HI-FIVE
IS
COMIN'!!!!
2010.11.03.OUT!!!!
1. カタパルト・デッキ
2. サンテグジュペリ（夜間飛行）
3. ラップ現象（降臨なう）
4. デッパツ進行
5. ケツにマシンガン
6. Love and Hate（ニコイチ）
7. TEST Mi feat.RYO the SKYWALKER
8. I REP / DABO, ANARCHY, KREVA
9. AZS feat.Kj from Dragon Ash
10. オレヨマケンナ。
11. お江戸花吹雪
12.SWEET 90's BLUES（後方確認） feat. SUIKEN,K-BOMB
13.KO-KO-DA (エピローグ・ソング)
当の本人による全曲解説 その11
SWEET 90's BLUES
（後方確認）
feat SUIKEN,K-BOMB
Produced by MITSU THE BEATS
はいどーもー。懲りずに続く全曲解説の時間がやってまいりました！やんややんや。ポイポイポイッ！静かな日曜ですよ、みなさんいかがおすごし？俺は珈琲なんぞすすって優雅にやってまっせ。さて今日は業界で話題のこの曲！これがあるとないとじゃ...なんて言われるこいつの解説です。
"SWEET 90's BLUES"。ああ...作っちゃったなぁこーゆーの。いやぁ作っちまった。いやその、過去を過去として真空パックしちまったなってさ。俺も大人になったなって思うよ、強烈に。先に進むために一度通ってきた道を振り返ろうなんてさ。そんなだから出来た瞬間から思い入れの深い曲だよ。自分で言うけどこれはクラシックだよ。そうなることを狙って作った。でも俺一人で作ってないから計算が合わなくて、予想外のマジックがかかってしまい、結果物凄いオーラをまとったキラーチューンになってしまった。トラックは世界のMITSU THE BEATS！感無量だね。やっとミツ君と自分の作品で仕事できた。嬉C-Z！彼のこのビートがなかったらこのテーマは出て来なかっただろうな。このテーマが浮かんでなかったらSUIKENを呼ぶこともなかったし、もちろんK-BOMBを呼ぶこともなかっただろうし、ハヂメにアウトロのスクラッチを頼むこともなかっただろう。この曲で歌われてることは俺の、いや、俺たちの思い入れの塊だ。それ以外の何ものでもない。ここで俺は俺の世代をREPしてる。俺と同じ思い出を持ってる奴ら。俺と同じものに燃えた奴ら。お前のことも一緒にREPしてる。そもそも俺は俺の世代を背負ってデビューしたんだよ。渋谷宇田川のヒップホップカルチャーの申し子として世の中に出たんだ。NITROもそう。俺たちのバックグラウンドはいつでも90年代の宇田川なんだ。あの日々がなきゃ俺は俺じゃない。
そんな90年代の思い出がミツのビートを聴いた瞬間俺の頭を駆け巡ってしまった。そのノスタルジックなグルーブは俺をすっかり遠い目にしてしまった。ああ、そうだな。もういいだろう。過去を美化してネタにするのはあんま好きじゃないけど、これはいつものDABOのアルバムじゃない。"HI-FIVE"なんだ。過去はリアルだ。決して変えられないハードコアなものだ。今の俺が作られた過程、ある時期の俺そのもの。このアルバムはチャレンジをするアルバムだから、敢えて避けてきたテーマだけどここは一度きちんと"過去を振り返る曲、切り取る曲"を作ってみようじゃねーの。今それをやることはきっと意味がある。いいとか悪いではなく、ヒップホップは変わった。渋谷は変わった。ストリートは変わった。クラブは変わった。事実だ。俺がこの目で見て肌で感じてきたことだ。もう二度とあんな時代はやって来ない。断言できる理由はいくつもあるが、とにかく時代は変わったのだ。劇的に、なんともあっけなく。そしてあまりにも変わってしまう前のすべては、誰も思い出さなくなったら"なかったこと"になってしまう。忘れるということは葬るということだ。俺は俺の若い時代が忘れられるのが寂しかった。だってそれは俺の一部だぜ！さんピンCAMP、アナログレコード、ミックステープ、ディグの精神。俺たちの誇りだよ。族やってたやつがそれを誇りに生きていくように、甲子園行ったやつがそれを誇りに生きていくように、俺たちは90年代の宇田川を誇りに生きてるんだ。DARTHRAIDERは"CISCO坂"を作った。俺も曲に残したかった。
