ、近所の泌尿器科を探した。

9月10日(土) 朝8時30分からやっている泌尿器科。着いた時にはもう人が待っていた。問診票を書き、下の方に「癌の場合告知を受けますか?」という項目があり、何にも考えずにチェックを入れた。まさか後で使う事になるとは・・・




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