精巣腫瘍治療記+α

精巣腫瘍治療記+α

2009年末、21歳で精巣腫瘍に罹患。一度は転移なしとなったものの翌年再発し5月から化学療法。患者であると同時に薬学生でもあるので、患者側と医療側双方の視点でこの病気と向き合っていければと思います。また自分の病気とは関係ない勉強、研究、趣味の話もちらほら。

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前回マンガの話題を書きましたけど、それより先に書くべきことがありましたね。
すっかり忘れてました(笑)
2月に経過観察をしたので、その報告です。

結果は異常なしでした。
ま、これはいつも通りという感じ。

ただ、今回はもう1つ、大切なイベントがありました。
引越しに伴い、これまで3年ほどお世話になった病院を変えるので、次の病院に出す資料を頂いて来ました。

頂いたものは2つ。
まずは紹介状です。これは次の行き先が病院ならば必ず貰っておきたい。
それともう1つが、CTの画像データが入ったCD-ROMです。
CTを撮って転移の有無を調べるためには、これまでと比べて変化があるかないかを調べることになるので、いままでの状況を表すデータが必要です。
また、これは別の病院で言われたことなのですが、自分は手術を経験しているので、癒着などにより内臓の位置などが通常とは異なっている可能性があるとのこと。
なので、今後何か病気にかかったときにCTを撮っても、その病気になる前の状態と比較できないと、判断ができにくいということでした。
と、いうことで、CTのデータを頂いて、新しい病院でも使えるようにして頂きました。

たぶん、多くの病院では下さいといえばくれると思うので(お金はそれなりにかかるかもですが)、何らかの事情で病院を変える際には、ぜひCTのデータも貰っておくことをオススメします。


まだ新しい病院には通えていないのですが、最初に行った際にはまたご報告します。
漫画雑誌「イブニング」に、精巣腫瘍を扱ったマンガがありました!
タイトルは「さよならタマちゃん」
マンガのアシスタントさんが精巣腫瘍に罹患し、治療していく様子を描いた、実体験を基にしたマンガのようです。
いま発売されている号に掲載されている内容しか読めていないんですが、とても共感できるものでした。
とくに、生存率が90%である、というくだり。
これ、がんとしては異常なほど高い数字で、治りやすい病気ということになるんだけど、
でも、当事者としては、残りの10%のことを考えちゃう。
それはきっと、95%でも99%でも同じことを考えるんだろうと思います。
他にもグランのところとか、いちいち「わかるわー」と頷きながら読みました。

単行本化されるのかなー。
これからもチェックしていく所存。
先日、CT検査と採血をしてきました。
CTは、前回ちょっと造影剤で具合悪くなったと言ったら、種類を変えてもらいました。
何が違ったのかはよくわからないですが(笑)
で、1週間後に採血と診察。
今回も特に問題はなかったとのことでした。

引越しに伴い病院が変わるので、今の病院は次回の経過観察が最後の予定です。
次回は、次の病院に渡すために、紹介状と、CTの映像データを下さいと要望してきました。
先日、経過観察に行ってきました。
今回は採血で腫瘍マーカーの確認だけだったので、朝イチで採血のあと、一時病院抜け出して、1時間後くらいに待合室へ。

ところが、時間になっても呼ばれない呼ばれない…。
朝の比較的早い時間帯だったので、ふつうはほぼ予定通りに進むんですが。
結局、予定時間から1時間半ほど遅れて呼ばれました。
聞いたところ、原因は予約患者の管理などをしているコンピュータがダウンしたからとのこと。
全てコンピュータ管理なので、それがダメになるとどうしようもなくなっちゃうそう。
やはり全てコンピュータ任せも考えもの!?
それにしても、遅れること自体は構わないから、それならそれでどれくらい遅れているのかをちゃんと教えてほしいなあ。
そうしてもらえれば、時間まで好きなことして過ごせるのに

結果は全くの問題なし。
前回から新しい主治医になって、前回はなんかちょっと冷たそうな医師だなあという印象を持ったのですが、今回行ってみるとそんなことはなくて、こちらの都合とかも考えてくれるし、好感をもてる感じでした。
やはり前回は引き継ぎの時期で忙しかったのかな?