スイケンというラッパーがいる。同じNITRO MICROPHONE UNDERGROUNDの一員であり、15年来のツレでもある。ニトロの中でも特に俺の過去に入り込んでる男。言わずと知れた卯年の腐れ縁。切れるMC。一筋縄じゃないラッパー。この曲をやるにあたってすぐにスイケンを呼ぶアイデアが浮かんだ。ヤツとストーリーテリングしてみようと。お互い昔のことを思い出し合う形で最終的に自分たちにとって90年代とはなんだったのかっていうところまで歌えればいいかなってテイで早々と一年以上前にはスイケンに振ってたかな？ミツ君のビートなんて恐らく二年くらい前のものだ。トラックもテーマも大事にあっためてたんだ。つーかそもそもHI-FIVEは実はベスト盤「I'M THE BEST」より前に出そうと思ってたんだよ。五枚作ってベストっていうのが最初のビジョンだったんだ。でもなかなかイメージが固まらなくてさ。俺は次のアルバム、五枚目で一皮むけなきゃ絶対先がないって思ってたからいろいろ試行錯誤してたんだよね。だから先にベストを出した。まぁ今はなるべくしてこのタイミングかなって思えるけどね。話を戻そう。そんなわけでミツのトラックもスイケンのリリックもとっくのとうに出来上がってて、あとは俺とスイケンのリリックをすり合わすだけってとこまで来たわけだ。そしてアルバム制作も終盤に差し掛かったある日、やっと二人でスタジオに入ることになり、あーでもないこーでもない、とバースを組み立てて吹き込むところまで終わらせた。うん、悪くない。あとはフックだな...でもスイと俺で掛け合いのフックとかもなんか違うんだよな。スクラッチかな？なにかアクセントが欲しいな。なんだろう。
それでそのままフックがない状態で二週間くらい寝かしてみた（笑）。な～んかいいアイデアねーかなーなんつって。そしたらさ、ある日バッタリクラブで会うんだよ、K-BOMBに。あいつはラッパーの中では一番古い中のツレだ。17～18年の付き合いかな？スイケンよりさらに古い。俺がまだ十代だった時からの友だちだ。今でこそ意外がる人もいるけど俺とかスイケンとかハヂメなんかはケイが十代からの付き合いなんだ。この四人にさらにBIGGA HEAD、KENTAというMCで"CHANNEL FIVE"と名乗ってライブという名のステージジャックを繰り返していた時代があった。そこから俺とスイケンはニトロ、ケイはTHINK TANKの活動へと別れていったけどいつでも俺たちは心が繋がった腐れ縁なのだ。もちろんこの曲の歌詞にも名前が出てくる。そんなケイにバッタリ会ったらもちろんこの曲の話になるわけで、俺は曲のイメージを興奮しながら話して「出来たらソッコー聴かすよ！」なんて言ってたんだ。そう、ケイボンを呼ぶアイデアは最初なかったんだ。当時のCHANNEL FIVEを知る数少ない一人である友人のシフトは"ケイボンとやらないんですか"とだいぶ前から言ってたけど俺はあまり今回は考えてなかった。だからケイと会ってもそんな感じだったんだ。普通にしてた。そしたらさ、二日三日したらまた会うんだよ！そんで二日三日したらまた会うわけよ！なんだこのスパンの短さ（笑）普段俺とあいつは生活のテリトリーが微妙に違うからしょっちゅう会うってことはすごく珍しいわけ。約束なんかしてないよ？
