県庁の星(桂望美、小学館)




 県庁職員の野村聡は民間企業研修で田舎のスーパーで1年間働くことになる。同じく上級試験を突破して将来エリート候補の同僚桜井はスポーツジムでの研修が決まる。最初は公務員のお役人体質のおかげで、さまざまな問題を巻き起こすが、やがて惣菜売場にまわされた野村は売り場の改革へとのりだす。桜井は研修途中で職場に戻るが、野村は失敗しても粘り強く改善を重ね、最後に奇跡を起こす。公務員必読小説。来春映画化も決定。

採点★★★☆☆


印象に残ったこの場面
きちんとしているけど融通がきかない野村のお役所体質をよくあらわしたこの場面

「焼き蕎麦パンは好きなんだけど、紅生姜が嫌い。接している赤くなった麺も割箸でちぎって取り出す。

紅生姜を根絶しなくてはせっかくの焼き蕎麦パンの味が-」

映画で、織田裕二が惣菜売場で弁当を作る姿が早く見たい。