あと、自分は来年度から引っ越して病院を変えることになるので、早めですが紹介状やカルテを借りることについても相談しました。
直前に話してくれれば間に合うとのことで、次々回、2月ころの診察のときに言えば大丈夫とのことでした。

次回はすこし早めに11月、今度はマーカーとCTです。
先日、あるがんサバイバーの方とお会いする機会があって、そのいわば予習のために、その方の闘病記を読みました。
その本は基本的に闘病中の日記をまとめたという形だったんだけど、その日記がかなり細かかったんだよね。
作中にその日記の写真も所々挿入されてるんだけど、日々のちょっとしたことが記録されていて、それがすごくリアリティがあって。
一見特筆すべきことじゃないような内容でも、特に自分みたいながんを体験した人間から見ると、
「あーそれあるある!」
ってなる内容が多かった。

で、「闘病はただでさえ辛いのにこんなに記録残しててえらいなー…」と思って、
「自分もそれくらいちゃんと書いとけばよかったな、でもそんな余裕なかったしなー」
と思ってたんだけども。
先日、ふと思い立って自分のブログを20エントリくらい読み直してみたら…
自分、結構闘病中もブログちゃんと書いてたんですね!笑
今思うとなんで自分そんなことに悩んでたんだろう?みたいな悩みも書いてるけど、
その当時はそれが本当に一大事だったし、
病気になるって、そういう普段なんとも思わないようなことが気になる状態だと思うから、
そういうことを包み隠さず本音のままここに書いてきててよかったと思った。
…このブログも、本になったりしないかなあ?笑

冒頭に挙げた闘病記は、きっと本当はとてもつらい治療だったと思うけれど、
著者独特の明るいタッチで書かれていて、おもわずクスリとなってしまう場面も。
でも、病気になってみないと分からない、色んな気づきをくれる本でもあると思います。

へこんでも―25歳ナツコの明るいガン闘病記/多和田 奈津子

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先日、経過観察の結果を病院に聞きに行きました。
結果は…特に問題なし。
(肝機能のマーカーがなぜか上がっていたんだがなんでだろう…飲み会多かったからかなあ?)
一時期は不安で精神的に不安定にもなったけど、受診時には大丈夫になってるといういつものパターン。

これまで診てくださっていた信頼できる医師が異動されたので今回から別の医師だったけど、診察は5分とかからずに終わったから、よく分からなかった。
まあ、引き継ぎの時期で忙しいんだと思うことにしよう…
経過観察の結果を待っている今は、ドキドキです。
毎回というわけではないけど。
色んなことが手につかないし、再発していた場合のシミュレーションとかしてしまう。
休学届け出さなきゃー、とか、就活どうしよー、とか。

がんになった人はたぶん皆経験あると思うんだけど、再発が怖いので、何か体調悪いと再発したかも!?と思ってしまう。
例えば微熱があって、頭痛がして、なんかだるい…という時、普通は風邪ひいたかな、とかちょっと疲れてるかな、とか思う程度だと思うんだけど、自分はこれが再発の兆候かもしれない、と思う時がある。
そうすると、不安で余計体調崩して、悪循環なんだよね。
この感覚からは、一生とは言わなくても、あと5年くらいは逃れられないんだろうなあ…
先日経過観察だったのでその記録のために更新。
めちゃくちゃ久しぶりの更新ですが、経過観察はちゃんとやっていますよ。
私の場合、3ヶ月ごとの血中腫瘍マーカー測定と、
その2回に1回(つまり半年に1回)のCT検査で経過観察してます。
今回はCTの回だったので、採血とCT検査どちらも行って来ました。

CTの予約は15時。
採血はいつ行っても良いのだけど、
(そして自分の通う大学の附属病院なので時間もかけずに行けるんだけど、)
やはり面倒なのでCTと採血を一緒に済ませることに。
CTは造影剤を使うので、15時まで昼食抜きでした。
(これが結構辛い。検査時間もう少し早めに入れてもらえばよかった…。
朝食を遅めの11時に摂っていきました。)

造影剤を入れる前にまず採血をちゃちゃっと済ませ(とても空いていた)、そのままCT検査へ。
CTの造影剤はちょっと気持ち悪くなったなー…
医師や看護師の方に心配されてしまった…
でも、あれ、全く気持ち悪くならないひとっているのかな?
気持ち悪くなったら言えって言われるけど、言っても基本スルーされるし、
どこまで気持ち悪くなったらヤバイのかが分からないから言うべきかどうか迷う。
でも何かあってからじゃ遅いから次回からちゃんと申告するようにしようか…。

検査後は、造影剤を体外に出すため水分をしっかり摂って、遅めの昼食も摂って。
検査結果は1週間後の診察で教えられる予定です。

実は今回、これまでずっと診て下さっていた医師が異動のため、新しい医師に診てもらうことになりました。
とはいえそれが誰なのかはまだ分からない(たぶんまだ前回は決まっていなかった)のだけど。
ウマが合う医師ならいいなと思います。