俺はこれお告げかなって思ってさ。いい予感が止まらなくなってスタジオからケイに電話したよ。D「ケイ、忙しい？スタジオ来れない？力貸してくんねーかな」 K「へぇ～...どこ？」 D「駒沢」 K「へぇ～、行けちゃうな...行っちゃおうかな...フフフ」で、ホントに来た（笑）。イェー！俺の腐れ縁の兄弟は今日オファーして今日スタジオに来てくれたぜ！嬉しかった。この感じよ。このカジュアルな感じよ。そしてフックが歯抜けの状態の曲を聴かせて穴埋めを頼んだんだ。ケイは異形のラッパーだ。あらゆる意味で二人といない、独特のうまみとアクを持ったMC。ケイは誰と並べても食っちゃうんだ、誰とも違い過ぎて。でも俺はこのケイの独特のアクがカッチリと作り込んだ俺とスイケンのバースの合間に"規則的に"入ってくることにより不思議なリズムを生み出すんじゃないかと思った。両者が不思議と引き立て合うんじゃなかろうかと。結果は...メーン、言わせんなよ。ヤバイゼ！俺とスイケンとケイの声が、奇妙に合わさってる。セッションしてる。ハヂメの"Return Of CHANNEL FIVE"よりさらに交わってる。つーか、CHANNEL FIVEだ。俺の、今じゃ誰も知らない、薄汚れた、しみったれた、愛すべき遠い記憶だ。ここまできたら俺はハヂメにスクラッチを頼まないわけにはいかなかった。定番中の定番、DOUG E.FRESHのフレーズ "BACK IN THE DAY" がハヂメの手でカットされ、アウトロにリズムを刻みだすと俺とスイケンはこっそり涙ぐんだ。ケイは曲中終止「REMENBER C-5 (CHANNEL FIVE)!」と唸っている。大丈夫だよケイ、曲になったぜ。これで俺たちの青春は永久にデータに刻まれた。俺たちが死んでも俺たちの日々は死なない。永遠だ。
～この曲をCHANNEL FIVEとNITRO MICROPHONE UNDERGROUND、そして90年代に宇田川町を行き来していたあなたに捧げます。～
「SWEET 90's BLUES（後方確認） feat SUIKEN,K-BOMB」
ハタチの俺は裏原から
徒歩で繰り出した渋谷宇田川
シスコからマン ディギンに溜まる
夜な夜な漁る 宝の山
ハヂメの視聴待ちの暇つぶしに残したタギング 自販機の裏
ラジカセ片手に練り歩く路地
COBYのウォークマンぶら下げた当時
時は90's中頃 豊かな時代さ誇りに思う
ポロにゲス、ジルボー腰で穿きティンボ
味付きの小枝わけたK-BOMB
IS
COMIN'!!!!
2010.11.03.OUT!!!!
1. カタパルト・デッキ
2. サンテグジュペリ（夜間飛行）
3. ラップ現象（降臨なう）
4. デッパツ進行
5. ケツにマシンガン
6. Love and Hate（ニコイチ）
7. TEST Mi feat.RYO the SKYWALKER
8. I REP / DABO, ANARCHY, KREVA
9. AZS feat.Kj from Dragon Ash
10. オレヨマケンナ。
11. お江戸花吹雪
12.SWEET 90's BLUES（後方確認） feat. SUIKEN,K-BOMB
13.KO-KO-DA (エピローグ・ソング)
当の本人による全曲解説 その11
SWEET 90's BLUES
（後方確認）
feat SUIKEN,K-BOMB
Produced by MITSU THE BEATS
はいどーもー。懲りずに続く全曲解説の時間がやってまいりました！やんややんや。ポイポイポイッ！静かな日曜ですよ、みなさんいかがおすごし？俺は珈琲なんぞすすって優雅にやってまっせ。さて今日は業界で話題のこの曲！これがあるとないとじゃ...なんて言われるこいつの解説です。
"SWEET 90's BLUES"。ああ...作っちゃったなぁこーゆーの。いやぁ作っちまった。いやその、過去を過去として真空パックしちまったなってさ。俺も大人になったなって思うよ、強烈に。先に進むために一度通ってきた道を振り返ろうなんてさ。そんなだから出来た瞬間から思い入れの深い曲だよ。自分で言うけどこれはクラシックだよ。そうなることを狙って作った。でも俺一人で作ってないから計算が合わなくて、予想外のマジックがかかってしまい、結果物凄いオーラをまとったキラーチューンになってしまった。トラックは世界のMITSU THE BEATS！感無量だね。やっとミツ君と自分の作品で仕事できた。嬉C-Z！彼のこのビートがなかったらこのテーマは出て来なかっただろうな。