智恵子の部屋

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しばらくお休みします。

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「集まれ仲間達」

第八章・ミドリ園の休日


 今日は土曜日、ミドリ園の利用者は数人が帰宅している。有香とあやは帰宅してしまったため、明日花は由美、援絵「ゆりえ」、由衣奈と共に過ごしている。援絵は比較的障害が軽く、外泊出来そうだが...
「うちはお菓子屋なの」
「土日もやってんの?」
「日曜は休み。でも姉さんがいるの」


 5年前だった。援絵の家「長崎お菓子」に、長男が結婚したいと言ってきた。しかし長男の彼女は援絵を受けきれないのだ。
「予想以上なんだもん」
「俺と結婚したけりゃ妹を認めろ」
「だめ、出来ない」
そして別れ話になった。
「お兄ちゃん、私施設に入るから結婚して」
「あなたホントにそれでいいの?」
母親は心配そうだった。
「いいの。みんな幸せなら十分嬉しい」


 「なるほどね」
明日花も由美も納得。
「それで今幸せですか?」
「もちろん。もうすぐ赤ちゃん生まれるの」
「へぇーよかったじゃん。おめでとー」
明日花と援絵は自分のことのように喜んだ。
「私も弟欲しい」


つづく....

 今回は小説お休みです...

 皆さん伝説って信じますか? 正直なところ私は色々あって面白いと思います。本当なのか嘘なのかはどうでもいいです。

 七夕はおり姫様(こと座)、彦星様(わし座)が天の川を渡り、年に一度会うことが許された日です。というのは知ってますよね?なぜなのか真実は誰にも解らないのではないでしょうか?もしかしたらこういうわけなのでは?と想像して作られたのかもしれませんね。


 私が知っているのは、
☆美しい天女が、人間の若者とむすぱれます。ところがある日、天女は羽衣を見つけます。夫にはメモを残し、子供を連れて天に帰ってしまいました。若者はあとを追って行きました。しかし天女の父親はけちをつけ(普通そうかも)テストを行います。
「この国では何でも縦に切って食べます」
天女が密かに耳打ちし、ほぼクリア!デザートはうりでした。今度は父親が
「うりぐらい横に切って良い」
するとウリは川に変身!

☆機織りぱかりしている娘を哀れんだ父親は、娘を嫁に行かせた。すると機織もせず、化粧をして遊んでいる。夫も仕事をせずにあそんでいる。怒った父親は二人をわかれさせた。

☆戦国時代、敵国の人と結婚してはいけないとされていた。しかしおたがい愛し合ってしまった。国を捨てて駆け落ちしようとし、神様のお怒りに触れた。


 いずれにしても年に一度しか会うこと出来ません。今年はとてもいい天気でしたね。きっと二人は会えたと信じています。

 皆さんなにをお願いしましたか?私はみんなが幸せならじゅうぶんです。

「集まれ仲間達」

第七章・おぼっちゃま

 6月と共に梅雨がやってきた。毎日のように空はどんよりとし、お庭の草花はいつもしめっている。
春花・桃・秋彦の3人は春花の家でテレビを見ている。
「あーあ、つまんなーい」
秋彦はあくびをしながら言った。
「どこか行こう」
「雨降るよ。おうちで遊ぼ」
桃は優しくなだめるように言ったが、素直に聞きいれる子供ではない。
「えーやだよ。カッバ着ればいいじゃん」
「秋彦!めちゃくちゃ言わないで!」
姉の春花はいつものように叱りつけた。
「じゃあ私がピアノ弾いてあげる」
「ホント?うわーい」
桃は幼稚園の時からレッスンを受けているので、とても上手い。秋彦はそれを聞くのが大好きだ。
「なにがいい?」
「えーとね。ミッキーマウスマーチ」
「はいはい」

 「次は僕が引く」
桃が終わると秋彦がピアノの前に座った。
「うんいいよ」
桃が変わり、秋彦はめちゃめちゃに弾き始めた。
「なんなのそれ?」
「おもちゃの歌。次はチューリップ」
歌いながら弾いている。
「では次は」
立ち上がり歌い出す。
「♪こぎつねコンコン山の中~山の中~」
その光景に桃は吹き出してしまった。しかし春花はあきれ顔。
「つきあってらんない」
「可愛い弟じゃん。いいなー。私も弟欲しい」
「疲れるだけよ。桃ちゃんいつでも遊びにこればいいよ」
「疲れるだけってことないでしょ?」
「エヘヘ~。ねぇ秋彦、ピアノもういいの?」
秋彦は聞こえないふりをして歌い続ける。
「♪ねこうんじゃった~、ねこうんじゃった~」
これには二人とも大笑い。まだ小さいので、上手く発音できないのだろう。それがかえって面白い。
「みんな。お昼よ」
母親が呼びにきた。
聞こえているのかいないのかまだ歌っている。
「♪おかーあさん、なーあに」


つづく....