ちなみに、今回は血液検査とCTで医療費は12400円(3割負担で)でした。
CT取ると高いんだよなー…

治療費に関してコメントを頂いたので、ちょっとまとめてみようと思います。
同じ精巣腫瘍という病気でも治療の流れによって費用は変化してくると思うので簡単にまとめると、

病気発覚
↓即手術、精巣摘出
↓経過観察(CT検査と血液検査)
↓再発発覚
↓抗がん剤による化学療法(BEPを3クール)
↓手術(リンパ節廓清)
↓経過観察(CT検査、血液検査)

で、今に至るという感じです。

以下、医療費は金額ではなく保険点数で記述します。
これは1点で10円ということを意味します。
たとえば点数が100点の医療を受けたらそれにかかる医療費は100×10=1000円ということです。
ただ、私は3割負担なので、実際の自己負担額はこの場合300円ということになります。

また、私は共済に加入していたり高額療養費制度を活用したりしたので、実際の負担額はもっと少ないです。
…が、そこまで考えるとちょっと面倒なので今回はそれは記述しません(^^;

参考:高額療養費制度
http://www.sia.go.jp/seido/iryo/kyufu/kyufu06.htm

私は当然こういった医療費とかいうことの専門家でも何でもなく、
また医療費はケースバイケースで変わってくるものだと思うので、あくまで参考ということでご利用ください。


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前置きが長くなりましたが、、、


〇最初の手術
手術をし、それから7日間入院しました。
私の病院は「包括評価診療料(DPC)※」で医療費を計算するので、その点数が22241点。
ほかに、手術料が9691点、画像診断料(たぶんCT検査の料金?)が180点、など。
で、全部ひっくるめて7日間で34383点。3割負担の医療費にして10万円ちょっとでした。
実際には2人部屋にした追加料金などが他にもちょいちょいかかっているわけですが。

※DPC
私も詳しく知っているわけではないですが、簡単に言うと、病気ごとにかかる医療費を一律に設定しよう、ということらしい。
従来の出来高払いの制度だと薬を使えば使うほど、処置を多くすればするほどその量に応じて支払う医療費も高くなったが、
DPCにおいてはある病気に対して投薬や処置をどんなにたくさん行ってもかかる医療費は一律。…らしい。


〇経過観察
だいたい3ヶ月に1回、CTと血液検査をする感じ。
細かくはCTで撮る範囲とか血液検査で調べる項目とかで料金が変わってくるみたいなのだけど、
基本的にはCT1回3000点、血液検査1回800点とかそんな感じ。


〇化学療法
3~4週間の入院を繰り返しました。
これもDPCによって料金が計算されてるみたいで、だいたい入院1回あたり10万点くらいかかっていました。
3割負担でも1カ月で30万円(!)、これを私の場合は3回行いました。
ただし、ここでは高額療養費制度(※)にお世話になっていたので、実際の負担額はぐっと少なくなりました。


高額療養費制度は基本的に
  医療費を払う→支払額を申請する→支払った額のうちいくらかが戻ってくる
という制度なのですが、
事前に申請を済ませておくと、病院の窓口負担そのものが軽くなります。
私はこれを活用しました。
後で戻ってくるにしても、30万円なんて用意するだけでも大変ですからね^^;

〇手術
2週間ほど入院。
手術に3万点、麻酔に1万5千点、それ以外の入院をDPCで計算して4万点くらいで、
他もろもろを合わせて計9万点くらい。


〇経過観察
基本的に前述の方と同じですが、CTなら1回3000点、血液検査なら1回1000点くらいという感じでしょうか。
手術後はCTを撮らずに血液検査だけ、ということも増えてきました。


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以上です。
くどいようですが、これはあくまで私の一例なので、実際にはケースバイケースだということにご留意ください。


一昨日の月曜日、経過観察のため採血とCT検査を行ってきました。
例によって、通っている大学の付属病院の受診なので、研究室から5分で行ける便利な距離^^

CTは今回は造影剤なしでした。
理由はよくわかりません。そもそも造影剤にどれだけ効果があるのかもよくわかりません。
ただ、造影剤を入れるとやっぱりちょっとだるいような状態になるので、それが無いのは良かったのかな。
もし再発していたら、腫瘍マーカーがちゃんと反応してくれればいいのだけど。

結果は20日に聞きに行くことになっていますが、もし再発の兆候があればそれを待たずに電話が来るのだろうなあ。