このテーマが浮かんでなかったらSUIKENを呼ぶこともなかったし、もちろんK-BOMBを呼ぶこともなかっただろうし、ハヂメにアウトロのスクラッチを頼むこともなかっただろう。この曲で歌われてることは俺の、いや、俺たちの思い入れの塊だ。それ以外の何ものでもない。ここで俺は俺の世代をREPしてる。俺と同じ思い出を持ってる奴ら。俺と同じものに燃えた奴ら。お前のことも一緒にREPしてる。そもそも俺は俺の世代を背負ってデビューしたんだよ。渋谷宇田川のヒップホップカルチャーの申し子として世の中に出たんだ。NITROもそう。俺たちのバックグラウンドはいつでも90年代の宇田川なんだ。あの日々がなきゃ俺は俺じゃない。
そんな90年代の思い出がミツのビートを聴いた瞬間俺の頭を駆け巡ってしまった。そのノスタルジックなグルーブは俺をすっかり遠い目にしてしまった。ああ、そうだな。もういいだろう。過去を美化してネタにするのはあんま好きじゃないけど、これはいつものDABOのアルバムじゃない。"HI-FIVE"なんだ。過去はリアルだ。決して変えられないハードコアなものだ。今の俺が作られた過程、ある時期の俺そのもの。このアルバムはチャレンジをするアルバムだから、敢えて避けてきたテーマだけどここは一度きちんと"過去を振り返る曲、切り取る曲"を作ってみようじゃねーの。今それをやることはきっと意味がある。いいとか悪いではなく、ヒップホップは変わった。渋谷は変わった。ストリートは変わった。クラブは変わった。事実だ。俺がこの目で見て肌で感じてきたことだ。もう二度とあんな時代はやって来ない。断言できる理由はいくつもあるが、とにかく時代は変わったのだ。劇的に、なんともあっけなく。そしてあまりにも変わってしまう前のすべては、誰も思い出さなくなったら"なかったこと"になってしまう。忘れるということは葬るということだ。俺は俺の若い時代が忘れられるのが寂しかった。だってそれは俺の一部だぜ！さんピンCAMP、アナログレコード、ミックステープ、ディグの精神。俺たちの誇りだよ。族やってたやつがそれを誇りに生きていくように、甲子園行ったやつがそれを誇りに生きていくように、俺たちは90年代の宇田川を誇りに生きてるんだ。DARTHRAIDERは"CISCO坂"を作った。俺も曲に残したかった。
スイケンというラッパーがいる。同じNITRO MICROPHONE UNDERGROUNDの一員であり、15年来のツレでもある。ニトロの中でも特に俺の過去に入り込んでる男。言わずと知れた卯年の腐れ縁。切れるMC。一筋縄じゃないラッパー。この曲をやるにあたってすぐにスイケンを呼ぶアイデアが浮かんだ。ヤツとストーリーテリングしてみようと。お互い昔のことを思い出し合う形で最終的に自分たちにとって90年代とはなんだったのかっていうところまで歌えればいいかなってテイで早々と一年以上前にはスイケンに振ってたかな？ミツ君のビートなんて恐らく二年くらい前のものだ。トラックもテーマも大事にあっためてたんだ。つーかそもそもHI-FIVEは実はベスト盤「I'M THE BEST」より前に出そうと思ってたんだよ。五枚作ってベストっていうのが最初のビジョンだったんだ。でもなかなかイメージが固まらなくてさ。俺は次のアルバム、五枚目で一皮むけなきゃ絶対先がないって思ってたからいろいろ試行錯誤してたんだよね。だから先にベストを出した。まぁ今はなるべくしてこのタイミングかなって思えるけどね。話を戻そう。そんなわけでミツのトラックもスイケンのリリックもとっくのとうに出来上がってて、あとは俺とスイケンのリリックをすり合わすだけってとこまで来たわけだ。そしてアルバム制作も終盤に差し掛かったある日、やっと二人でスタジオに入ることになり、あーでもないこーでもない、とバースを組み立てて吹き込むところまで終わらせた。うん、悪くない。あとはフックだな...でもスイと俺で掛け合いのフックとかもなんか違うんだよな。スクラッチかな？なにかアクセントが欲しいな。なんだろう。
それでそのままフックがない状態で二週間くらい寝かしてみた（笑）。な～んかいいアイデアねーかなーなんつって。そしたらさ、ある日バッタリクラブで会うんだよ、K-BOMBに。あいつはラッパーの中では一番古い中のツレだ。17～18年の付き合いかな？スイケンよりさらに古い。俺がまだ十代だった時からの友だちだ。今でこそ意外がる人もいるけど俺とかスイケンとかハヂメなんかはケイが十代からの付き合いなんだ。この四人にさらにBIGGA HEAD、KENTAというMCで"CHANNEL FIVE"と名乗ってライブという名のステージジャックを繰り返していた時代があった。そこから俺とスイケンはニトロ、ケイはTHINK TANKの活動へと別れていったけどいつでも俺たちは心が繋がった腐れ縁なのだ。もちろんこの曲の歌詞にも名前が出てくる。そんなケイにバッタリ会ったらもちろんこの曲の話になるわけで、俺は曲のイメージを興奮しながら話して「出来たらソッコー聴かすよ！」なんて言ってたんだ。そう、ケイボンを呼ぶアイデアは最初なかったんだ。当時のCHANNEL FIVEを知る数少ない一人である友人のシフトは"ケイボンとやらないんですか"とだいぶ前から言ってたけど俺はあまり今回は考えてなかった。だからケイと会ってもそんな感じだったんだ。普通にしてた。そしたらさ、二日三日したらまた会うんだよ！そんで二日三日したらまた会うわけよ！なんだこのスパンの短さ（笑）普段俺とあいつは生活のテリトリーが微妙に違うからしょっちゅう会うってことはすごく珍しいわけ。約束なんかしてないよ？
俺はこれお告げかなって思ってさ。いい予感が止まらなくなってスタジオからケイに電話したよ。D「ケイ、忙しい？スタジオ来れない？力貸してくんねーかな」 K「へぇ～...どこ？」 D「駒沢」 K「へぇ～、行けちゃうな...行っちゃおうかな...フフフ」で、ホントに来た（笑）。イェー！俺の腐れ縁の兄弟は今日オファーして今日スタジオに来てくれたぜ！嬉しかった。この感じよ。このカジュアルな感じよ。そしてフックが歯抜けの状態の曲を聴かせて穴埋めを頼んだんだ。ケイは異形のラッパーだ。あらゆる意味で二人といない、独特のうまみとアクを持ったMC。ケイは誰と並べても食っちゃうんだ、誰とも違い過ぎて。でも俺はこのケイの独特のアクがカッチリと作り込んだ俺とスイケンのバースの合間に"規則的に"入ってくることにより不思議なリズムを生み出すんじゃないかと思った。両者が不思議と引き立て合うんじゃなかろうかと。結果は...メーン、言わせんなよ。ヤバイゼ！俺とスイケンとケイの声が、奇妙に合わさってる。セッションしてる。ハヂメの"Return Of CHANNEL FIVE"よりさらに交わってる。つーか、CHANNEL FIVEだ。俺の、今じゃ誰も知らない、薄汚れた、しみったれた、愛すべき遠い記憶だ。ここまできたら俺はハヂメにスクラッチを頼まないわけにはいかなかった。定番中の定番、DOUG E.FRESHのフレーズ "BACK IN THE DAY" がハヂメの手でカットされ、アウトロにリズムを刻みだすと俺とスイケンはこっそり涙ぐんだ。ケイは曲中終止「REMENBER C-5 (CHANNEL FIVE)!」と唸っている。大丈夫だよケイ、曲になったぜ。これで俺たちの青春は永久にデータに刻まれた。俺たちが死んでも俺たちの日々は死なない。永遠だ。
～この曲をCHANNEL FIVEとNITRO MICROPHONE UNDERGROUND、そして90年代に宇田川町を行き来していたあなたに捧げます。～
「SWEET 90's BLUES（後方確認） feat SUIKEN,K-BOMB」
ハタチの俺は裏原から
徒歩で繰り出した渋谷宇田川
シスコからマン ディギンに溜まる
夜な夜な漁る 宝の山
ハヂメの視聴待ちの暇つぶしに残したタギング 自販機の裏
ラジカセ片手に練り歩く路地
COBYのウォークマンぶら下げた当時
時は90's中頃 豊かな時代さ誇りに思う
ポロにゲス、ジルボー腰で穿きティンボ
味付きの小枝わけたK-BOMB